| 2007年10月30日(火) |
| 内閣委員会 |
| 内閣の重要政策及び警察等に関する調査 |
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| 神本美恵子参議院議員(以下、神本議員) |
民主党・新緑風会・日本の神本美恵子でございます。今日は45分という時間ですけれども、岸田大臣と上川大臣中心にお尋ねをしたいと思います。
まず初めに、障害者施策も担当所管の中にお持ちである岸田大臣にお伺いしたいんですけれども、障害者権利条約ですね、これは昨年の12月に国連総会で採択をされて、日本政府も今年の9月28日に批准を前提とするいわゆる署名を行ったというふうに伺っております。
私、特に昨年の通常国会で、これは文科、岸田大臣も副大臣でいらしたときではなかったかもしれませんけれども、学校教育法の改正、特別支援教育に特殊教育から変えるというその改正のときにちょうど国連でアドホック委員会が行われておりまして、この障害者権利条約に対する、日本からもNGOの方たちがたくさん参加をされて、政府と意見交換しながらこの作業部会にかかわってこられたという、ちょうどそのときに教育分野の、学校教育法の改正に私もかかわっておりましたので、ずっと関心を持ってこの動きを見ていたんですけれども。
ですから、この議論の中では、フルインクルージョン、完全な参画といいますか、障害があるなしにかかわらず社会の中に完全に参画するということが国際的には大きな流れになっているということをこの議論の中でもお聞きしていたんですが、そういう意味からも、是非この早期批准ということを私は願っているんですが、まず、障害者施策の担当最高責任者として、この権利条約の早期批准ということについてのお考えをまずお聞かせいただきたいと思います。 |
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| 岸田文雄・内閣府特命担当大臣(規制改革、国民生活、科学技術政策)(以下、岸田大臣) |
御指摘の障害者権利に関する条約ですが、これは内容としましても、合理的配慮の否定を差別に含めることを明示するなど、差別の概念を明確化するとか、内容を見ましても、プライバシーですとか、リハビリテーション、レクリエーション、あるいはスポーツへの参加等々、幅広い内容を含んでおります。障害者の人権及び尊厳を保護促進するための包括的そして総合的な国際条約であるというふうに認識をしております。障害者の人権及び基本的自由を確保そして促進する上で、大変重要な意義を有するという認識を持っております。
御指摘のように、9月28日、条約への署名がなされたところですが、昨日、総理の諮問機関であります中央障害者施策推進協議会、この場におきましても、この条約につきまして参加委員に対しまして報告をしたところでございます。
今後は、可能な限り早期締結を目指して、必要な国内法制の整備を含めましてこの検討を進めていかなければいけない、そのように考えております。
検討は、検討チーム、各省庁から成ります検討チームを中心に検討が進むものと認識しております。 |
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| 神本議員 |
前向きにというふうに私は受け止めさせていただきましたけれども、この障害者権利条約、今大臣おっしゃっていただいたように、差別とは何かというようなこともきちっと定義をされておりますし、これについて日本のこれまでの施策も、ノーマライゼーションといいますか、障害のあるなしにかかわらず、すべての人が包み込まれた社会の中で生きていけると。そのために必要なケア、支援、リハビリ等も含めて行ってきたのがこれまでの日本の障害者施策だというふうに思います。
そこで、おっしゃっていただいたように、この条約を批准するために必要な今の日本の国内法、あるいは様々な制度、こういったものを整備しなければ批准できないといいますか、批准の前提であるということを考えたときに、今、日本の国内施策で整備が必要とされるものというのはどういうものなのか。これは外務省の方でされていると思いますが、少しその作業状況も含めて、必要な国内法整備について教えていただきたいと思います。 |
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| 木寺昌人・外務省大臣官房審議官(以下、木寺審議官) |
