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国会活動2006年
2006年10月25日(水)
少子高齢社会に関する調査会
少子高齢社会への対応の在り方について
[PDF・81KB]
清水嘉与子・少子高齢社会に関する調査会会長(以下、清水会長)
少子高齢社会に関する調査のうち、「少子高齢社会への対応の在り方について」を議題といたします。

本日は、少子化対策等の取組状況について、内閣府、文部科学省、厚生労働省及び人事院から順次説明を聴取し、その後、質疑を行うことといたします。

なお、質疑につきましては、あらかじめ質疑者を定めず、自由に質疑を行っていきたいと存じます。
また、説明、質疑及び答弁のいずれも着席のままで結構でございます。
それでは、まず、内閣府より説明を聴取いたします。平沢内閣府副大臣、どうぞ。
平沢勝栄・内閣府副大臣(以下、平沢副大臣)
内閣府副大臣の平沢勝栄でございます。内閣府における少子化対策について、その概要を申し述べます。

我が国は、昨年初めて総人口が減少に転じていく人口減少社会を迎えました。厚生労働省が公表した人口動態統計によりますと、2005年は、出生数が前年よりも約4万8千人減の約106万3千人であるのに対しまして、死亡数は約108万4千人となり、1899年の統計開始以来初の自然減となりました。また、合計特殊出生率も1.25と前年の数値を大きく下回り、過去最低の水準となりました。

こうした急速な人口減少は、経済産業や社会保障の問題にとどまらず、国や社会の存立基盤にかかわる重大な問題であり、第二次ベビーブーム世代がまだ30歳代である残り5年程度のうちに速やかに手を打つ必要があると考えております。

政府は、平成16年6月に決定されました少子化社会対策大綱及び同年12月に決定されましたその具体的実施計画である子ども・子育て応援プランに基づき少子化対策を推進してきたところでありますけれども、更に出生率の低下傾向の反転に向け少子化対策の抜本的な拡充強化、転換を図るため、政府・与党の合意を得て本年6月、「新しい少子化対策について」を決定いたしました。

本対策では、親が働いているいないにもかかわらず、すべての子育て家庭を社会全体で支援すること、出産前後や乳幼児期における経済的負担の軽減を含め、子育て家庭に対する総合的な支援を行うこと、子育てを応援する観点から働き方の改革を進めていくこと、子育てのすばらしさ、家族の価値を社会全体で共有できるような意識改革に取り組むことといった点を柱とし、40項目にわたる具体的な政策を掲げているところでございます。

平成19年度予算の概算要求におきましては、関係省庁から、「新しい少子化対策について」を踏まえた要求がなされているところであり、その中にも子どもの成長段階に応じた施策として、妊娠、出産から乳幼児期においては、小児科・産科医療体制の確保や不妊治療の支援などの充実、未就学期においては、すべての子育て家庭を対象に、子育て不安を解消するために相談等を行う地域における子育て支援拠点の拡充、小学校期においては、放課後時間を有意義にかつ安全に過ごすための放課後子どもプランの全小学校区での推進、中学・高校・大学期においては、教育費の負担の軽減を図るための奨学金事業の充実などに必要な予算額を要求しております。また、児童手当に係る経費につきましては、今後の予算編成過程において検討することとしております。

年末の政府予算案決定に向け、これらの予算、必要な予算を確保できるよう、関係省庁と密接に連携を取りながら全力で取り組んでまいる所存でございます。

厳しい財政状況を踏まえつつも、少子化対策を国の基本にかかわる最重要政策課題とする一致した認識の下で、出生率の低下傾向の反転に向け、関係省庁と密接に連携しながら少子化対策を強力に推進してまいりますので、清水会長、理事及び委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
清水会長
ありがとうございました。
次に、池坊文部科学副大臣、どうぞ。
池坊保子・文部科学副大臣
文部科学副大臣の池坊保子でございます。
文部科学省といたしましては、平成19年度概算要求における少子化社会対策の主な事項について、子ども・子育て応援プランの柱に沿って御説明いたします。

少子化の進行は、社会や経済の活力の低下とともに、子どもの教育面にも大きな影響を及ぼす重要な課題であると認識しており、平成19年度概算要求においては、少子化社会対策関連として、前年度の約1,835億よりも613億、33%増の2,448億円を要求しております。

お手元に配付資料がございますので、ごらんいただけたらと思います。

まず、若者の自立とたくましい子どもの育ちの支援についてお話しいたします。
若者の就労支援の充実として、児童生徒の勤労観、職業観を育成するため、キャリア教育を推進しているところでございます。中学校を中心に5日間以上の職場体験を行うとともに、地域の教育体制を構築するキャリア・スタート・ウイークを実施しております。

