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国会活動2007年
2007年6月19日(火)
文教科学委員会
学校教育法等の一部を改正する法律案
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案
教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案
日本国教育基本法案
教育職員の資質及び能力の向上のための教育職員免許の改革に関する法律案
地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案
学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案
以上、七法案の審査
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神本美恵子参議院議員(以下、神本議員)
神本議員
神本議員
民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
今日は、文教科学委員会、教育三法に関連して御質問させていただきますが、総理とは教育基本法のときに一度質疑をやらせていただきまして、伊吹文科大臣とも、余りないんですけれども、決算委員会でもやらせていただきましたので、今日は限られた時間ですが、まず伊吹文科大臣の方にお伺いしたいと思います。

この三法が参議院に回ってきたときに、私は本会議の代表質問で総理と大臣に質問させていただいたんですけれども、この間も、私は文教科学委員会に所属しました折には、もう本当に毎回と言っていいほど、今学校現場が最も欲しているのは、先生方の数を増やしてほしい、子ども一人一人ともっと向き合いたい、そのためには例えば一学級の人数をもっと減らして一人一人に行き届いて教育をしたい、それが最も大きな声でしたし、それから、そのためには教育予算全体を増やさなければいけない、これは定数増だけではなくて教育環境整備という問題もありますので、そのことをずっとずっと繰り返し現場の実態を基に言ってきました。

その中で、伊吹文科大臣からは、5月21日、本会議の答弁で、何よりも大切なのは、教員が子どもと向き合えるためには、法改正や予算措置が伴うが、人員増あるいは予算増が必要なので、文科大臣として最大限の努力をしたいと答弁いただいて、私は思わず議席で拍手をしてしまいました。大臣に拍手したことなんて一度もこれまでありませんけれども、ほかの大臣に対しても。そのとき本当に初めて、ああ、伊吹大臣はやってくださるなと私は正直本当にそう思ったんです。

ところが、ところがといいますか、今日恐らく閣議決定されたんでしょうか、経済財政諮問会議の……(発言する者あり)……あっ、されていないんですか。今日の後ですか。

それで、その私は原案を見せていただいたんですけれども、この中に、三章三項のところに予算制度改革ということで、歳出歳入を一体的にとらえて、政策評価等を予算の効率化に適切に反映させると。そして、予算編成の原則としては、新たに必要な歳出を行う場合は原則として他の経費の削減で対応する。まあ、今の財政状況の中では当然のことでしょうけれども、そういうことが予算編成、予算制度の改革原則として書かれているんですが、その中で教育再生というところがあるんですけれども、これについて、私はこれで読んだんですが、簡単でいいですのでその決意ですね、予算増やそれから人員増という決意を持って伊吹大臣はこの基本方針2007ですか、これについても、これから閣議決定だということであれば是非、私は終わってしまってから要求するのもちょっと時間的にずれるなと思っていたんですが、これからであれば是非、この厳しい財政状況の中でも教育予算を増やす、人員を増やすということについての決意も含めて、この基本方針どのようになるのかということ、御説明お願いします。
伊吹文明・文部科学大臣(以下、伊吹大臣)
伊吹大臣
伊吹大臣
私は、このいわゆる予算編成の基本になる骨太方針の直接の担当大臣ではありませんが、今まだ、先ほど先生が御質問になったように調整を今もしております。そこで、閣議決定をされますれば、私も安倍内閣の一員でございますから、当然閣議決定をすればそれに従うということになります。

安倍内閣が実質的に予算編成をするのは20年度予算が最初になります。というのは、9月に安倍新総裁、新総理が誕生いたしましたから、小泉内閣のときの予算の概算要求を受け継いで我々はやったわけですね。だけれども、今回は初めて最初からそれに取り組むということになります。

予算というのは、もう申し上げるまでもなく、内閣の全政策を金銭で表示したバランスシートなんですよ。ですから、内閣が替われば当然その予算のフレームとか重点の置き方は違ってくると思います。だから、2006と2007の書き方は当然違ってくると思います。

先生がさっきおっしゃった新規施策を行う場合は、原則としてですよ、原則としてスクラップ・アンド・ビルドでやってくださいと。しかし、同時に、今調整をしております骨太の方針は、国、地方を通じて最大限の削減を行うが、それでも対応し切れない社会保障や少子化などの負担増に対しては安定財源を確保し、次世代への先送りは行わないということを書いて、今度初めて教育再生という項目を安倍内閣であるからこそ起こして、そこに書かれているのは、予算については、効率化を徹底しながら、めり張りを付けて教育再生に真に必要な予算については財源を確保するということが書いてあります。これは総理が再三御答弁をしているとおりの文章なんですね。

