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コラム
全国の教職員の願いを国会へ
なたにや正義さん(現参議院議員)と新春対談 [2004年1月]
教育現場での働き方の改善のため頑張りたい 2/8
神本:
神本議員
教育といえば、昨年の通常国会で義務教育費国庫負担法の一部改正案が出されました。
義務教育は国の責務でずっとやってきたこの制度が今まさに取り崩されようとしているし、制度そのものがなくなってしまうんじゃないか、という危機感が非常に高まっていますよね。

通常国会で最初に出てきた法案に私も反対しましたが、当時の遠山文部科学大臣に対して、文教科学委員会の質問のたびに何度も「義務教育は国の責任」ということを発言しました。
すると大臣も最後には腹をくくったみたいで、「義務教育というのは、国づくりを一つの城を作ると考えれば、石垣の部分、礎である。だから、義務教育が国の責任できちっとやられないと、国づくりもできないんだ」という答弁を引き出すことができたんです。
私としてはこれで少し安心をしていた。油断というか…。

そうしたら大臣が替わって、今度の大臣は所信表明も聞いていないし、やりとりをしていないんですが、昨年は義務教育制度の根幹を大きく揺るがすような一年になったし、まだまだこれからも厳しい状況になっていくな、と思っていますね。

現場の方々からも沢山、激励文や、「何とかしてくれ」「守ってくれ」という葉書、色紙、要請書などを沢山いただいていて、これは国民全体の願いなんだ、ということを私も感じています。
那谷屋: 文部科学省は、行政といえども直接我々の現場に一番近いですよね。「教育というのはこういうもんなんだから、ただただ財政論ありきではすまないんだ」という主張をもっと自信を持ってやっていくべきなんだろうと思います。
それが財政論の中で、あるいは地方分権推進の中で「これはこうだからしょうがないんだ」というような、そういう流れに全部負けちゃうようでは困るし、問題ではないかと思うんですよね。
神本: いままさに義務教育費国庫負担制度が山場を迎えてるので、これについては本当に文科省は踏ん張ってもらいたい。というよりも国民の声がきちっと反映されるような行政になってもらいたいですね。そのためには立法府の国会がもっともっと現場の声や当事者の声を反映するような国会審議をきちっとやらなければいけないですね。

そういう意味では、現場を経験した仲間が欲しいですね。先輩議員では何人もいらっしゃるけれども、今の現場を知っている那谷屋さんにぜひ当選してもらって、一緒に頑張りたいですね。

昨年私は文教科学委員会で、普通学校に通っている弱視の子どもたちの教科書問題を取り上げました。
私自身、直接は知らなかったんですが、盲学校に行っている子どもさんは無償で教科書をもらえているんですが、普通学校に通っている弱視の子どもさんは、保護者やボランティアの人たちが手書きで拡大教科書を作っているんです。それが有償で一冊2万円もするんですが、全て保護者負担になるんですよね。
その話を市民団体や保護者から聞いて、これは何とかしなきゃいけないというので、委員会で質問したんです。
そしたら、予算がついて、来年度から無償でもらえるようになったそうです。

やはり現場を経験している私だから、直接弱視の子どもさんに会っていなくても、当事者や支援する方々の声を聞かせていただいたから、こういう矛盾をついていけたと思うんですよね。

那谷屋さんも学校現場で抱いてきた、あるいは仲間と一緒にやってきた教育要求というか、課題はいっぱいあると思うんですが、これまで組合の役員としてとりくんできた事柄のなかで、何か印象的なことはありますか。
那谷屋: もちろん教育に関わることですけれども、私が最も期待されているのは、今の教職員の多忙化の解消です。この多忙化がどんどん進むにもかかわらず、逆に締め付けが多い。
つまり、勤務時間の問題なんです。
労基法で休憩は勤務時間の開始と終わりの間におかなければいけないとなっています。これは働く者を守るための法律なんですけれども、これをその通りに我々の職場に当てはめた時、本当に開始と後の間に休憩時間がとれるかというと、日教組の調査によれば全国の中で児童、生徒がいる間で休憩が取れている所は一つもないんです。
どういうことが実態としてなっているかというと、休憩のない連続した8時間半、あるいは8時間45分、勤務が続いているわけです。
それに対しては何も手当も考えられていないんです。手当というのはお金の面だけではなくて、どうしたらいいかということが行政的施策が何も講じられていない。これが非常に問題となっているんです。

もちろん、休憩をしないで働いている人、いや、意識しないで働いている人もいっぱいいると思います。
しかし、勤務時間に締め付けられている中で、逆に「勤務時間はこうなんだよ」と言われると、今まで眠っていた意識がパッと目覚めて「本当だ、俺たちは連続勤務なんだ」と思った瞬間、いままでに無かった疲労感、脱力感がドーンと急に出るということもあると思うんです。

やはり教職員の勤務実態についても、国政の場で明らかにしていきたいと思います。
神本: なかなか民間や、サラリーマンといった一般の方には、分かってもらえない部分がありますよね。
そこに生身の子どもがいると、子どもを帰すまでは、本当にトイレに行く暇もないような、緊張感を持って働いているということが、それこそ休憩時間だけじゃなく、15分の休息時間、その間も全然休まらないですよね。私もトイレを我慢して、何回も膀胱炎になったし、そういう人は現場にいっぱいいました。

それから、そういう緊張感が連続して、持ち帰り残業をして、家で丸付けしたり。ストレスがこうじて精神疾患になったりする人も増えてますよね。
那谷屋: そうですよね、はい。
神本: だから、そういう教育現場での特殊な労働というか、働き方については、もっと頑張って発言していかないと。そして改善するために頑張らないといけないですよね。
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