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国会活動2007年
2007年5月21日(月)
本会議
学校教育法等の一部を改正する法律案
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案
教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案
日本国教育基本法案
教育職員の資質及び能力の向上のための教育職員免許の改革に関する法律案
地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案
及び学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案
以上、七法案に対する代表質問
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扇千景・参議院議長
これより会議を開きます。

日程第一 学校教育法等の一部を改正する法律案、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案、教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案、日本国教育基本法案、教育職員の資質及び能力の向上のための教育職員免許の改革に関する法律案、地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案及び学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案(趣旨説明)

七案について、提出者から順次趣旨説明を求めます。伊吹文部科学大臣。
伊吹文明・文部科学大臣 (以下、伊吹大臣)
ただいま議題となりました七法案のうち、政府提出三法案につきまして、逐次その趣旨を御説明申し上げます。

最初に、学校教育法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
昨年、約60年ぶりに教育基本法が改正され、新しい時代に求められる教育理念が法律上明確になりました。

近年の教育を取り巻く様々な問題を解決し、内閣の最重要課題である教育の再生を実現するため、改正教育基本法の理念の下、学校における教育の目標を見直すとともに、組織運営体制及び指導体制の充実を図る必要があります。

この法律案は、このような観点から、義務教育の目標を新たに定め、各学校種の目的等を見直すとともに、学校に置くことができる職として新たに副校長等を設ける等により、学校教育の充実を図るものであります。

次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、改正教育基本法において明確にされた教育理念を踏まえ、義務教育の目標を定め、各学校種の目的等に係る規定を見直すとともに、学校教育法に規定する学校種の順序について、教育を受ける者の発達段階等を踏まえ、幼稚園から規定することとするものであります。
第二に、学校は、教育活動等の状況について評価を行い、改善のための措置を講ずることにより、教育水準の向上に努めるものとするとともに、保護者等との連携協力を推進するため、教育活動等の状況について情報を提供するものとするものであります。
第三に、大学等は、学生以外の者を対象とした特別の課程を修了した者に対し、証明書を交付することができることとするものであります。
第四に、学校の組織運営体制及び指導体制の充実を図るため、小学校、中学校等に置くことができる職として、新たに副校長、主幹教諭、指導教諭を設け、これらの職務内容をそれぞれ定めるものであります。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。

次に、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
国民から信頼される教育行政を実現するためには、教育基本法の改正を踏まえ、地方における教育行政の中心的な担い手である教育委員会がより高い使命感を持って責任を果たすとともに、国と地方の適切な役割分担を踏まえつつ、教育に国が責任を負える体制を構築していく必要があります。

この法律案は、このような観点から、教育委員会の責任体制の明確化や体制の充実、教育行政における地方分権の推進と国の責任の果たし方等について所要の措置を講ずるものであります。
次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。

第一に、合議制の教育委員会が自ら管理・執行し、教育長に委任することができない事項を明確化するとともに、教育委員会の事務の管理・執行状況の点検・評価の制度化を図るなど、教育委員会の責任体制を明確化するものであります。
第二に、市町村は教育委員会の共同設置等に努めることとするとともに、市町村教育委員会は事務局に指導主事を置くよう努めることとするなど、教育委員会の体制の充実を図るものであります。
第三に、地方公共団体の長がスポーツ、文化に関する事務を管理・執行することができることとするとともに、県費負担教職員の転任については市町村教育委員会の内申に基づいて行うこととするなど、教育の地方分権を推進するものであります。
第四に、教育委員会の事務の管理及び執行が法令に違反する場合又はその管理及び執行を怠るものがある場合において、緊急に生徒等の生命、身体を保護する必要が生じ、他の措置によってはその是正を図ることが困難な場合、文部科学大臣は教育委員会に対し是正、改善の指示ができることとするなど、教育における国の責任の果たし方を見直すものであります。
第五に、都道府県知事は、私立学校に関する事務について、必要と認めるときは、都道府県教育委員会に対し、学校教育に関する専門的事項について助言、援助を求めることができることとし、私立学校に関する教育行政の充実を図るものであります。
このほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。
最後に、教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。

学校教育の成否は教員の資質、能力に負うところが大きく、教育基本法の改正を踏まえ、教員全体への信頼性を高め、全国的な教育水準の向上を図ることが重要であります。
そのため、教員が、社会構造の急激な変化等に対応して、最新の知識、技能を身に付け、自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得られるようにする必要がある一方、指導が不適切な教員に対しては厳格な人事管理の実施を通じて毅然と対応する必要があります。
この法律案は、このような観点から、教育職員の免許の更新制の導入及び指導が不適切な教員に対する人事管理について必要な事項の制度化を図るものであります。