お答えを申し上げます。この署名に向けまして、私ども、先ほど大臣から御紹介がございましたチーム、障害者権利条約に係る対応推進チームで様々な検討を行ってきております。さらに、これから条約の締結ということでございますので、今、神本先生御指摘のような国内法の整備、国内法の立法を必要とするのか改正を必要とするのか、そういった点を確認すること、それから条約の持っております意味、解釈、そういったものが間違いがないか、それから最終的には国会にお出しします訳文等、そういった確定、そういった作業がございます。
そういったものを含め、条約締結に向けまして努力を行ってまいる所存でございます。 |
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| 神本議員 |
| もう少し詳しく、例えば今の国内法整備、必要な、論点となっている部分ですね、そこを教えていただけますか。 |
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| 木寺審議官 |
| 国内におきまして既に障害者の権利、それから基本的人権の保障とか様々な項目を規定しております基本法、そういったものがございます。それから、この条約では、例えば教育についてとかいろいろ規定しておりますけれども、そういった教育関係の内容。それから、この条約は職場における合理的配慮の提供というのもうたっておりますので、障害者の雇用というものを定めている法律がございますので、そういった法律との関係。それから、この条約は更に国内における監視等の仕組みもいろいろ求めておりますので、こういった体制をつくるという上で新たな立法の要否、そういったものが問題になるかと思います。 |
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| 神本議員 |
| 合理的配慮の範囲といいますか、その否定というのをどのように考えるかということや、それから教育においても、今、日本の教育制度としては、いわゆる普通教育制度と特別支援教育というふうに変わりましたけれども、別建ての学校で行われている教育のこの制度の取扱いとか、それから雇用について、それから国内におけるモニタリングの実施、監視措置といいますか、そういうものをどうするかというようなことが論点になっているということですけれども、この論点と符合するかのようにと言うとちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、外務省が出されている仮訳ですね、この仮訳の中で幾つか不思議だなと思うところがあるんですけれども、例えば24条が教育のことについて示されているんですが、先ほど言いましたインクルーシブという言葉を、ほかのところでは、社会の一員として受け入れられるというふうにほかの条文のところでは訳されているんですが、24条のところだけなぜか包容されるという訳になっているんですね。これはどういう違いといいますか、意味の違いがあるのか、まず教えていただきたいと思います。 |
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| 木寺審議官 |
お答え申し上げます。
この条約の仮訳文につきましては、本条約が障害者の人権及び基本的自由の完全な実現を確保し促進する上で重要な意義を有していると、そういったことを十分に踏まえまして、署名に向けて正文テキストの文言の意味を正確に反映するように、また我が国が既に締結しております他の条約、それから国内法令における用語、そういったものとの整合性を勘案いたしまして、関係省庁とも協議しながら慎重に作成いたしました。
御指摘のインクルーシブという言葉でございますが、この場所では、インクルーシブ・エデュケーション・システムという言葉になっております。このインクルーシブという言葉には包み込むという語義がございまして、それを踏まえまして包容するという訳語を当てることが適切と考え、日本語で障害者を包容する教育制度と訳出いたしました。
インクルーシブとの文言はこの条約の中で複数の箇所で用いられております。訳文はそれぞれの文脈に従いまして正文の内容を正確に反映するということから、他の条約、又は他の条約や国内法における用語との整合性も踏まえまして当てるということが必要でございます。
こういった観点から、教育に関する条文で使用いたしますインクルーシブの言葉につきましては、例えば障害受容、これは障害者というときの障害でございますけれども、障害受容という言葉がございます。こういった言葉と混同されるおそれがあるということなどを踏まえまして、受入れといった訳ではなく包容という言葉を当てさせていただきました。 |
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| 神本議員 |