ただ、私たち注意しておかねばならないことは、予算増をすれば教育が良くなるという、初めに予算増ありきということだけではやっぱりいけないと思いますよ。何が必要性が相対的に低いのか、そして何が確実に措置しなければならないものなのか、これをずっとこれから予算編成過程の中で積み上げて、最後は内閣としての決断を総理がされて、そして予算として立法府にお願いをする、審議をお願いするわけですから、私は担当大臣として本会議で先生にお答えしたとおりの気持ちでこのことに取り組みたいと思っております。
神本議員
何が大切なのかということで、本会議で、それこそ最も大切なのは教育の予算を増やして、しかも人員を増やして子どもと向き合う時間を確保するとおっしゃったので、その考え方に立って予算編成をこれからもやられるだろうし、ところが、この基本方針2007ですか、これを見ますと、どこかを減らさなきゃいけないと、総額にたががはめられた上でというふうに私は読み取れたので心配しているんです。

伊吹大臣、本当に苦慮されるんじゃないかというふうに心配をしつつ、この2007の中に教育再生というところが詳しく書かれておりますけれども、私は、まあ人員増もそうなんですけれども、もう一つ環境整備ということで、つい先日も新聞に出ていましたけれども、学校の未耐震、耐震化されていない学校施設で、阪神・淡路大震災並みの地震が来た場合には全倒壊するおそれのある校舎が4,300幾つですか、というふうなことが出ています。ところが、私は、これはもう早急に国が緊急支出をしてでも耐震化をしなければいけない、子どもの命にかかわることですから、当然そういう措置がとられなければいけないというふうに思っています。

民主党としては、去年から学校耐震化促進法案ということで法案を作りまして、すべての学校で、未耐震のところは耐震診断をまずしなさいと、これを義務付けて、その結果をまた公表することも義務付けて、しかも今の制度の中では補助金で、改築や耐震化には補助金の制度になっていますので、そのための補助金もかさ上げをしなさいというようなことの法案を提出をしてきたんですけれども、今回のこの2007の中の教育再生、社会総掛かりで教育再生をすると、それはもうずっと総理もおっしゃっていますし、最重要課題であると。

であれば、まずは子どもたちの命、学校における子どもの安全というようなものについて、これこそ一つの項目を挙げてでも具体的な手段として当然載っているだろうと思って私は読ませていただいたんですが、具体的手段の中の一番最後に学校耐震化の推進化促進というようなことがちょっと出ているだけなので、これで本当に、まずは学校でいい学びをするとかいい教育をする、それ以前の問題として、もしも地震が起きたときにはそこで子どもの命が守れないかもしれない事態があるということについて、私はちょっと、本当にこれで、予算に限りがあるとか言っていていいのかという思いがあるんですね。
その点について、これは総理に、両方お伺いしたいんですけれども。
安倍晋三・内閣総理大臣(以下、安倍総理)
安倍総理
安倍総理
学校の耐震化、これは子どもの安全を守るためにも喫緊の課題であると、このように私も思っています。

補正予算におきましても耐震化にかなり予算を付けたところではございますが、今後とも子どもの安全を守る、これは私たちにとりまして大変重大な使命であると、この認識を基に進めていきたいと思っております。
伊吹大臣
今総理が御答弁をしたとおりなんですが、これは先ほどの中川委員の御質問にも関連することなんですが、民主党の出された案も補助率のかさ上げになっているんですよ。補助率のかさ上げというのはどういう意味かというと、事業主体は学校をつくっておられる地方自治体になるんですよ。地方自治体が、補助金を差し上げても補助裏を出すのがとても財源的に大変だ、そのお金がどこへ行っちゃっているかということが大いに問題なんですが、そういう状況の中でなかなか地方自治体が積極的に予算化をしていただけないので、これは民主党の案も我々は参考にさせていただいて、この前は耐震調査の結果をすべて公表したんです。

