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責任追及で気色ばんだ安倍総理が全国に放映される [2006年12月14日(木)] |
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教育基本法に関する特別委員会で5回目の質疑 |
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12月14日(木)の参議院教育基本法に関する特別委員会で5回目の質問に立ちました。その模様はマスコミ各社の報道でも大きく取り上げられ、質問シーンがテレビで放映されていますが、私は、安倍総理に、冒頭タウンミーティングの責任の取り方について質しました。
安倍総理は「当時の官房長官であり、政治的な責任があるとして、給与は既に3割カットされているので、その残りの給与を3か月間返納することでけじめをつけた」と答弁しました。
私は、「お金で済ます問題ではない、世論誘導によって審議の土台が崩れている、じっくりと調査会をつくり、教育問題全般を議論してはどうか」と批判しました。
これに対し安倍総理は、「お金で済まそうという言い方は失礼だ」と気色ばみながら答弁しました。安倍総理は、口では「けじめ」「責任」を述べたものの、この態度で本当に謙虚に反省しているのか、疑問を持ちました。それ以上に私自身が感じたことは、そもそも総理大臣とは冷静な判断のもと一国の舵取りをしなければならない立場にあり、そうしたことを委ねてこの国は大丈夫なのか、と強く思いました。
◇安倍総理に教育基本法改正案と日本国憲法の関係を聞く
教育基本法改正案が国会に提案されてから、「今なぜ、教育基本法を改正するのか」「教育基本法の改正により教育がどうなるのか」こうした国民の切実な疑問については明確な答えが述べられていません。
安倍総理は小泉内閣の官房長官時代に、自民党にとって1955年の結党以来の精神、党是実現の悲願であることを改正の理由として答弁してきました。
そこで総理大臣に就任してからも、そうした認識に立っているのか、を質しました。
これに対しては、「自民党は憲法改正をするために教育基本法を改正することは全く申し上げていない、自民党は結党以来憲法改正と教育基本法改正をめざしている」と、総理の認識を聞いたにも拘らず、答弁を変えています。
さらに、基本法改正の理由の一つではないのか、という問いには、「その意味がわからない」と逃げながら、「それぞれが二つの目標をめざしていると」答えています。
◇[安倍総理] 教育基本法と自民党新憲法草案との整合性チェックは「問題ない」と容認発言
引き続き、12月5日の私の質問に関連して、今回の政府法案と自民党の新憲法草案との整合性をチェックしたことは、立憲主義の観点から憲法九十九条の大臣、公務員の憲法尊重擁護義務に抵触するが、総理の見解について聞きました。
安倍総理は、立憲主義についての認識があることは表明しましたが、「教育基本法改正案は現憲法にのっとって出来ており、その上において新憲法草案と齟齬(そご)をきたしていないかどうかについてチェックをしたわけで、全く問題はない」と答弁しています。
この間の国会答弁の中で、安倍総理や伊吹文科大臣は再三にわたって教育の「政治的中立性、不偏不党」の理念が大切と語ってきました。しかし、こうしたことは与党といえども一政党の私案とも言うべき内容と、政府案と照合すること自体が、これまでの答弁と矛盾し政治的中立性、不偏不党の精神を侵すものではないのでしょうか。厳しく指摘したいと思います。
◇新憲法草案の何条との整合性をチェックしたのか
新憲法草案の何条との整合性をチェックしたのか、という質問に対しては、文部科学省の政府参考人から説明がされましたが、「法の下の平等、教育を受ける権利、学問の自由、公金の支出の制限などを参照した」と答えています。
自民党の新憲法草案で大きな問題点は、自衛軍の創設とそれに関連する事項はもちろんですが、新憲法草案の前文と第十二条、十三条が今の憲法の考え方と変わっていることです。
例えば、草案の前文では愛国心という表現は使われていないものの「日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し」と、自国民中心の民族主義を強調する内容になっています。草案前文の考え方が、日本国憲法の基調になっている「個人の尊重=尊厳」よりも、「責務」を重視する姿勢を顕わにしています。
また、国民の権利及び義務の章では、個人の権利保障により人権相互の矛盾や衝突が生じた場合に備え、それを調整するためにある「公共の福祉」がありますが、それが変えられています。
内容は、「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚しつつ、常に公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し、権利を行使する責務を負う」と、国民の国に対する責務が強調され、公の秩序維持が最優先されています。
まさに、立憲主義に反する姿勢が横たわっているのですが、その部分との整合性については意図的なのか、答えていませんが、自民党新憲法草案の考え方が教育基本法改正案に盛り込まれていることが分かります。
最後に、教育基本法改正案の第二条の持つ問題点と、第六条の関係について質しました。
伊吹文科大臣は、「学習指導要領に書かれている内容を守れない子どもは、評価評定が低くなる、それは当然である」としています。つまり、第二条で心は評価しないが、第六条の「教育を受ける者が、学校生活を営む上で必要な規律を重んずるとともに」によりペナルティーを課すことができる、としています。その結果、子どもたちは、どういう態度を示すでしょうか。第二条では評価しないが、第六条では評価されるのです。
それだけに、これは憲法十九条の思想良心の自由、十三条の個人の尊厳と幸福追求権の観点から限りなく憲法に抵触する疑いがあるとして、私の質問を終わることにしました。
安倍総理大臣は、就任以来「戦後レジームからの脱却」を唱えています。本人は否定していますが、教育基本法の改正を契機に、自民党結党以来の党是である憲法改正への道筋に向け、様々な政策をすすめることは間違いないと思います。
憲法調査会などの論議でも「連合国軍総司令部の占領統治下で制定された」「制定から約60年も経過し、時代の変化に応じて見直す時期にきた」といったことが主張されてきました。
教育基本法改正案審議でも同様の意見が出され、むしろより強く「教育勅語」「家族制度」復活を思わせるが如きの発言もされています。
教育基本法の改正によって、憲法改正論議がより具体的にすすむことに強い危機感を抱いています。
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