| ということは、ほかの条文で使われている受け入れるというのと包容ですね、ここで使われている、これは同義、同じ意味で使っているというふうに受け止めていいんでしょうか。インクルーシブとかインクルージョンの反対語は英語でエクスクルージョン、つまり排除するという意味だというふうに思っているんですが、排除ではなくて受け入れる、これがインクルージョンだと思いますが、包容となるとちょっと違ったニュアンスに受け止めてしまいがちですけれども、受け入れるというほかの条文の訳文と同じ、同義を持っているというふうに解釈してよろしいんですか。それとも、まだこれから、ここはまた仮訳ですから、本訳といいますか、ちゃんとした訳のときには考える、もし違う意味であればですね。 |
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| 木寺審議官 |
お答え申し上げます。
私どもといたしましては、関係省庁ともよく相談した上で包容という言葉がこの場では適切であろうと思って当てております。
いずれにいたしましても、これから締結に向けまして訳文の確定、先ほど申し上げました関係法令との関係、それから解釈をきちんとすること、それから訳語の確定という作業がございます。そういった中で、いろいろと参考にしながら確定していきたいと思っております。 |
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| 神本議員 |
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関係省庁ともやりながらということですが、このことだけではなくて、この仮訳の中では、あと、同じ24条、教育のところでゼネラル・エデュケーション・システムというのの訳が教育制度一般というふうに訳されております。この教育制度一般の中には、これまでは私、これまでの作業部会の、何といいますか、NGOの方たちが訳したもので読んでいたのは、ずっと一般教育制度というふうに私は見ていたものですから、一般教育制度と教育制度一般ってどう違うのかなとちょっと思いまして、我が国が目指すこの障害児教育というものは、昨年の文教委員会での学校教育法の議論のときにも、当時の小坂大臣は繰り返し、インクルージョン、インクルーシブ教育の方向へ向かっていくんだと、そこへ一歩一歩前進していくというふうにおっしゃっておりましたので、この条約の言う障害者も障害のない子どもたちも一緒に地域の中で学んでいく、一般教育制度の中で学んでいくという方向を目指すというふうに思っていたものですから、一般教育制度というふうに、ゼネラル・エデュケーション・システム、一般教育制度、私のようなつたない英語の知識でもそういうふうにすんなりと訳するんですが、これが教育制度一般というふうに置き換えられたことの意味と、ちょっと時間がなくなりそうなので、もう一つ同じことで、アクセスという訳が、ほかのところにも幾つも使われているんですけれども、例えば司法のところの13条、それから社会的な保障、28条、それから家庭及び家族の尊重、23条、ここのところではアクセスということをそのまま普通に利用できるとか享受することができるというような訳になっているんですが、この24条のところだけ、機会を与えられるという訳になっているんですね。これはどういう、まあ前後の関係だというふうにおっしゃるのかもしれませんけれども、機会を与えられるというのはどうも受け身に感じるんですね。アクセスするっていったら主語は、何というか、利用するとか、利用が可能な環境を整備するというように、主語は障害者自身になると思うんですが、機会が与えられるというと受け身になりますよね、表現といいますか。ここはどういうふうに、この二つお願いします。 |
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| 木寺審議官 |
お答え申し上げます。
まず最初のゼネラル・エデュケーション・システムでございますけれども、御指摘の仮訳につきましては、条約を作成する過程におきまして、小中学校及び特別支援学校を含むと、そういった、それがゼネラル・エデュケーション・システムだという国がありました。このような、国によってはそういうのを含まないという国もあったんですけれども、このような交渉経緯にかんがみて、小中学校のみを指すというような印象を与えます一般教育制度という言葉ではなく、教育制度一般というふうに訳出させていただいております。