次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、教育職員の普通免許状及び特別免許状に10年間の有効期間を定め、更新制を導入するとともに、勤務実績不良等により分限免職の処分を受けた教員の免許状の効力を失わせることとするものであります。なお、既に授与されている普通免許状又は特別免許状を有している教員にも、10年ごとに更新講習を課すものであります。
第二に、公立の小学校等の教諭等の任命権者は、児童等に対する指導が不適切であると認定した者に対して指導の改善を図るための研修を実施しなければならないこととするとともに、研修の終了時の認定において児童等に対する指導を適切に行うことができないと認める者に対して、免職その他の必要な措置を講ずることとするものであります。
このほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。

以上が学校教育法等の一部を改正する法律案、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案、教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。
佐藤泰介・参議院議員
日本国教育基本法案、教育職員の資質及び能力の向上のための教育職員免許の改革に関する法律案、地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案及び学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案につきまして、民主党・新緑風会を代表して、その提案の趣旨及び内容の概要について御説明申し上げます。

今、学校現場では、教育の格差、いじめ、不登校、学力低下、子どもをめぐる痛ましい事件の続発など様々な問題に直面しております。こうした教育の問題を抜本的に改善するためには、昨年60年ぶりに改正された教育基本法ではなく、日本国教育基本法案が明示する新しい時代に対応した新たな教育の理念の下、民主的、自律的な運営を行うための地方教育行政の抜本的改善、教育職員の資質、能力の向上を図るための養成段階からの教育職員免許制度の改革、そして学校教育の環境整備のために必要な安定的な財源の確保が不可欠であります。私たち民主党・新緑風会は、これらの要請を受け、日本国教育基本法案等四法案を提出いたしました。

まず、日本国教育基本法案は昨年に引き続き提出したものであります。

以下、主な内容について御説明申し上げます。
第一に、我々は物質文明を脱し、コミュニケーションや知恵や文化を重視する情報文化社会の創造を目指し、その担い手を育成するために重要なアイデンティティーの醸成を図るため、前文において、教育の使命は、人間の尊厳と平和を重んじ、生命の尊さを知り、真理と正義を愛し、美しいものを美しいと感ずる心をはぐくみ、創造性に富んだ、人格向上を目指す人間の育成であるとし、同時に、日本を愛する心を涵養し、祖先を敬い、子孫に思いを致し、伝統、文化、芸術を尊び、学術の振興に努め、他国や他文化を理解し、新たな文明の創造を希求することと明記しております。

第二に、前文で明記した、これらの我が国の教育の基本的な理念に基づき、各条文では、何人に対しても生涯にわたって学ぶ権利を保障すること、子どもの発達段階に応じた教育機会及び環境の確保、整備を図ること、国は普通教育の最終責任を有すること、幼児期の教育及び高等教育に対する無償教育の漸進的な導入に努めること、命あるものを尊ぶ態度を養うことや宗教的な伝統や文化に関する基本的知識の習得等を教育上尊重すること、地方公共団体が行う教育行政はその長が行わなければならないこと、公立学校に学校理事会を設置すること、公教育財政支出について国内総生産に対する比率を指標とすることなどを規定したほか、建学の自由、私立学校の振興、障害を有する子どもへの特別な状況に応じた教育、職業教育、情報文化社会に関する教育等についても規定いたしました。

続きまして、日本国教育基本法案の理念を具体化するため、民主党・新緑風会の学校における教育力向上に向けての政策パッケージ、いわゆる学校教育力向上三法案を順次御説明いたします。

最初に、教育職員の資質及び能力の向上のための教育職員免許の改革に関する法律案について御説明申し上げます。

本法律案は、質の高い学校教育を実現するために、高い資質及び能力を有する教育職員が学校教育に携わることが不可欠であることにかんがみ、教育職員の免許状の制度の改革について基本的な理念及び方針を定めたものであります。

以下、主な内容について御説明申し上げます。
第一に、本法律案は、教育職員が高度の専門性と豊かな人間性が求められる職業であることを踏まえ、その養成段階において、教育職員としての使命感を涵養しつつ、その職務をつかさどるに必要な資質、能力を確実に修得させるとともに、実務に就いた後においても、研究と修養の機会を十分に与え、その資質、能力の一層の向上を図ることができるようにし、並びに教育職員の資格付与等に関し国が果たすべき役割と責任を明確にする等を基本といたしております。

第二に、免許状を子どもの発達段階に適切に対応したものとするため、教諭の普通免許状及び特別免許状は、初等教育諸学校、中等教育諸学校、そして特別支援学校に三区分することとしております。また、教諭の普通免許状は、専門免許状及び一般免許状に区分することとしております。専門免許状は、一般免許状を有し、教育実務に8年以上携わった者が、教職大学院において、学校経営、教科指導、生活・進路指導等の各分野における高度な資質、能力を修得するために必要な科目の単位を取得した者に授与することとし、一般免許状は、修士の学位を有し、1年間の教育実習その他の教科及び教職に関する科目の単位を教職大学院その他の大学院等において取得した者に授与することといたしております。