また、来年度からは新たに、高等学校、特に普通科でございますが、におけるキャリア教育の在り方について調査研究を実施することを予定しております。

また、奨学金事業の充実として、学ぶ意欲と能力のある学生が経済的な面で心配することなく安心して学べるよう、日本学生支援機構の奨学金制度による支援を推進してまいります。来年度は、無利子有利子合わせて奨学金事業全体で5万9千人増の115万1千人への貸与を予定しております。

また、私立学校における経済的に修学困難な学生への授業料減免措置等に対する補助を引き続き実施してまいります。

さらに、体験活動を通じた豊かな人間性の育成として、学校内外を通じて、児童生徒の豊かな人間性をはぐくむため、自然の中での長期宿泊体験活動など多様な体験活動の一層の充実に努めてまいります。

次に、子どもの学びの支援については、学習意欲の向上や習熟度別・少人数指導の推進等の個に応じた指導の充実、国語・英語力の増進、理数教育の充実、総合的な学習の時間の推進等をねらいとする学力向上アクションプランの拡充を図り、確かな学力の向上に努めてまいります。

次に、仕事と家庭の両立支援と働き方の見直しについてお話しいたします。
これにつきましては、科学技術分野における女性の活躍促進が求められていることにかんがみ、優れた女性研究者がその能力を最大限発揮できるよう、大学等の公的機関を対象とし、女性研究者が出産、育児等を両立するためのモデルとなる優れた取組の支援を行ってまいります。また、優れた男女の研究者が出産、育児による研究中断後に円滑に研究現場に復帰できるための支援に努めてまいります。

次に、生命の大切さ、家庭の役割等についての理解の促進についてでございます。
これにつきましては、全国の学校におきまして、生命の大切さや家庭の役割、保育体験を含む子育て理解等に関する教育を推進しているところでございます。

また、新たに、生命にかかわる仕事や研究に携わる者などの授業への参画や講演等を通じた、命や思いやりを大切にする心をはぐくむ教育のモデルづくりについて新規要求しております。

さらに、豊かな体験活動推進事業や家庭教育支援総合推進事業においても、生命や家族の大切さについての理解を促進するための取組を推進してまいります。

また、安心して子どもを産み育てることができる社会形成のため、青少年がメディアを安全、安心に利用するための推進体制の整備を行うとともに、意識の醸成やメディア対応能力等の育成を推進してまいります。

次に、子育ての新たな支え合いと連帯の構築についてお話しいたします。
生涯の人間形成の基礎を培う大切な時期である幼児期に質の高い幼児教育が提供されることは極めて重要であると考えております。骨太の方針を踏まえまして、保護者負担の軽減策の充実など、幼児教育の振興に努めてまいります。

このため、就学前の児童の教育・保育の充実として、保護者の所得状況に応じて経済的負担の軽減等を図ることを目的とし、保育料等を減免する就園奨励事業を実施する地方公共団体に対し、引き続き補助の充実に努めてまいります。

また、通常の教育時間終了後、希望する園児を対象に預かり保育等を実施する私立幼稚園に対し、引き続き補助を行ってまいります。

なお、就労の有無にかかわらず施設を利用したいなどといった多様なニーズにこたえるための新たな枠組みとして、認定こども園制度が平成18年10月からスタートいたしました。今後、地域の実情に応じて活用が図られるよう、その促進に努めてまいります。

また、来年度、幼児教育の保護者負担の軽減策に関する調査研究について新規要求しております。

次に、放課後対策の充実として、新たに、放課後や週末等に小学校の余裕教室等を活用して子どもたちの安全、安心な活動拠点を設け、地域の多様な方々の参画を得て、様々な体験活動等を推進する取組を、厚生労働省と連携した総合的な放課後対策、放課後子どもプランとして実施してまいります。この中で、学びの場として、家庭の経済力等にかかわらず、学ぶ意欲がある子どもたちの学習機会を提供する取組の充実も図ってまいります。

放課後子どもプランとして、来年度は、原則としてすべての小学校区約2万か所での実施を目指しております。

次に、家庭教育支援の充実として、乳幼児から中学校までの子どもを持つ親を対象とした家庭教育手帳の作成、配布や、様々な課題、困難を抱える親などに対する訪問型の支援、妊娠・出産期や乳幼児期のライフステージに応じた学習機会の提供、若い世代が幼児やその親と触れ合う機会の提供など、すべての親やこれから親となる若い世代に対するきめ細かな家庭教育支援の充実を引き続き行ってまいります。