それから、二番目にお尋ねのアクセスの言葉でございますけれども、この部分につきましては、先ほど申し上げましたような仮訳文を作成するときに、既存の国際法、それから既存の国内法の用語、それから最も正確にその文脈に合うもの、いろいろな観点から考慮いたしますけれども、一つ、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約、いわゆるA規約というものでございますけれども、そこで教育に関連する条文について類似の文言を使っております。この場合はアクセシブルという言葉でございますけれども、機会が与えられるものというふうに訳出されております。そういったことも踏まえまして、御指摘のアクセスという言葉を機会を与えられることと訳出しております。
この教育に関する条文で使用されておりますアクセスにつきましては、先ほど申し上げましたような条約の存在等を考慮して、教育の利用という言葉ではなく、機会を与えられることというふうに訳出しております。 |
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| 神本議員 |
この仮訳については、これからの具体的な施策の内容にも非常に影響してくるところでありますので、また今後いろいろやり取りをさせていただきたいと思いますが、具体的にはなぜか、さっきも言いましたように、今問題にしたところは24条にかかわるところだけがほかの条文と違うと。そうすると、これは24条、教育といえば文科省が所管のところですので、文科省の考え方が何か反映、影響しているのかというふうにも思うんですが。
そこで、この条約を批准するに当たって、国内法の整備として、私は、さっき言いましたように、今の学校教育法の下での教育制度ではこのまま条約批准できないのではないかと。例えば、学校教育法の中には、特別支援教育ということで、いわゆる盲・聾・養護学校、特別支援学校だけではない普通、地域の学校でも特別支援教育をやっていくというふうに法律は変えましたが、施行令で、学校教育法施行令第5条で、これは入学の段階で就学時健康診断というのをやることになっています、これ学校保健法にも書かれているんですが、そこであなたは障害児学校に適していますとか、あなたは地域の学校に適していますというふうにいわゆる振り分けられるといいますか、そういう今の制度になっていますので、そうではなくて、まずみんな社会に、地域社会の一員として地域社会の教育機関に受け入れられるインクルーシブ、インクルージョンの状態をつくって、そしてあと、当事者や保護者が、親が、うちの子のニーズに合った学校としてこっちを選びますとかこちらを選びます、あるいは特別なケアをお願いしますというような制度に変えていくことがこの条約にかなったことになるのではないかというふうに思っておりますが。
文科省にお伺いします。この条約批准に向けての国内法整備として、学校教育法や施行令、学校保健法の改正の必要性についてどのようにお考えでしょうか。 |
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| 布村幸彦・文部科学省大臣官房審議官(以下、布村審議官) |
お答えいたします。
障害者の権利に関する条約24条につきましては、先生お話しのとおり、障害者を包容する教育制度について規定されております。この文言の定義規定につきましては、条約上置かれていないものの、インクルーシブな教育を志向することは国際社会の中での大きな流れというふうに認識をいたしております。
文部科学省といたしましても、昨年の学校教育法の改正は先生からもお話もございました。それで、本年度から施行されておりますけれども、通常の学級を含めまして小中学校におきます特別支援教育を推進するという方向を明確に規定しております。また、就学の手続に関しましても、平成14年度から認定就学制度の導入ということで、障害の程度もございますけれども、学校における受入れの状況など、特別の事情がある場合には通常の小中学校にも通うことを可能とする認定就学制度の導入がございました。また、今年度からは、障害のある子どもの就学先の決定に際して保護者の意見の聴取を義務付けを行うと、従前は専門家の意見という形で規定されておりましたけれども、保護者の意見も伺うということを規定させていただいて、インクルーシブな教育制度に資する方向で制度の改善に取り組んできているところでございます。
条約との関係につきましては、外務省を始め関係省庁との連携の下、各国の制度を含む内外の情勢も踏まえまして、障害者を包容する教育の具体的な内容について引き続き検討をさせていただきたいと考えているところでございます。 |
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| 神本議員 |
| じゃ、今の時点では学校教育法施行令第5条を変える必要があるのかないのか。それもまだ検討中ということ、受け止めでよろしいんですか。必要ないというふうに結論を出しているわけではないんですね。ちょっともう一回、そこだけ。 |