第三に、普通教育に関し国が最終的な責任を有することにかんがみ、普通免許状は文部科学大臣が授与することといたしております。

第四に、免許状は、原則として10年ごとに、知識、技能に関する講習、模擬授業を中心とする演習等から成るおおむね百時間の講習を受講した上、その修了認定を受けない場合には失効することとしております。また、専門免許状は、10年ごとの講習の対象者とはいたさないこととしました。

第五に、一般免許状の授与を受けようとする者に対し、修士の学位並びに教科及び教職に関する単位の取得に係る特別の奨学制度を設けることとしております。

次に、地方教育行政の適切な運営の確保に関する法律案は、昨年に引き続き再提出するものであります。

以下、主な内容について御説明申し上げます。
第一に、責任の所在が不明確な教育委員会を廃止し、その事務を地方公共団体の長に移管するとともに、地方公共団体に新たな教育監査委員会を設置し、長に移管された事務の実施状況に関し、必要な評価、監視、勧告等を行うことといたしております。

第二に、地方公共団体が設置する学校に、当該学校の運営に関する重要事項を協議する機関として、保護者や地域住民、校長等から構成される学校理事会を設置することといたしております。

第三に、公立学校の教職員の任命は、すべて設置者である地方公共団体の長が行うこととしております。

第四に、設置者である地方公共団体の長は、いわゆる指導力不足教諭等がいる場合に、引き続き児童等に不適切な指導等が行われることがないよう必要な措置を講ずることとしております。なお、指導力不足と認定するに当たっては、当該教諭等の所属する学校に設置されている学校理事会の意見を聴くことといたしております。

最後に、学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案は、昨年に引き続き再提出するものであります。以下、主な内容について御説明申し上げます。
第一に、学校教育の環境の整備は、子どもたちの発達段階の状況に応じた適切かつ最善な環境で学校教育を受けることができるよう、多様な教育機会の提供、きめ細かな教育指導の充実、安全、快適な学校教育のための諸条件の整備、心身の健康、職業選択等に関する相談体制の充実等を旨として行うことを基本方針とすることといたしております。

第二は、国は、この方針に基づき、学校教育の環境整備に関する施策を総合的に策定、実施する責務を有することといたしております。

第三は、地方公共団体は、この基本方針に基づき、学校教育の環境整備に関し、国との適切な役割分担を踏まえ、その区域の特性を生かした自主的な施策を策定、実施する責務を有することとしております。

第四に、教職員の数、教員の有する免許状の種類ごとの比率その他、教職員の配置、学級編制、学校の施設設備など学校教育の環境の整備に係る重要事項について目標水準、その達成の目標年次等に関し、日本国教育基本法案第十九条の教育振興に関する計画の一部として、政府は整備指針を、地方公共団体は整備計画を、それぞれ策定することといたしております。

第五に、国及び地方公共団体は、日本国教育基本法案第十九条に規定する教育予算の確保、充実の目標を踏まえ、整備指針及び整備計画を達成するため、必要な財政上の措置を講ずることといたしております。

第六に、行政改革推進法の国立大学法人等の人件費の総額抑制を定めた規定、公立学校教職員の削減を定めた規定及び人材確保法の廃止を含めた見直し等を定めた規定を削除することといたしております。

以上が四法律案の提案の趣旨及び内容の概要でございます。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
神本美恵子・参議院議員
神本議員1
私は、民主党・新緑風会を代表し、ただいま議題となりました学校教育法等の一部を改正する法律案外六法案について、総理、文部科学大臣並びに参法提出者に質問いたします。

1970年代後半から急増した中学生の校内暴力や高校生の中途退学、80年代に顕在化し相次いで起きたいじめを苦にした子どもの自殺事件、増え続ける不登校、これらを解決するため幾ら校則や体罰を厳しくしても、形を変えて課題が噴出するだけで、何ら根本的な解決にはならないことを学校関係者は実感してまいりました。

1996年7月に出された第十五期中教審答申は、「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」と題して、知識の量よりも、自ら課題を見付け、自ら考え、自ら解決していく生きる力をはぐくむとして、新しい学力観を打ち出しました。しかし、政府は、これらを実践するために必要な人的、物的、財政的な教育条件や環境の整備を完全に怠ってまいりました。

