2004年12月2日
初のTV中継で小泉総理を質す
決算委員会で質問に立つ
12月2日の決算委員会で平成15年度決算外2件の全般質疑が行われ、小泉純一郎・内閣総理大臣(以下、小泉総理)を始め、全閣僚出席のもと質問しました。警察の裏金問題、社会保険庁関連の不祥事、教育問題などを取り上げ、各大臣を質しました。

この日の審議は全国にTV中継され、私の質問が初めて生中継されました。

この質疑応答の全文はこちらをご覧ください。
>>質疑応答の全文
■不当事項が予算に反映されていない点について
小泉総理
まず小泉総理に対し、「2003年度決算報告で社会保険庁の贈収賄事件や、警察庁の裏金問題などが指摘された。指摘事項の総額は430億円で、過去20年の最高額。これは会計検査院の検査や決算審査の結果が予算に反映されていない証しではないか」と決算についての所見を聞きました。

小泉総理は、「会計検査院から是正すべき点が数多く出て、額も増えているのは遺憾だ。検査結果を真剣に受け止め、是正に格段の努力をしていくべきだ」と述べるにとどまりました。
■警察の裏金問題について
村田吉隆・国家公安委員会委員長(以下、村田委員長)に対しては、決算検査報告での警察の裏金問題を取り上げ、「なぜ不正流用のシステムが起きたのか。システムを変えないと、また生み出される。第三者機関を作り、徹底的に原因、全容も解明すべき」と要求しました。

村田委員長
村田委員長は、「速やかに処分を行い、内部で会計執行の適正化を図る認識を徹底させることが必要だ。調査委員会が作られ、それぞれの公安委員会で処断がされると考えている」とあくまでも内部で解明する姿勢を崩しませんでした。

さらに私は、「2000年8月〜12月に警察庁のブロック別監査室長会議が開かれた。これは情報公開法対策で事前に会計関係者、監査室長を集めた会議で、会計課長から会計文書について指導があった。『改善』という名で指導が行われているのではないか。また、警察庁へ上納や、キャリア、上層部にせんべつで裏金が渡されていた、との証言もある」と質しました。

村田委員長は、「『上納』の問題は関連の捜査員などに問い合わせ、関係書類を突き合わせた上で、事実はなかったとの報告をうけた」と答え、上納の実態は否定しました。

安藤官房長
さらに安藤隆春・警察庁長官官房長(以下、安藤官房長)から、「会議は情報公開制度と捜査雑費制度の説明が目的で開かれ、メモや資料は残っていない。当時の会議出席者から『事情聴取』し、内容は不正確だという結論に達した。また、せんべつは職員間の儀礼的なもので、私費で平成8年頃まで行われていたが、以降は自粛を指導し徹底している」と答え、会議での会計指導はなかったとの認識を示しました。

私は、「会計検査院から検査状況が報告されたが、疑惑が晴れたとは言えない。第三者機関を設置したり、公安委員の公選制を導入するのはどうか」と外部の『目』を入れる提案をしました。

これに対し小泉総理は、「警察官が使命感と誇りを持ち、国民が安心して生活できるような捜査活動に効果的に費用が使われるよう改善する必要がある。国会や公安委員会で指摘の点を踏まえて改善しなければならない」と『改善する』と繰り返すのみで、提案に対しての答弁はありませんでした。
■社会保険庁関連の不祥事について
尾辻大臣
尾辻秀久・厚生労働大臣(以下、尾辻大臣)に対しては、社会保険庁関連の不当事項である贈収賄事件及び監修料問題について所見を尋ねました。

尾辻大臣は、「度重なる不祥事については、心からお詫びを申し上げたい。出すべきうみは全部出し、一日も早く結果を出したい」と年末年始の休みも返上し、迅速に調査結果を公表する意思を示しました。(注:2005年1月14日社会保険庁は調査報告書を発表しました。)

【社会保険庁HP】 社会保険庁をめぐる不祥事案等に関する
調査報告書の公表に当たって

■警察の裏金問題での会計検査院の検査体制について
森下院長
会計検査院の森下伸昭・院長(以下、森下院長)に対しては、検査報告での警察裏金問題について、「不適正な会計経理に『極めて遺憾』とあるが、この意図は何か。検査結果の公表が1年後、2年後では会計検査院の任務を果たしていないのではないか」と質しました。

森下院長は、「従来以上の検査要員、新たな検査の観点も入れ検査を実施した。不適正な会計経理が複数の所属で行われていたり、実地検査で虚偽の領収書などで説明があった為、『極めて遺憾な事態』と表現した。また、犯罪を認定する調査には時間を要する。早く(検査)する良い方法はないのではないか」と答弁しました。

さらに私は、「実地検査で実際に金庫や帳簿などと照らし合わせているのか。民主党のヒアリングで会計検査院は『金庫の現金を検査したことはない』と説明し、警察庁は『見せろと言われれば見せる』と述べ、齟齬(そご)が生じている。会計検査院は法的な不備で機能を果たせていないのか。『不正は1円たりとも許さない』という決意を持っているのか」と質し、検査に対する意欲を尋ねました。

森下院長は、「金庫を検査していないという説明は行き違いではないか。必要があれば必ず行う。『1円たりとも不正がないように検査する』と職員、調査官を指導している」と決意を述べました。
■教育改革、教育基本法について
最後に小泉総理に対して、「所信表明演説で教育基本法改正に『国民的な議論を踏まえ精力的に取り組む』と述べたが、どういう議論を考えているのか。国民が教育改革に求めているものは何だと思うか」と質しました。

小泉総理は、「いい人材を輩出できる環境をつくることが教育基本法改正にとって大事だ。国民の意見、国会の議論も踏まえ改正しなければならない。幅広く議論する必要がある」と持論を述べるのみでした。

この答弁に対して、私は「教育に求められている改革は、『信頼』というキーワードだ。子どもたちの問題も、子どもを取り巻く様々な人と人、人と組織の中での信頼関係が危うくなっていて、その歪みが子どもたちに出ている。それを捉えて教育改革を考えなければ間違っていく」と拙速な「改正ありき」の議論に反対の意思を述べ、質問を終えました。
質問の詳細は質疑応答の全文をご覧ください。


[神本みえ子の活動記録ダイジェスト]