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| 布村審議官 |
| 引き続き検討すべき課題という認識でよく協議を重ねてまいりたいと思います。 |
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| 神本議員 |
要望ですが、昨年のあの文教委員会における学校教育法改正の質疑等も十分に考慮して整備をお願いしたいと思います。
それから、具体的にもう一点。
普通学級で今学んでいる障害児のお子さんたち、たくさんいらっしゃるんですけれども、この条約が求める合理的配慮、あるいは必要な支援という、これがなかなか今環境整備がされていない。財政的な事情も十分分かるんですけれども、できていませんけれども。この条約を批准するに当たって、あるいは批准するとすれば、合理的配慮や必要な支援を行うための環境整備が必要だと思いますけれども、その点については文科省としてはどのようにお考えでしょうか。 |
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| 布村審議官 |
先生お尋ねの特別支援教育の体制の整備という観点から御説明をさせていただきます。
この4月から特別支援教育の制度として動き出して、小中学校におきましても特別支援教育の体制の整備が重要な課題でございます。例えば、特別支援教育体制推進事業という事業を通じまして、教員の資質の向上につながる研修の充実、それから専門の医師、大学教員など外部の専門家の方々がチームを組んでいただいたりして学校へ派遣をし、専門的なアドバイスをするという体制の整備をひとつ取り組んでいるところでございます。
また、障害を持った児童生徒一人一人のニーズに応じまして、きめ細やかな指導を行うように通級による指導を行う教員の加配ということで取り組んでおりますとともに、本年度から特別支援教育支援員という形で、ある程度専門性を持った方々を学校に特別支援教育支援員という形で配置をするという形で地方財政措置が講じられており、19年度はおおよそ全国で2万1千人の特別支援教育支援員の配置が制度的に可能になってきていると、それらの取組を通じて体制の整備に努力したいというふうに考えているところでございます。 |
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| 神本議員 |
今おっしゃったほとんどは国というよりも自治体の努力で、国が例えば支援員配置するについては地方交付税の中にその後、入れましたよというようなことはありますが、主として自治体がやっているという状態だと思うんですね。
ですから、やっぱり国としてこの条約を批准するに当たっては、こういう条件整備といいますか、そういうことについてはきちっと責任を持ってやるための制度整備が必要なのではないかというふうに私は思っておりますので、そのことも是非十分に考慮して整備に当たっていただきたいと思います。
このことについて、岸田大臣、条約を批准するに当たって、学校教育における障害児の位置付けといいますか、その障害児への合理的配慮や必要な支援を整備するということについて、大臣として、障害者施策全般の中の教育施策ということで御意見、御見解あればお伺いしたいと思います。 |
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| 岸田大臣 |
| 是非、先生から御指摘いただきました点、大変重要な点だと認識しております。この点も含めまして、各省から成りますこの検討に当たってのこのチームにおいて、しっかりと御検討いただき結論を出していただければというふうに思いますし、この全体の流れ、是非担当の大臣としましても督励していきたいというふうに思っております。 |
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| 神本議員 |
ありがとうございました。
是非、教育だから文科省に、はい、もうそこでやってくださいというのではなくて、私はやっぱり教育に自分がテーマを置いておりますので余計そう感じるのかもしれませんけれども、遅れているんじゃないかと非常に思いますので、全体の施策の中で総合的に一緒に、何といいますか、前進していくように督励お願いしたいと思います。
岸田大臣、もう終わりましたので、ありがとうございました。お引き取りになって結構です。 |
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| 岡田広・内閣委員会委員長 |
| 岸田国務大臣は御退席いただいて結構です。 |