さらに、昨年成立した行革推進法において、教職員の定数削減が盛り込まれました。教育改革が安倍内閣の最重要課題というのならば、教育予算こそ増額すべきであります。せめて他の先進諸国並みに教育予算を増額し、国際水準にまで一学級当たりの子どもの数も引き下げる必要があります。今回、政府提出の教育関連三法案の前に、まず教育条件の整備と教育予算の増額が必要ではないでしょうか。総理の見解をお伺いします。

あわせて、民主党の法案提出者にお伺いします。民主党は、昨年に引き続き、学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案を提出いたしました。そこで、教育の現状についてどのような認識の下に同法案を提出されたのか、御説明をお願いします。

学校現場の切実な声があります。私の事務所には、毎日のようにたくさんのはがきやメールが届いています。その中の一つ。私たちの仕事は、目の前の子どもたちの姿から課題を見付け、どんな力を付けたらいいのか、どんな内容でどんな教材を作ったらいいのか、日々悩みながら実践していくものです。しかし、今、子どもと向き合う時間が取れず、教材研究をする時間もありません。このような、叫びにも聞こえる現場の声をこのままほっておくわけにはいきません。

40年ぶりにやっと実施された文科省の勤務実態調査結果からも、子どもと向き合う時間が十分に取れないという実態が浮き彫りになりました。子どもと向き合う時間が欲しいという学校現場の願いにこたえるために、文部科学省はこれまでどのような施策を講じてきたのか、伊吹文科大臣に改めてお伺いをします。あわせて、民主党の見解をお聞かせください。

ここ数年、ゆとり教育批判と聖域なき構造改革の掛け声に翻弄されて、不登校もいじめも教育格差も子ども、保護者、学校の自己責任と言わんばかりの施策が教育改革と称して次々と繰り出されてきております。なかんずく象徴的なのは、安倍政権における教育再生会議の議論であります。競争と自己責任が強調される格差社会の中で、だれもが子育てにも教育にも不安を抱えています。政治がなすべきことは、こうした問題の社会的背景を丁寧に分析し、必要な支援環境を整えることではないでしょうか。報道によれば、自民党の議員の中からさえも教育再生会議の在り方や議論の進め方に批判が出ているではありませんか。ゆとり教育の見直しについては、厳密な総括もなく、その全否定が議論の出発点になっているとか、教育時事放談になっているとして、教育改革の改革をこそやるべきと痛烈な批判が出ています。安倍総理は御存じでしょうか。

国家百年の計と言われる教育の大きな制度改革に当たって、これまでの政府の教育政策の成果や課題について多角的な分析、検証もせず、官邸主導で初めに結論ありきの政府三法案が提出されたのではないでしょうか。このような検証なき教育改革は、教育そのものを土台から崩壊させ、再生困難にしてしまいます。総理の見解をお伺いします。

次に、免許法等改正案について質問いたします。

教員免許更新制度については、2002年の中教審答申において問題が多過ぎるとして見送られていましたが、昨年からの教育再生会議の議論の中で、不適格教員排除のための免許更新制度導入が再浮上しました。そして今回、法案化に当たり、中教審は更新制の目的をいわゆる不適格教員の排除を直接の目的とするものではないとし、教員の資質、能力の刷新、リニューアルに置くとして導入を答申しました。教育再生会議と中教審では明らかに更新制の目的に違いがあります。

一方、安倍総理は昨年12月の衆議院特別委員会で、不適格教員のチェックのために更新制を導入すると明言しています。これは、提案者の理念があやふやなまま法案が提出され、趣旨が途中で変えられてしまったのでしょうか。それとも、本当のところは今回の更新制の主目的は不適格な教員の排除であり、本音では今の教員を全部入れ替えてしまいたいとでも言うのですか。

もちろん、だれが見ても不適格と判断される教員がいたとすれば、それは10年更新期限を待つまでもなく迅速に対応すべきです。既に、そのための分限制度を始めとする既存の制度があります。この制度をきちんと活用すればいいことではありませんか。一部の不適格教員を排除するために百十万人もの現職教員の免許を取りあえず更新制にするというのは、目的と手段を履き違えた対応としか言いようがありません。免許更新制の導入の目的は何なのか、改めて総理及び文部科学大臣の見解を伺います。

衆議院審議でも、更新制が必要な根拠について説得力ある答弁はなされませんでした。伊吹文科大臣は、職業としての先生を後押しすると答弁されましたが、根拠は不明です。それどころか、逆に職が不安定となり、新規の教員志望者が減少したり、早期退職者が増加するのを後押しするという副作用の方が大きいのではないでしょうか。

