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コラム
学力テストよりも、きめ細やかな支援を  [2007年4月24日(火)]
これを書いている4月24日(火)は、1964年以来、実に43年ぶりに全国の小中学校で一斉学力テストが実施される日。

みなさんで「勤評・学テ闘争」をご存知の方はそう多くないのかもしれません。私も先輩の方々の話や日教組の闘いの文献で知っているだけです。

当時、実施された時、学力全国一をめざして、テスト中に子どもに答えを教えたり、点数のよくない子は「明日は休んでいいよ」と排除したり、事前に何度も練習問題をやらせたり…、教育上の弊害が大きくて、日教組は、学力テストで子どもや学校、地域にランクづけをし、勤務評定で教職員のランクづけをすることは教育をゆがめるとして全国的な反対の闘いを起こしました。この闘いは多くの教育委員会、校長会、国民、市民のみなさんの支持を得て、6年間で当時の文部省に実施を断念させました。

時代を経た今、同じような弊害が生じないと言えるのでしょうか。私は当時よりもっと情報化がすすみ、競争の激しい社会になっている現在を考えると、弊害はもっと深刻な形で出てくるのではないかと危惧せざるを得ません。

私は昨年3月の参議院文教科学委員会の質疑でも、このような懸念を質しました。

この全国学力テストに参加するか否かは各市町村教委の判断です。唯一愛知県犬山市だけが「不参加」の中、全国1908の自治体で実施されています。

犬山市の教育委員である中嶋哲彦名古屋大学教授は、不参加の理由として


(1)競争主義的教育環境の下では詰め込み型学力は形成できるかもしれないが、深く、粘り強く、協力して考え続ける力を育てることはほとんど不可能、

(2)学力調査の出題傾向と結果の評価が、市町村・学校に対して正統的な学力として押し付けられ、教育の地方自治や学校の自主的・自律的な運営の発展を阻害する要因として働く、

(3)全国一律の評価尺度を持ち込むことで、目前に存在する問題や課題を市町村・学校に見落とさせてしまう、

等を挙げて、説明しています。

イギリスでは、1980年代のサッチャー政権による教育改革で始められた全国学力テストへの弊害が大きく出始めて、今、州ぐるみで「不参加」の動きが出ていると聞きます。

今日の学力テスト実施の予算は約66億円です。これだけあれば学びの支援を必要としている子どもにもっともっときめ細かな支援ができるのになぁ、と思わずにいられません。

日本が過去に経験した、現在イギリスでおきている「一斉学力テスト」による弊害が出てくる前に、一つでも多くの市町村教委が犬山市の勇気ある、確信に基づく決断に続いてくれればと願わずにいられません。

私も国会で、地域で、警鐘を鳴らし続けたいと思います。
参議院議員 神本 みえ子
  
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