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| 神本議員 |
次に、男女共同参画社会の実現についてということで、上川大臣にお伺いをしたいと思います。
所信を聞かせていただきました上川大臣とは、一度ユニセフのスタディーツアーで人身取引のタイ、カンボジアツアーに御一緒させていただいたこともございますし、男女共同参画の担当大臣になられたということで、大変期待をしております。よろしくお願いします。
所信の中で、特にこの男女共同参画については、三点具体策として取り上げていらっしゃったと思います。
一つは、2020年までに指導的地位の女性を30%にすると。2020・30とか合い言葉になっているというふうにお聞きしましたけれども。それと二点目が、育児や介護で仕事を中断せざるを得ない方たちのその後の再チャレンジ支援。それから三点目に、DV施策の充実ということで、私はもう本当にどれも重要なことだと思います。
特に、一点目については、たしか私は1970年から社会的な仕事といいますか、就職をして学校の教員を始めたんですが、そのころちょうど国際的に国際女性年、1975年の女性年を境に非常に女性に対する差別撤廃であるとか男女平等というようなことが、また女性参画ということが国際的なうねりになったころで、1980年か85年のナイロビであった会議で、2000年将来戦略というのが出されて、そのときは2000年までにあらゆる分野だったか指導的地位だったかの女性が30%参画ということがうたわれていたことを私は非常に鮮明に覚えているんですね。それは、あと15年もあるからその間にあらゆる分野に30%女性がいるのが当たり前になるんだというふうに思っていたんですけれども、なかなか今の日本の女性参画の状況は、特に国会議員だとか弁護士であるとか中央省庁の女性の課長級以上の参画率とか、もう本当に悲しくなるぐらい低いんですね。
先日、北川先生とも御一緒にIPUに行きましたが、そこでも大きなこの女性参画ということが話題になっておりましたけれども。もうこういう状況で今じゃ日本政府として2020年に30%、また結局先延ばしをしているんではないかというふうに思ってこれも触れたいんですが、時間がありませんので、後でもし御所見あれば触れていただきたいんですけれども。
私がちょっと今日取り上げたかったのは、二点目の再チャレンジ支援ですね。確かに、前回のこの委員会でどなたかの御質問でもM字型雇用の問題を力説して指摘されていらっしゃったような気がしたんですが、いまだに日本は高校や大学を卒業して就職して、それから出産、子育て、それからまあ介護もあるんでしょうけれども、いったん仕事を辞めて、それからまた再就職をするという、いわゆるその年代、25から30過ぎぐらいまで谷間ができているんですね、M字型になってしまっている。これももう本当に30年以上前から指摘されて欧米諸国のように逆U字型、就職して後、年齢が来て退職していくという、こういう形になっていくようにということをずっと取り組んできたにもかかわらずM字型がそのままだということについて、上川大臣がおっしゃるように、いったん仕事を辞めざるを得なくて辞めた人が再就職、再チャレンジができるようにそこを支援するというのももちろん重要ですけれども、辞めなくていいようにする施策ということが今一番大事なんではないかと私としては思っているんですが。
このM字型雇用について、そのことについての御認識とそれから原因といいますか、これをなくしていくにはどういう施策が有効かということについてお伺いしたいと思います。 |
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| 上川陽子・内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画)(以下、上川大臣) |
神本委員と一緒にIPUその他伺わせていただいたときのこと、いろいろ議論したときのことを思い出しながら、またこれからもよろしくお願いいたしたいと思いますが。
今御指摘のM字型カーブでございます。女性の場合には、15歳から64歳層の労働力率の一つのマップというか分布を見てみますと、M字の底の部分、これは年々上がっているということは傾向的にはございます。しかし、依然として他国と比べても、男女共同参画が非常に進んでいる他国と比べてみてもまだM字型の底がきちっとあるということでありまして、そういう意味では、それが底が上がっているけれども、まだ他国と比べれば遅いというような状況であると私も認識しております。