また、現在、学校には様々な雇用形態の講師が増え、こうした教員によって学校は支えられています。今後ますますこの傾向は強まります。非常勤講師も免許更新の対象であるとすれば、例えば、一度非常勤講師としてある一定期間採用されたとします。その後、期間が空いてまた採用されるなど、学校現場には断続的な採用となる非常勤講師も多くいますが、その人たちの免許更新はどうなるのでしょうか。どのようにカウントされるのか、採用を前提とした受講しか認めないとする政府案では全く明らかになっていません。政府は教育職を目指すあらゆる人が納得できる説明をすべきです。

そもそも、まず導入ありきの議論が進められ、更新制が必要であるという明確な根拠も財政面を含む制度設計も具体的に示されていません。このような免許法の改正案は直ちに撤回し、養成、採用、研修の在り方を総合的に検討して、子どもにとって大切な教員の資質や専門性を高めるための制度をこそ構築すべきです。安倍総理の見解をお伺いします。また、民主党の提案者には、民主党の免許法改正案と政府案との違いをお聞かせ願います。

続いて、学校教育法等の改正案について質問します。

改正案では、副校長や主幹教諭などの新しい職を置くことができるとされていますが、そのための定数措置はされるのでしょうか。学校現場では、さきの文科省勤務実態調査で、教職員の1日の休憩わずか9分、超過勤務は40年前の何と5倍から8倍という結果が出ています。教職員は、子どもたちや家庭との対応あるいは事務的な仕事に追われ、忙しさを増しているのが現状です。まず第一にやるべきことは、新しい職を置くことではなく、教職員の定数増、カウンセラーなどのスタッフを充実すべきだと思います。

これについて、総理の御所見とともに、子どもに直接かかわる教職員定数増の必要性についての認識を伺います。また、この点についての民主党の考え方もお伺いしたいと思います。
神本議員2
  次に、地教行法改正案について伺います。

まず、改正案の四十九条、五十条では、文部科学大臣が都道府県・市町村教育委員会に対して是正の要求、指示を直接行うことができるとされています。これは、1999年の地方分権一括推進法により削除となった地教行法第五十二条、文部大臣又は都道府県教育委員会の措置要求の復活なのでしょうか。つまり、国と地方の対等な関係を縦の関係に引き戻すことになり、地方分権の流れに逆行し、国の管理強化につながる可能性を否定できません。改正教育基本法により、「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべき」と規定されましたが、法律を国会で決めればどうにでもできるという趣旨ではないはずです。

例えば、教育委員会が一生懸命問題に取り組んでいても、文科省から見て不十分だと認定すれば怠りに該当するのでしょうか。地方における特色ある教育の実践が、時の政府の一方的判断によって国の基準を逸脱しているとされ、是正の要求の対象となるのではないかとの懸念はぬぐえません。そうならないというのなら、きちんとした歯止め措置が必要です。政府としての明確な姿勢をお示しください。文部科学大臣の答弁を求めます。

次に、是正要求と指示の関係について、是正要求を行っても改善しない場合、指示を行うことになるのか、両者の区別、発動の要件、手続等明確な基準を示していただきたい。あわせて、文部科学大臣の見解を求めます。

最後に、教育再生を論ずるとき、なぜ真っ先に学校現場の子どもたちの声を聞き、保護者や教職員の意見を求めないのでしょうか。また、教育の専門家や学者の研究成果を生かし、実態を学問的、客観的に分析し、課題と対策を明らかにすることに役立てないのでしょうか。学校現場を無視した改革は、現状を悪くし、教育の現場は活気付くどころか、かえって疲弊していきます。これでは、日本社会にとってもマイナスです。参議院選挙までに法案を成立させるという政治的意図を優先した国民不在の三法案の撤回を強く求めます。

民主党は、学校の教育力を高め、現場に根差した地域からの教育を一刻も早い政権交代により実現することをお約束し、私の質問を終わります。
安倍晋三・内閣総理大臣
神本議員にお答えいたします。

教育条件の整備と教育予算についてお尋ねがありました。
教育再生は内閣の最重要課題と位置付けており、社会総掛かりで教育の基本にさかのぼった改革を推進し、教育新時代を開くためにも、教育条件と教育予算の内容の充実は重要であると考えております。

教育においては、優秀な教員を必要数確保していくことが大切であると考えていますが、一方、総人件費改革など行政改革の推進も必要であります。教育再生を実りあるものとするためには、教職員配置の在り方、めり張りを付けた教育給与体系などについて検討していくとともに、事務処理等の外部委託やボランティアの活用等を考えながら教育力を増していくことも重要であると考えます。来年度の教育予算については、これらの点も踏まえつつ、効率化を徹底しながら、めり張りを付けて、真に必要な教育予算について財源を確保してまいりたいと思います。