これから、総理がおっしゃったように、当初予算と同額の前回は補正予算を組んだわけですから、これは命にかかわることですから先生の御注意は当然のことでございますので、私はこのことは最優先で取り組みたいと思っております。
神本議員
そのことがこの2007の中に一つのやっぱり大きな項目として、子どもの生命の安全や安心ということで、ほかにも学校に不審者が入ったりとか、それから通学途中で殺害されたりというような事件や事故もありましたし、プール、学校プールでの事故もありますし、まず教育再生と言うのであれば、まずは命をはぐくむ、教えはぐくむその命の安全ということをなぜ掲げられないのかということで、私は非常にここは、伊吹大臣、まだ閣議決定これからでしたらそこを書き直して、そのための予算は別枠ででも取るという、そういうことを是非決意を示して、時間がないんですが、短くお願いします。
伊吹大臣
先生、これは予算編成のいろいろな仕組みがありますから、骨太の方針というのは閣議決定をしますから大切なものではありますけれども、安倍内閣としては安倍内閣の予算編成方針をきちっと立てるわけで、それは今の御注意も総理も十分聞いておられますから、我々は我々としてきちっと努力をさせていただきます。
神本議員
総理にも聞いていただいたと思いますので、ちょっと厳しい言い方になるかもしれませんけれども、私は、教育を再生するに当たって、精神論だけで教育は良くはならないと、子どもたちが本当に安心して安全な場所でゆとりを持って、子どもと教職員と保護者がいて、地域の人たちに囲まれて育っていくんだということを申し上げたいと思います。今、伊吹大臣からは是非そのことを前向きにとらえたいというふうに答弁いただいたと私は思いましたので、次に入りたいと思います。

次は免許更新制についてなんですけれども、これは、本当に私は今、学校現場や保護者の方たちからたくさんのはがきをいただいています。もう段ボール一杯ぐらいになって、全部に目を通してきたんですけれども、その中の幾つかを今日は紹介したいと思うんですが。

質疑の模様
本当にこの免許更新制で教職員に自信と誇りを持たせる、そういうものにこの制度がなると総理はずっと答弁でなさっていますけれども、そう思っていらっしゃるのか。また、この免許更新制度、更新講習を受けなければいけないというこの制度が、あるいはそれがまた修了認定の試験を受けなければいけないということが教職員にどんな影響を与えるのか、あるいは子どもたちにどういう影響を与えるのかというようなことをどのくらい考えてこの制度設計をされたのかということについて、私自身も最初から疑問を持っていましたが、次々に学校現場の実態をはがきでいただくたびに、ああ、やっぱりこれは学校を良くするというより、あるいは教員の資質を向上させて教育の資質を保持向上させると何度答弁されてもそういうふうにはならない、むしろ学校を萎縮させたり先生たちの不安を駆り立ててしまって、それは直接子どもに影響してくるというふうに私は思えて仕方がないんです。

ちょっと一つ、現場からいただいたはがきを御紹介したいと思うんですが、小学生の女の子が書いた詩というのをはがきの上に書いて、下に先生がコメントというか意見を書いていらっしゃるんですが、コイになりたい、これは池の中のコイですね。池の中を見た、コイはいいな、のんびり泳げて、何もせずにえさもらって、私は毎日ばたばたどたどた走り回っている、山のような宿題、休んだ日でさえテストが家に届く、コイめ、この小学生のつらさをたまには味わえ、という短い詩です。

池の中をゆうゆうと泳ぐコイを見て何か自分を振り返って、よく分からない小学生ですけれども、何か締め付けられ追い立てられているという心情がよく出ているなと。私は、休んだ日さえテストが家に届くというのは私も現場のときやっていたなと、ちょっと胸が痛くて、そういう詩だと受け止めたんですが。

子どもの点数を上げようとテスト攻め、これが教師の評価につながるからです。多忙化で、教師は子どもをここまで追い込んでいるということにさえ気付かない状況なのです。私たちの免許は子どもとともにあることで磨かれ、誇りになり得るのです。大学の講義では子どもは見えません。教師を縛れば、教師は子どもを縛るようになりますというふうなおはがき、これに似たようなはがきはたくさんいただいたんですけれども。

この制度は、私は、教師の目を子どもたちからほかへ向けさせてしまうのではないか。ちょっと抽象的な言い方で申し訳ないんですけれども、総理はこれまでも、この免許更新制度によって、教師の使命感や教育的愛情というようなものをこれで身に付けてもらって、そして自信と誇りを持って教壇に立てるようにしたいんだというふうに答弁をなさっておりますけれども、これで、今の詩と先生の意見を聞いて、本当にこの免許更新制で先生たちの自信と誇りが持てるようになるとお考えなのか、現場を少しイメージしていただいて、認識をお願いします。
安倍総理
教育の現場にもいろんな先生方がおられるんだろうと思いますね。もちろん、ほとんどの先生方はまじめに、真剣に教育の現場において子どもたちに向き合って、いかに子どもたちにいい教育をしていこうか、毎日考えておられるでしょうし、思い悩んでおられる方々もたくさんいるんだろうと、このように思います。