それで、このM字の部分を台形型になっていくような形、先ほどU字型とおっしゃいましたけど、台形型になっていくような形の方向が他の国で見られるということであります。そうした方向に徐々に、非常に遅いわけでありますが、徐々にそういう動きになっているという認識は私はしております。しかし、まだまだという状況であるというふうに思っております。
今、女性の就業希望率というところで、同じ結婚、出産、子育て期という、このM字の底の部分に当たる世代でありますが、やはり就業を継続したいという希望をしている率が大変多いということで、このところを、希望率を取ってみるとM字の底はかなり上がっている状態でありますので、そうした希望がかなえられるような施策ということについては大変大事なことであるというふうに思います。
一つはチャレンジ支援ということで、この下がったところがもう一回就業のところに行くときにやはりきちっと支援をしないといろいろ問題が起こるということでありますので、そこを再チャレンジ支援という形でしっかりと応援をしていくというのが一つ。そして、同時に、希望をしていらっしゃる方がなかなかそれが実現できないというところを応援するということが大切であるというふうに思っておりまして、そういう意味では、子育て等で離職しないで就業継続ができるような施策という、これから女性に限らずすべての人を対象として仕事とそして生活の調和、ワーク・ライフ・バランスの検証と行動指針を取りまとめるわけでございますけれども、そうしたところの実現に向けて施策に取り組んでいくということが大事ではないかと思っております。 |
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| 神本議員 |
今、ワーク・ライフ・バランスという言葉が出ました。正に、このワーク・ライフ・バランスを、女性だけではなくてこれは男性のワーク・ライフ・バランスを取らないと、とても女性だけの施策では駄目だということはもう言うまでもないことだと思います。
そこで、大臣おっしゃったように、この希望と現実のギャップということが、この前、男女共同参画ニュースの中にもちょっと内閣府の世論調査の結果が出ておりましたけれども、男性も仕事と家庭生活が両方とも大事にしたいという人が増えてきている。女性も仕事と家庭生活と、それから地域や個人の生活も大事にしたいという、女性の方が少し進んでいるなと思うんですけれども、それも大事にしたいという人が、それを理想としたいという人が増えているのに現実はそうなっていないという、このギャップが非常に大きいのではないかと思います。
これを、このギャップを埋めるために、ワーク・ライフ・バランスということのために、育児休業の整備であるとか時短であるとか子育て支援をきちんとやるとか、そういう様々な施策がいろいろ打ち出されてきて、それを充実させる方向に行っていることは私も認めるんですけれども、やっぱりこれといった特効薬はないにしても、一つ重点的に、焦点的に、焦点化して取り組むという必要があるのではないかと思っています。
そこで、いろいろ私も調べてみたんですが、面白い研究結果があったんですね。面白いと言ったらちょっとあれですが、これは多分厚労省の何か研究、大学の先生が研究されたもので、育児期の女性の就労継続、退職を規定する要因は何なのかということを研究された論文なんですけれども、育児期の夫婦1,062組を対象に、妻が就労を継続あるいは中断、断念した理由を明らかにするということを目的としてされています。
結論から言いますと、何がその規定要因になっているかということについて、私も意外といいますか、そういえばそうだなと思ったのは、一番顕著に影響しているのは夫や夫の親からの就労反対なんですね。結婚してお互いに共働きで勤めていたけれども、妊娠して出産をしようかしまいかと。出産をすることにしたと。そうすると、夫や夫の親から家庭に入りなさいと、仕事を辞めなさいというふうに言われる、圧力が掛かるということが、仕事を中断したり退職してしまう、断念してしまうということの最も大きな影響、規定要因になっているというのが、これはまあ千何組の夫婦ですからこれで全部とは言えませんけれども、一つの研究結果としてこういうものが出ているんですね。
ですから、そこから考えると、本当は働きたいのに、しかもこれ、その夫と夫の親というのは、これは女性自身の妻の両親がそばに住んでいると全然違うんですよね。働き続けられるんです。これが夫の両親がそばに住んでいると、居住状況もクロスして調べていらっしゃるんですけれども、夫の両親がそばにいると圧力に感じて辞めてしまうというような結果が出ていて、こうやって仕事を中断、働きたいのに、私は本当は、女性自身がなかなかやりがいのある仕事に就けないから、もう妊娠したことだし、これで辞めていいわと思っている部分も多いんじゃないかと私は漠然と思っていたんですけれども、これを見てちょっと愕然としました。