子育てや教育の支援環境や教育三法案の前提となる教育政策の検証についてお尋ねがありました。
いじめや不登校の問題を含めて、教育や子育てに関する様々な不安、課題に対処するためには、その社会的背景や原因を十分調査分析して、それに対して適切な措置を講ずべきことは言うまでもありません。これらの課題については、これまでも中央教育審議会など様々な場において十分御議論いただいた上で、その時々で必要な措置を講じてまいりました。今回の教育三法案についても、国会での十分な御審議を経て改正された教育基本法を踏まえ、また、これまでの中央教育審議会における審議や教育再生会議における議論の積み重ねの上に提出したものであります。したがって、初めに結論ありきという批判は当たらないものと考えております。

教育免許更新制の導入の目的についてお尋ねがありました。
国際化が進み、価値観が変化し、自然科学が進化するなど、世の中が時々刻々と変化している中で、国公私立を問わず、学校に在職する教員がその時々で必要な知識、技能を確実に身に付けることは、公教育の充実を図る観点から極めて重要であります。このため、すべての教員が10年に1度、資質、能力を刷新することにより、自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることができるための制度として教員免許更新制の導入が必要と考えております。なお、問題のある教員への対応については、教育公務員特例法において対処していくこととしております。

免許更新制による教員志望者の減少等についてお尋ねがございました。
免許更新制は、すべての教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることができるようにするための前向きな制度であります。また、日々の職務を支障なくこなし、自己研さんに努めている教員であれば、通常は更新されることが期待されるものであり、いたずらに不安感をもたらすことのないよう、このような制度の趣旨を周知してまいります。

非常勤講師の免許更新についてお尋ねがありました。
非常勤講師も学校を支える重要な人材であると認識しております。そのため、非常勤講師として現に勤務している方のみならず、断続的に非常勤講師として採用される可能性がある者についても免許更新講習を受講していただき、更新ができるようにいたします。

総合的に教員の専門性を高めるための制度についてお尋ねがありました。
今回の更新制は、すべての教員が10年に1度、資質、能力を刷新することにより、自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることができるようにするために必要な制度であります。また、免許制度の改革に加えて、養成、採用、研修の各段階の改善充実を図ることも重要と考えております。まず、大学の養成段階では、教員養成カリキュラムの改善や教職大学院制度の創設を行ってまいります。採用段階では、選考方法を工夫し、質の高い教員の卵をしっかり見極めることが大切であり、また、その後の現職研修で、経験豊かで力のある先輩教員の指導を得つつ、実践的指導力を完成することが重要であります。これらについて、各教育委員会の工夫、改善を促してまいります。

新たな職の設置に伴う定数措置についてお尋ねがありました。
副校長や主幹教諭の職の設置は、学校の様々な課題や校務、学校が組織的、機動的に対応できる体制を整備するものであり、新たな職の設置が直ちに教員の増員を必要とするものではないと考えております。

教職員定数増についてお尋ねがありました。
教育の質を高めるためには、教員が子どもと向き合う時間を確保することが重要であり、さきに述べましたように、副校長及び主幹教諭による組織力の充実、学校の事務量の軽減などの取組を進めてまいります。また、教育再生を実りあるものとするためには、教職員配置の在り方、めり張りを付けた教員給与体系などについての検討が必要と考えています。一方で、簡素で効率的な筋肉質の政府を実現するためには、教員も含めた総人件費改革など、行政改革の推進も必要であります。

これらの点を踏まえつつ、教育の質を高めていくためには、効率化を徹底しながらめり張りを付けて、真に必要な財源については必ず確保してまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。
伊吹大臣
神本先生、四問のお尋ねがございました。

まず、先生方が子どもと向き合う時間が欲しいという学校現場の願いというのは、あるいは現状は、私はよく理解しているつもりです。これまでも、文部科学省や教育委員会としては、例えば17年度までは定員増を行い、また逐年、事務の効率化など、いろいろ努力をしてきたところでございます。

また、今回お願いしております学校教育法の二十八条の改正が実現できますれば、先ほど総理が御答弁を申し上げましたように、副校長、主幹教諭の職の設置が実現され、これらの者が有する権限と責任を持って校務を取りまとめますので、効率的に校務を処理することが可能となり、一般教員の事務負担は軽減され、子どもと向かい合える時間が確保されると思います。

しかし、何よりも大切なことは、教員が子どもと向き合えるためには、法改正や予算措置が伴いますけれども、人員増あるいは予算増が必要でありますので、文部科学大臣として私は最大限の努力をいたしたいと思います。

次に、教員免許更新制の導入については既に総理から御答弁を申し上げておりますので、要点のみ申し上げます。

先ほども総理から申し上げましたように、生徒に教えるべき最新の知識と生徒を把握して効率的に教える技術を身に付けていただくことにより、教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得られること、これが教員免許更新制の目的であります。