そういう方々のほとんどの方々は、当然この免許更新制についてもこれはほとんど問題ないということになるんだろうと思いますが、しかし、なかなか自信の持てない先生もおられるのも事実でしょうし、いろいろと問題があるというふうに指摘をされている先生もいるのも事実だと思います。そういう方々が多いと私は決して思わないわけでありますが。

しかし、これは10年というのは一つの節目であって、その間、教育における知見、技能も進歩していくということも十分に考えられるわけでありますし、この10年間において進歩してきたであろう教育の技能等々、また身に付けるべき知見について、もう一度学んでみる機会がある、そしてまたもう一度見詰め直してみる機会があるということは、先生方にとってもこれは新たな気持ちで次の、10年たって次のまた10年、20年に向かって、新たに自信を持って教育の現場に立って教師としてしっかりと責任を全うしていこうという気持ちにも私はなっていくのではないだろうかと。また、保護者の方々も、そのように先生方が日々努力をされ、そして10年に一度あるこの講習をしっかりと受けられて、最新の技能もまた知見も身に付けておられるということから信頼感も増していくのではないかと、このように私は確信をいたしております。
神本議員
教育の技能とかそれから知識なども10年もたてばいろいろ変化していくので、そういうものを身に付けていただく一つの節目としてというふうに総理今おっしゃいましたけれども、今学校の先生たちが教員になって、採用されて教員になって、10年に一度そういう講習を受けないと日々知識、技能が刷新されるような場にないというふうにお思いになっているのではないかという、今の御答弁聞いて私は思ったんですけれども。

御存じですか、今学校現場の先生たちが教員になって、自分の大学で受けた教員免許を取るための基礎資格といいますか、そういう勉強してきたことを実際に教員として日々どのようにそれを刷新していっているのかという、法定されている研修だけでもたくさんあるんですよ。そういうのを総理は御存じの上でこの更新制度というのを出されているのかどうか、ちょっとお伺いしたいんですが、詳しくはいいんですが、現場の先生がどのように自分の、何といいますか、専門性を磨いているかということをどのように認識していらっしゃいます、これ通告していませんが。
安倍総理
私も詳細については存じ上げませんが、先生方がそうした研修を通じて今までも専門性において、また教育の技能において努力をしておられるということも十分に承知をしておりますし、そして、何といってもやはり先生方にとっては、いろいろな子どもたちと接することによって、経験によって培われたものというのは私は大変これは重要であろうと、このように思うものでありまして、座学によって補えないものの方が恐らく多いのではないだろうかと、こうも思うわけでありますが、一方、10年間、自分が積み上げてきた経験も基に新たな知見に接することによって、そしてまた、その中で御自身なりに新たな教育についての、これはやるべきこと、あるいはまた技能において、考え方について身に付けていく、あるいは考えるきっかけにもなっていくということになるのは私は間違いないだろうと、このように思います。
神本議員
余り分かっていらっしゃらない、失礼ですけれども、なと思います。教員になったら、まず初任者研修というのがあるんです、1年間。しかも、20日間ですか、もっとあるかな。学校の中で先輩の先生の授業を見たりする研修、それから外に出て、学校の外に出て講義を受ける、あるいは演習みたいなことをやるという、それ1年間受けるわけですね。そして、2年目になったらまた経験2年目の研修というのがあります。そして、5年目、10年目。

質疑の模様
この10年目の研修というのは、これは法定されている、あるいは義務として都道府県がやったり国がやったり、それから市町村がやったりという、このほかにもたくさんの研修があって、そこで先生方は新しい知見も学んできているわけですよね。その上に10年目に30時間の認定講習をというそのこと、更新講習ですか、その必要性というか、意味がどうしても分からなくて、勘ぐれば、これは一部の教職員を排除するためにだけこれがセットされている制度、提案されているのではないかというふうに思いたくなるんで、そうではないということはちょっと伊吹大臣にお聞きしたいんですが。