子どもを育てているこの世代というのは、考えてみれば3、40代ですから、ちょうど3、40年前にもちろん生まれて、というのは、女性差別とか男女雇用機会均等とか男女平等とか男女共同参画とかずっと言い始めて、その中で育ってきた世代がこういう状況に陥っている。女性は、妻は働き続けたいと思っているけど、その同世代の夫が仕事を辞めろ、辞めてくれと言う。また、その親の世代といったら上川大臣や私らの世代だと思うんですが、この世代がそういうことを言うのはしようがないというか、許せないんですが、これは時間が掛かるなと、もうほっておいていい、ほっておいていいなじゃありませんが、大事なのは、これから生きていく人たちが、特に今の若い2、3、40代の世代の子育てをしている人たちがこういう意識でいいのかなというふうに思うんですね。
それで、私はやっぱり教育が問題ではないかと思うんですが、特に男の子の教育といいますか、男性のワーク・ライフ・バランス、ともに仕事もし家庭責任も持つという、こういう教育の必要性について、大臣、どうお考えでしょうか。 |
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| 上川大臣 |
女性が働き続けられない大変身近な壁ということで夫と家族というのを調査結果で御指摘になっているということでございまして、男性の意識そして働き方の改革も含めて、社会全体がそうした方向になるような意識改革をやっぱりやっていかなければいけないというふうに強く感じます。
ワーク・ライフ・バランスは、女性も男性も仕事とそして生活の調和をという意味でこれから大きな国民運動として展開していくべきことであると私は思っておりますが、そうした際に男性の意識を改革していくための教育ということについての役割は大きいというふうに思っております。 |
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| 神本議員 |
| その教育が、社会全体の社会教育や生涯学習といいますか、それもあると思いますが、やっぱり意図的、系統的に行われる学校教育、学校教育の中で、果たして性別の役割にとらわれない、あるいは性にとらわれない、ジェンダーにとらわれない、ジェンダー平等、イコーリティーの教育がどれだけ行われてきたのかということを私は本当に文部科学省には真剣に反省をしてもらいたいと思いますが、もう時間があと1分になりましたので、文科省に聞くともうなくなりますね。今までやってきたことが今お話ししたような結果なんですよね。妻に仕事を辞めてくれ、辞めろと言うような男性しか育っていないというのは言い過ぎかもしれませんが、この研究ではそういう傾向が出ているわけですよね。そのことについて文科省、責任を持っているところとして反省を是非お願いしたいと思います。 |
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| 布村審議官 |
ワーク・アンド・バランスに関する具体的な取組を少し教科書の記述で御紹介させていただきたいと思います。
中高の社会科、公民科、家庭科の教科書でございますが、男女共同参画社会基本法が施行されて、性別に関係なく個性や能力を発揮できる社会を目指していること、また、育児と仕事を両立しやすい環境をつくるため、育児・介護休業法が施行され、男女を問わず一定期間休業ができるようになったこと、それから、賃金の男女間格差など募集など男女の差別の問題がないような均等法が制定されたことなどが教科書にしっかり書かれております。改正教育基本法あるいは男女共同参画基本計画も踏まえて、内閣府とも連携を図りながら、今後とも男女平等に関する教育の推進に努めてまいりたいと考えております。 |
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| 神本議員 |
| 最後に…… |
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| 岡田広・内閣委員会委員長 |
| 時間が来ております。 |
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| 神本議員 |
| はい。やっぱりどこが足りなかったかということをきちっと総括をして次の施策を打ち出さないと、やっています、やっています、やっていますだけでは何にも前に進まないということを最後に文部科学省に申し上げまして、私の質問を終わります。 |
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