なお、指導が不適切な教員については、今回提出いたしました教育公務員特例法の改正により、指導改善研修を受けてもなお改善が見込まれない場合は、各教育委員会において当然分限の対象として措置されるものと理解しております。

第三に、地教行法の改正でございますが、四十九条の教育委員会の事務処理に怠りがある場合はということでありますが、これは明確に法律に、児童生徒等の教育を受ける機会が妨げられることその他の教育を受ける権利が侵害されていることが明らかであるにもかかわらず、教育委員会が何らの措置を講じない場合を指します。また、四十九条の是正要求の発動要件が明確に法定されております。五十条の二の、是正の要求を行った場合には首長と議会に通知するなど、その内容が当然一般国民にも公開されることとなっておりますので、御懸念のように文部科学大臣が法令等から見て不当に恣意的な判断を行えば社会の批判を受ける仕組みになっております。日本の健全な民主主義の下では、このようなことはあり得ないと考えております。

第四に、地教行法改正第四十九条の是正の要求と第五十条の指示の関係についてのお尋ねでございます。

教育委員会の法令違反又は事務処理に怠りがある場合は、四十九条の是正の要求は、児童生徒等の教育を受ける権利が侵害されていることが明らかな場合と、法律上これを明記しております。そして、五十条の指示は、児童生徒等の生命、身体の保護のための緊急の必要があり、他の措置によってはその是正を図ることが困難である場合と、これも明記しております。

このように、是正の要求と指示は目的や発動要件が法律上全く異なるものでありますので、指示の前提として先生がおっしゃっているような是正の要求を行うというものではありません。以上です。
西岡武夫・参議院議員
神本議員にお答えをいたします。

議員御指摘のとおり、近年、我が国の教育予算は先進諸国の中で残念ながら最低の水準にあります。多岐にわたる教育予算の充実が求められるところでありますけれども、特に、私は、学校教育の中心課題は何といってもいかにして教師に優れた人材を得ることができるか、この一点に尽きると考えております。そのための法案を私どもは提案をしているところでございます。したがって、教員養成制度の充実、また研修の充実、さらに教師の処遇のために国の資源をいかに多く投入するかと、これこそが政治の責任である、このように確信をいたしております。

これらの基本的な考えに基づきまして、民主党の日本国教育基本法案、また民主党の教育三法案を提出したところであります。委員会におきまして十分な御議論をいただきたい、このように考えております。以上であります。
森ゆうこ・参議院議員
学校現場の願いにこたえる施策について、神本議員にお答えいたします。

まず、はっきり申し上げまして、与党案では現場のストレスが強くなるだけで、子どもたちにとって良い環境が整えられるとは到底思えません。そもそも教育改革の手法について、与党案と民主党では根本的にその手法が異なります。つまり、与党は、教育再生会議の例を見るまでもなく、現場に対する人的、財政的な支援は不十分なまま、上から教育現場に対して、はしの上げ下げ、またその洗ったはしの滴の落ちる先まで、詳細な義務を押し付け、詳細な現場からの報告を求める管理強化という手法を従来取ってきましたし、今後それを強化しようとしています。その結果、教師は、学校の上部機関である教育委員会とのやり取り、報告などに忙殺され、生徒児童たちと直接接する時間とエネルギーを奪われていることは神本議員御指摘のとおりだと思います。

私自身、3人の子どもたちを育てる過程において、PTA役員として、上からの押し付けや、さらに基本的な家庭内でのしつけの欠如、理不尽な保護者からの要求などで現場が疲弊していくのを目の当たりにしてまいりました。学校や教師も、真に生徒児童にとって良い教育を目指すよりも、教育委員会にとって評判のいい、受けのいい学校、教師を目指すようになっているという指摘もあり、多くの学校においていじめの報告などが教育委員会に対しても正しく行われていなかったことも、こうした背景の下に発生していると言われております。

こうした与党のやり方に対して、民主党は、真に教育現場を良くしていくためには、学校や教師が正面から生徒児童と向き合い、その時間とエネルギーを子どもたちに注ぐことこそ、そしてさらには、その保護者や地域住民がそれを支援していくことこそが重要であると考えております。

そのために、民主党が今回提出をいたしました三法を組み合わせることにより、生徒児童と毎日接する教師の資質をまず向上させ、そして、質の高い教師の数も十分に確保し、優秀な教師が直接子どもを十分な時間指導するように現場を改善していくことこそがまず第一だと考えております。

あわせて、その教師たちが生徒児童にとって望ましい教育を行っているか否かは、上位の教育委員会がペーパーによって形式的に指導監督するのではなく、民主党案においてそれぞれの学校に設置される学校理事会が、地域住民、保護者、教育専門家などその学校を支えるコミュニティー全体で評価することによって、より実質的で具体的な改善努力が学校、教師によって図られるような学校教育制度を構築すべきと考えております。
鈴木寛・参議院議員
民主党の免許法改革案の趣旨及び政府案との違いについてお答えを申し上げます。