この10年研修というのが2002年に法案として提出されて成立するときに、これは本当は当時の教育改革国民会議が免許更新制度を導入を答申したけれども、しかしこれは現実的ではないと、様々な問題も抱えているということで10年研修が導入されました。それは今も実施をされております。この10年研修が導入されるときにちょうど総務省の方からの提案の政策評価の法律が通ったんですが、この10年研修についても当然政策評価の対象になっていると思いますけれども、文科省にお聞きしますと、2006年の政策評価されているんですが、その後されていないんですね。

ですから、私は、代わるものとして導入されたこの10年研修の成果なり課題なり、そういうものをきっちり検証して、これでは駄目だと、教職員の知識、知見を新しくしたりするのにつながっていない、これには問題があるから免許更新制に切り替えるというんであれば、10年研をやめにして免許更新制度にするとか、あるいはその逆に10年研修を充実するとか、そういうことがきちっと私たちにも国民の皆さんにも、何よりも直接かかわる教職員の皆さんに分かるような説明を果たしていただかないと、これはちょっと問題だなと思うんですけれども、いかがですか。
伊吹大臣
二つお尋ねがあったと思いますが、現在行っております10年研修の評価ですね。

これは、行政機関が行う政策の評価に関する法律というのがありまして、10年研修を導入します前、ちょっと私は西暦で言うのが余り得意じゃありませんので、平成14年度に実施した事前の評価をまずやっているわけですね。そのときに、個々の教員の指導力の向上を図り、高度の公益性を有しているという評価を受けております。そして、16年度実施した後は、想定どおりの結果が得られたという評価を得ております。

その後、評価はおっしゃるとおり行っていないんですが、それはなぜかというと、17年度以降は、その評価を行う補助金を三位一体の改革のために地方財源化しちゃっているわけです。だから、地方で個々の教育委員会においてやっていただかなければならない。

それから、特定の教員を排除する目的と。それは先生、そういうことはないんですよ。これは、やはり免許ということに着目しまして、先生は公立の教諭をしておられて、公立の教職員組合におられたからそういう感覚でお話しになりますが、私立の方々も同じように免許を持ってやっておられるわけです。だから、教壇に立っておられる先生の免許ということに着目をして、10年ごとにそれを更新していただくことによってブラッシュアップするというか、自信を持って教壇に立っていただく、それが先ほど総理が申し上げたことでして、公立、私立を通じて免許を持っていらっしゃる方に10年ごとの自信をむしろ与えるための研修という我々は受け止め方をしておりますし、特定の、私はこの言葉は嫌ですが、いわゆる駄目教師と言われる人たちを排除するかどうかということは、これはこの法律とは全く無関係の分限上の問題ですから、これは御心配のようなことには運用はいたしません。
神本議員
私立の学校の先生のお話が出ましたけれども、確かにさっき言いました初任研とかそういう研修は公立の教員対象ですよね。それであれば、私立の先生方の研修がどうやったら確保できるのかということも考えていけばいいことであって、この免許更新によって私立の先生方も含んでブラッシュアップするという、ちょっとそれには理屈的に私は無理があるんじゃないかなというふうに思います。

それよりも10年研修をもっと充実した方がいいんじゃないかと。しかも、その内容も各都道府県で基本計画立ててやっているようですから、それに、受ける先生方が本当に今必要な研修とは何かということを参加してできるように、もっとこれを充実するということで更新制度の導入は必要ないんではないかと。これに掛かる費用負担については、これまでも委員会で議論されておりますし、それに掛かるお金をむしろ10年研修に向けるとか、あるいはさっき言いましたような耐震化にはとてもけたが違うお金が掛かりますけれども、そういうことをやるべきではないかと思います。

時間がちょっとなくなってきましたので、じゃ、この免許更新制でブラッシュアップできるのかということでちょっとお伺いしたいんですけれども、免許の種類というのが、私は小学校ですから知らなかったんですが、中学校は現行法の教育職員免許法で18種類、高校は32種類もあるんです。このそれぞれの免許を複数お持ちの方もいらっしゃいますし、その免許を更新するのに更新講習に果たして対応できる大学が全国各地にあるのか。なければ遠距離でどこかに行かなきゃいけないとか様々なことを考えますと、しかもこれ30時間という、大学でいえば2こまぐらいになるんですか、本当にそういう専門的な知見をブラッシュアップするという講習が可能なのか。

