No.16 2003年7月17日(木)
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国立大学法人化関連6法案
教員の給与・労働条件に変化がないことを確認
    ---参議院・文教科学委員会で質問[2003年6月5日(木)]
国立大学法人化関連6法案
教員の給与・労働条件に変化がないことを確認
文教科学委員会で質問 [2003年6月5日(木)]
>>質疑応答全文はこちら
6月5日の文教科学委員会で、国立大学法人化関連6法案に対し質問に立ちました。

この法案は、国立大学を国立大学法人に移行させながらも、文部科学省の大学に対する管理・介入を強化するものであり、「大学の自治、教育研究の自由を阻害する」との意見も多くあります。今後の高等教育機関のあり方を大きく変える重要な法案です。

■「評価疲れ」になると言われる大学評価の意義
神本議員:
小規模というだけで統廃合の俎上に上げられる小規模大学、研究所の不安や危惧をどう認識しているか。また、「評価疲れ」になると言われるほど幾重にも行われる大学評価で、文科省は何のために評価を行おうとしているのか。また、幾つかの評価機関の役割と関係はどのようなもので、参考人の指摘をどう受け止めているか。

遠山文科大臣:
規模の大小ではなく、地域の実情と当該大学の存在意義を踏まえ統廃合を含めた大学改革に取り組む。大学評価は、国費が有効適切に使用されたかを検証する観点で、中期目標、中期計画の達成状況を評価する。また、大学評価・学位授与機構に意見を聴くことで、評価を総合的に判断し、評価を確立したい。

■非公務員となる教職員の労働条件は?
神本議員:
法人化により大学の教職員の身分は公務員から非公務員へと変わり、労働三権が付与され、労働協約や就業規則はそれぞれの国立大学法 人で決定する。一方、私立学校では仕組みがなく、提訴案件が度重なる案件が多いと聞いている。非公務員となっても、非常勤も含む教職員が安心し、共同して大学改革に進んでいけるよう、文科省も国大協と十分事前に協議し対処する必要がある。今後の取り組みはどう考えているか。

玉井審議官
玉井文科省総括審議官:
法人化後は各大学の構成 員一丸となって大学の発展を図っていくために良 好な労使関係構築に向けた取り組みが不可欠であ る。今後とも国大協等と連携し、就業規則の制定等の手続きが円滑に進むように国立大学に対して必要な情報提供などの協力を行っていく。

■正規・非常勤教職員の均等待遇を
神本議員:
全国の国立大学の約7万3千人いる非常勤教職員は今後、民間労働法制が適用される。厚生労働省でパート労働法見直しが行われており、非常勤の職員だけでなく、非常勤の教員にも適用される。適用に関しては、大学法人に説明する責務がある。また、必要な予算措置も行う責務もある。非常勤教職員の生活にかかわる問題であり、しっかりした対応の答弁をお願いしたい。

河村副大臣
河村文科副大臣:
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律が適用される。この法律には、「事業主」は通常の労働者との均衡等を考慮して適正な労働条件を確保するとなっている。国立大学法人の非常勤講師の給与は、この趣旨に則って各国立大学法人で決定をする。文科省としても、法人化前における支給実績を十分に踏まえ、運営交付金の算定をしたい。

■自治体の財政力で給与格差が生じる懸念を追及
神本議員:
国立大学の法人化に伴い、義務制教職員の給与の全国的な教育水準確保のために設けられていた国立学校準拠制が廃止される。今後、都道府県の財政力によって給与水準に格差が生じるのではないかという危惧を持っているが、どう考えるか。

矢野局長
矢野文科省初等中等局長:
国準拠制がなくなり、今回の改正で各都道府県が教員給料や諸手当の額を主体的に決定できるようになる。各都道府県に給料や諸手当に違いが生じることもあるが、教員の職務と責任の特殊性に基づく現行の教員給与体系の基本は維持する。教員については、一般の公務員給与水準に比較して優遇措置が講じられなければならないという人材確保法の規定も維持する。

質疑応答を通して、これまでの国準拠制の考え方と今後の給与のあり方は、基本的に変更無いこと。人材確保法の趣旨や国や他の地方公務員の給与、現行の教員給与水準を踏まえながら、給料や諸手当の額を定めること。時間外勤務手当、特殊勤務手当の考え方も変わらないこと、などを確認できました。
義務教育費国庫負担制度
■遠山大臣が「制度の根幹を守るのは大きな役割であり信念」と答弁
神本議員:
5 月7 日の地方分権改革推進会議で、義務教育費国庫負担制度の対象経費の見直し、定額化、交付金化、一般財源化、事務・栄養職員の一般財源化などが重点的に推進する事項に挙げられている。また遠山大臣は、5月28 日の経済財政諮問会議で「事務職員、学校栄養職員は、教員と並ぶ学校の基幹的職員である」との認識を示されている。学校事務職員、栄養職員を義務教育費国庫負担の対象外にする意見は、学校現場がどのように動いて、子どもに対して教育活動を行っているのかを知らない人たちの教育論外の意見だと、大変な怒りを持って聞いている。中教審の今後の地方教育行政の在り方の答申でも、教員以外の職員の重要性は指摘されており、教育制度の根幹である義務教育費国庫負担制度について、堅持する立場から毅然とした決意を改めてお伺いしたい。

遠山大臣
遠山大臣:
義務教育費国庫負担制度は国の骨格ないし礎という認識を欠いているのではないかという角度から、「事務・栄養職員は一般財源化」というようなことが軽々に論じられたことに反論した。事務・栄養職員も学校の基幹的職員として非常に大事な役割を担っている職種であり、一部を一般財源化することは混乱が生じこそすれ、何の利益もない。義務教育の重要性、国民に対して一定水準の教育を確保するため頑張っておられる学校の構成員が安心して職務に邁進していただけるよう、義務教育費国庫負担制度の根幹を守るのは私たち(文科省)の大きな役割であり信念である。



[神本みえ子News]