2004年4月5日
「非常勤講師の実態調査」「公立学校の耐震化」「奨学金の返還滞納」を質す
決算委員会で質問に立つ
神本議員
4月5日の決算委員会で、2002年度の国会、会計検査院、財務省、文部科学省(以下、文科省)、金融庁、国民生活金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀行の決算についての審査が行われました。

私は主に文科省、内閣府に対して、公立学校の臨時、非常勤講師の実態調査、公立学校の耐震化、奨学金の返還滞納などの問題について質しました。

質問の要旨は以下の通りです。
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>>質疑応答の全文

■臨時、非常勤講師の実態調査が急務
私はまず公立学校の臨時、非常勤講師の問題を取り上げ、「文科省は全国の臨時教職員の人数、待遇はどうなっているのかを把握しているか」と現状について尋ねました。

近藤局長
近藤信司・文科省初等中等教育局長(以下、近藤局長)は、「人数は把握していない。各教育委員会が管理すべきで、個々の勤務状況を国が把握することは技術的、物理的にも難しい。また、全国的調査も考えていない」と述べ、実態を把握しておらず、調査の予定もないことを示しました。

この答弁に対して、「インターネットで調べたところ、全国に臨時、非常勤講師が約13万人いる。その方たちは学校現場で自分のロッカーも更衣室もない、という教諭よりも劣った待遇で職務をこなしている。これは言語道断でゆゆしき問題であり、この解決の為には実態調査をすべきである。各教育委員会から実態を聞けばいいだけで、技術的に難しくない」と実態調査の必要性を訴えました。


河村大臣
近藤局長は「勤務実態の把握は、各教育委員会が行うべきである。必要に応じて調査結果を提供いただくことはあり得る」と答え、河村建夫・文科大臣(以下、河村大臣)からは、「同じ仲間であり、ロッカーも置いていないということは、現実にあってはならないし、あり得ない。現実にそのような問題があれば、各都道府県がどう取り組んでいるか、どういう形で調査すれば的確にできるか研究してみたい」と述べ、調査に関しては一定の理解を示しました。

私はさらに、「実態の把握なくして施策はできない。早急にとりくみを開始すべき」と強く要望しました。
■すべての公立学校の耐震化を5年で完了すべき
萩原部長
次に公立学校施設の耐震化の問題を取り上げ、文科省に対し「2002年4月現在、公立学校約13万棟のうち、耐震性が確保されているのは約6万棟で46.6%。耐震化推進のため、2002年度補正予算で515億円が計上され、当初予算と合わせ1,513億円が予算化された。2003年度は当初予算で1,149億円が計上された。これでどの程度、耐震化が進んだか」と現状を尋ね、また内閣府に対し、「公立学校は避難所になる。防災担当として耐震化促進の方策を考えているか」と質しました。

この質問に対し、萩原久和・文科大臣官房文教施設企画部長は、「2004年は前年度比6億円増の1,155億円を計上した。2003〜4年の事業を実施すると5千棟の耐震化が進み、耐震化率が50%に達する見込みである。2002年7月には各設置者に対し、1981年以前の未診断の建物は3年以内に耐震診断の実施計画を立てるよう依頼した。改築、統合等を除き、耐震診断を2005年に終了するように計画している」と進捗状況が報告されました。

尾見政策統括官
また内閣府からは尾見博武・内閣府政策統括官が、「耐震診断は大前提で、結果をできるだけ公表し、市民から意見をいただくことが大事。地震防災対策特別措置法では、防災施設の中でも小中学校の耐震化は大きな柱。補助率も3分の1から2分の1にかさ上げする措置がとられている」と答え、今後も耐震化を推進していく考えを示しました。

さらに私は河村大臣に対し、「民主党は昨年、補助金のかさ上げや、診断結果の公表、5年以内に耐震診断を終えるよう国が義務付ける、などを盛り込んだ法案を提出した。これを受けて、文科省は耐震診断の実施計画を3年以内で進めているが、ぜひ5年以内で100%にする目標で進めていただきたい」と強く主張しました。

この問いに対し、河村大臣は「子どもたちの安心・安全につながる問題であり、建物改築・補強事業が円滑にいくよう、できる限り予算確保に努めたい」と答弁しました。
■奨学金の返還滞納をなくす細やかなとりくみを
次に4月から独立行政法人日本学生支援機構となった日本育英会の奨学金事業を取り上げ、「奨学金の返還金の滞納額が年々増え、2001年度末の延滞債権額が1,562億円となっているが、2002年度末は幾らになったのか。また、会計検査院は2002年度決算検査報告に回収不能額を444億円と試算しているが、育英会は貸倒引当金の積立額を25億円しか計上していない(2001年度末)。会計検査院は、貸倒引当金の積み増し、延滞債権の回収率向上の施策の検討を求めているがどうか」と返還金の回収業務の問題点を質しました。

遠藤局長
この問いに対し遠藤純一郎・文科省高等教育局長(以下、遠藤局長)は、「2002年度末で1,865億円。しかし、この額は返還期日を1日でも過ぎた滞納者の奨学金全額であり、すべてが回収不能ではない。現在の試算では、無利子、有利子分を合わせ約1千億円を計上する予定である。返還金の回収は、口座引き落とし、電話督促の徹底などで業務を強化していく」と報告がありました。

私はさらに回収業務について、「会計検査報告で、滞納者の就労先を25.3%しか把握していないとある。リレー口座を登録していない受給者もいる。滞納者の足取りや、連帯保証人の機能を有効に使うことなど、電話と請求書だけではなく、滞納をなくす細やかなとりくみが必要ではないか」と質しました。

遠藤局長は、「リレー口座の新規加入率は94%で全体の7割であり、更に進めたい。また、2001年度から土日や夜間に電話催促を始めている。さらに2001年度から1年以上の滞納者全員に法的手続きを取っており、2004年度からは3か月滞納したら保証人に対して請求をする。今までは人的保証だけであったが、選択的に機関保証制度も導入する」と述べ、返還金回収業務の強化に努力する、と答弁しました。

最後に私は、「奨学金事業は将来を担う子どもたちの人材育成と本人の夢を作る重要な事業であり、円滑に発展させていくためにも、延滞金をなくしながら、これまで以上に業務、サービスを心掛けていただきたい」と強く要望し、質問を終えました。
質問の詳細は質疑応答の全文をご覧ください。


[神本みえ子の活動記録ダイジェスト]