どうも考えてみますと、先生方が一番欲している専門性の向上という、そういう講習ではなくて、何か適性を判定するようなそういう講習になってしまうのではないかと。そうすると、先ほどから出ています質の向上ということにはつながっていかないし、何よりも自信と誇りを持つのには、先生たちは自分の専門性が常に新しいという、そのことが自信と誇りにつながっていくと私は思いますけれども、それについて、教科の専門性向上が図られるような30時間の講習になるのかどうか、なるとは思わないんですけれども、それについてはいかがでしょうか。
銭谷眞美・文部科学省初等中等教育局長
銭谷局長
銭谷局長
免許更新講習の内容につきましては、教員に共通に求められる内容を中心に構成をするわけでございますけれども、教科等に係る内容につきましても免許更新講習の内容に含まれるものと考えております。受講によりまして教科等の専門性の向上が図られるものと認識をいたしております。

具体的な講習の内容につきましては、今後文部科学省において適切に定めていくわけでございますが、講習開設者の認定の基準等におきまして、その辺、専門性の部分についても、それぞれの開設大学において特色のある多様な専門性の向上が図られる講習が開設できるように留意していきたいと考えております。
神本議員
神本議員
ちょっと残り時間がもうなくなってきましたので。私は、その辺がきちんと示されていませんし、免許の種類って本当にたくさんあるんですよね。これに対応できるようなことを示して、これだからここで専門性が向上できるんですよと、これで、というんであれば、まだ百歩譲って、それならこの面はどうですか、こうですかということを考えることができるんですけれども、そうなっていない。むしろ、逆に、修了認定に当たって国が基準を作るというふうにこれまで聞いておりますけれども、そのことは、やがて大学において認定講習やるわけですから、国が基準を作って、大学はそれに基づいて講習をやる。そうすると、教員養成にもその講習の内容が影響してくるのではないか。こういう認定講習を受けて、そして認定試験を受けなければ教員として更新ができないとなると、養成する大学の方は、当然、それに影響を受けて、教員養成の内容がそちらに画一化されていく、そういうおそれも十分にあるのではないかということを私は懸念しております。

それで、そういうことにならないように、更新講習によって養成にも画一化を招くようにならないようにどういうふうに考えていらっしゃるかということ、これ総理にお伺いしたいんですが。
安倍総理
ただいま委員が指摘をされましたように、教員免許状については、これは全国で通用性を持ったものでなければならないわけでありますから、国家資格であるということから、その水準の維持確保を図るための基準は国において定めることが必要であると、国家資格でありますから、このように考えています。

具体的には、更新講習の内容や修了認定の基準については、改正法案第九条の三第一項によって国が定めることとしているところであります。そのような基準は、パブリックコメント等を経て、文部科学省において適切に定められるべきものであると考えています。更新講習を開設するか否かは大学の主体的判断によるものであります、それはもちろんでございますが。基準に則したものであっても、学問的知見に基づく多様な内容を教授することは私は十分に可能であると考えております。

そうしたことから、学問研究の自由の侵害とか教員養成の画一化とかいった、そうしたことにはならないと、このように確信をしています。
神本議員
もう時間が来ましたが、最後に一つだけ。
総理、総理自身は、自分の仕事に対して自信と誇りを持てるとき、あるいは自信と誇りを失ったとき、どういうふうにしてそれを取り戻してこられていますか。

私は、教員の経験がある私からすれば、私が一番自信と誇りを持てるときというのは、やっぱり子どもたちが一緒に学んで良かった、あるいは保護者から、このクラスで良かったというふうに思われたとき、あるいは卒業生からいろんな手紙をもらって、あのときは良かったねというようなことで自信と誇りを少しずつ積み上げていくんですけれども、総理のお仕事、総理のお仕事でも、御自分のお仕事で自信と誇りというのは、どういうときに感じ、どうやってそれを確保していらっしゃいますか。
安倍総理
人間というのは、自信や誇りを持つ、そういう気持ちになるのは、やはり自分でこの仕事をやった、そういう達成感と、そしてその達成感とともに、それを正しく評価されたときには、それは正に自信となり誇りになっていくんだろうと思いますが、私ども政治家の場合は、私は衆議院議員でありますが、衆議院は解散があって選挙があるわけであります。そこで国民から正に評価をいただくわけでありまして、そこで評価をいただければこれはまた自信と誇りにつながっていく、それはまた正に政治家の宿命であろうと、このように思っております。
神本議員
私は、学校の教職員の自信と誇りは、免許更新制ではなくて、子どもたちと日々向き合って子どもたちの成長に喜びを感じたときこそ感じるものであるということを総理には是非分かっていただきたいということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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