民主党提出の教育職員免許改革法案におきましては、質の高い学校教育を実現をするためには、高い資質及び能力を有する教員が学校教育に携わることが不可欠であるとの認識の下に、教員の資質、能力向上のための具体策を綿密に検討し、盛り込んでおります。

すなわち、教員養成過程の改革案として、今後、教員免許については、教職大学院などで1年間の教育実習を経て修士の学位を取得した者に授与することを原則といたしてまいります。また、教員の皆さんには、教育実務に就いて8年たった段階で教職大学院において学び直していただき、学校経営、教科指導、生活・進路指導のいずれかの専門免許状をさらに取得していただくことを原則としてまいります。

当然、任命権者にも、大学院修学、専門免許状取得のための機会を教員に提供することを義務付け、修学のために現場を離れる教師の補充についても定員の確保を行うこととし、さらに、政府は特別の奨学制度を設けるといった内容としております。

このような機会がありながら、10年経過してもなお専門免許状を取得しない教員については、演習を含む約百時間の講習を義務付け、それを修了しない場合には免許失効といたします。

また、免許状の授与権者を文部科学大臣とし、教員に非行などがあった場合には、即刻、大臣の判断で免許状を取り上げることもできる制度といたしております。

政府案との違いですが、政府案では、教員の資質、能力向上を図る上で最も重要な養成課程の問題、つまり、現在、教育実習をわずかに2週間から4週間しか行われないまま年間20万弱もの教員免許を交付しているという根本的な問題に全く手が付けられておりません。また、教員免許に10年間の有効期間を設け、10年ごとに30時間の更新講習を行うことが盛り込まれておりますが、これは既にほとんどの都道府県で行われている10年研修を追認しているにすぎず、有名無実の政府案では教員の能力向上は全く期待できません。それどころか、世間の教師バッシングをいたずらにあおり、結局、現場教師のやる気をそぐだけの内容となっております。

核心の教員の修士化についてでございますが、政府・与党は、公立学校や国立大学の教員の純減を定めた行政改革推進法を堅持し、教育予算の抜本拡充を行わないことを前提に議論をしておりますので、その実現はそもそも目指されておりません。一方、民主党法案では、大学院修学で現場を離れる教員の定数補充と教職大学院の設置の妨げとなっております諸規定を行政改革推進法の中から削除をし、また、教育予算を対GDP比5%にまで引き上げることを党全体で決定をいたしておりますので、法律論からも予算論からもその実現は十分に可能となっております。

崩壊寸前の日本教育を立て直すためには、教育世界一を実現したフィンランドに見習い、全教員の修士号取得の必修化実現に向け、国民の皆さんの理解と合意を取り付け、必要な予算確保に財政当局をきちっと指導する政治的リーダーシップと気概が求められております。この気概の差こそ、政府案と民主党案の最大の違いでございます。

もう一問、子どもに直接かかわる教職員定数増の必要性について民主党の考えいかんとの御質問をいただきました。

授業時間が日本より少ないフィンランドが学力世界一になっておりますその理由の一つに、全員修士号を持つ高い指導力を有する教師が日本の約1.6倍の割合で現場に多数配置をされていることが挙げられます。

政府は、従来、5年ごとに欠かさず行ってまいりました教員定数改善を行政改革推進法を理由に凍結をし、本来、2005年の年末に決定すべきであった第八次定数改善計画がいまだに宙に浮いております。

民主党は、さきの総選挙のマニフェストにおいても掲げましたけれども、OECD諸国の中で最悪の状況にある我が国の教員一人当たりの生徒数を、まずはOECD平均の初等教育16.9人、中等教育13.3人程度の水準にまで改善すべきであると一貫して主張をいたしております。

今回の法案提出に当たりましても、民主党提案の学校教育環境整備推進法の第六条に基づきまして政府が策定をいたします整備指針、第七条に基づき地方公共団体が定める整備計画において教職員数の増加やカウンセラーなどの充実についても盛り込み、あわせて、第八条においてその実現のために必要な財政上の措置を講ずべきこと、さらに、附則において、教員増の足かせになっております行政改革推進法の第五十五条の第三項、第五十六条の第三項などの教員純減規定を削除をいたしているところでございます。

教育改革の王道は、教育現場に優秀な人材を大量に投入し、子どもに対してその力を存分に発揮してもらうこと以外にあり得ないという基本方針に基づき、今回の民主党教育改革関連法案を提出させていただいておりますことを是非とも御理解をいただきたいと思います。以上でございます。
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