また、「早寝早起き朝ごはん」国民運動の全国展開を推進するための普及啓発事業や先進的な実践活動等の調査研究を実施するほか、新たに、脳科学等の科学的知見を踏まえ、乳幼児を中心とした実践的な調査研究や指導資料の作成、企業との連携による全国的な普及啓発活動を推進したいと考えております。

次に、児童虐待防止対策については、不登校、暴力行為、いじめ、児童虐待、高校中退の未然防止、早期発見、早期対応などの児童生徒の支援を行うための効果的な取組について調査研究を行ってまいります。

次に、子どもの健康の支援についてでございます。
平成17年4月から栄養教諭制度が開始され、本年3月に食育推進基本計画が決定されたところでございます。子どもが望ましい食習慣などを身に付けることができるよう、栄養教諭を中核として、学校、家庭、地域が連携しつつ、学校における食育の推進を図ってまいります。

次に、子どもの安全の確保として、各学校を巡回して警備のポイントなどの指導を行うスクールガードリーダーをすべての小学校に巡回していただけるよう配置するなど、地域ぐるみで子どもの安全を見守る体制を整備するとともに、警察等と連携し、より実践的な防犯教室を実施しております。また、新たに、通学路の安全確保のためのスクールバス活用推進事業を要求するなど、通学路を含めた子どもの安全確保に向けた取組を進めていくこととしております。

最後に、税制改正要望についてですが、少子化対策として、家庭における教育費の負担の軽減を図るため、現行の扶養控除について、例えば所得控除から税額控除に改める、控除額を増やす、あるいは子どもが多いほど優遇されるようにするなどの見直しを行うよう要望を行っております。

その際、教育費負担の特に重い16歳以上23歳未満の者について重点的に支援するという現行の特定扶養控除の考え方を堅持していきたいと考えております。

加えて、特に教育費負担の重い高等教育段階について、奨学金制度の一層の充実を図るため、学生本人が卒業後、日本学生支援機構に奨学金を返還する際、返還金の利子相当額を所得税の税額から10年間にわたり控除する制度の創設を内閣府と共同して要望しております。

以上、文部科学省としては、子ども・子育て応援プランや「新しい少子化対策について」等を踏まえ、今後とも関係省庁と連携を図りつつ、少子化社会対策の推進に全力で取り組んでいきたいと考えております。
清水会長
ありがとうございました。
次に、武見厚生労働副大臣、どうぞ。
武見敬三・厚生労働副大臣
本日は、少子高齢社会において、この対応の在り方というテーマに基づきまして、厚生労働省における少子化対策について、お手元に配付させていただいております少子化対策という資料に沿って御説明をさせていただきます。

中表紙で少子化対策全般についてというのをこれ、おめくりいただきまして、2ページ目をごらんいただきたいと思います。この我が国の少子化の現状につきましては、平成17年の合計特殊出生率、1.25になりました。過去最低を記録するとともに、出生数も約106万人と、第二次ベビーブーム期の約半数となりました。

3ページ目、ごらんいただきたいと思います。出生率の低下の原因についてでございますが、未婚率の上昇、晩婚化の進行と夫婦出生児数の減少で説明されておりますけれども、その要因については様々な社会的な背景があると考えられます。大きく三つ挙げておりますけれども、一点目は働き方の見直しに関する取組が進んでいないこと、二点目は子育て支援サービスがどこでも十分に行き渡っている状況になっていないこと、三点目は若者が社会的に自立することが困難な社会経済状況となっていることであります。これらどれか一つが問題ということではなくて、これらの諸問題がこれ折り重なって作用をしておりまして、それらが急速な少子化につながっているというふうに考えられます。少子化の問題は、これらの要因の一つ一つにメスを入れていく総合的なアプローチが必要であると考えております。

4ページ目、おめくりいただけますか。このような観点から、平成16年の12月に少子化社会対策大綱に基づく重点施策の具体的実施計画として、子ども・子育て応援プランというものを策定いたしまして、若者の自立、働き方の見直し、地域の子育て支援など、幅広く取組を進めております。また、これと呼応する形で、次世代育成支援対策推進法に基づきまして、都道府県、市町村、それから従業員301人以上の企業に次世代育成支援の行動計画を策定していただきまして、取組を推進していただいておるところであります。

少子化対策につきましてはこのような政策的な枠組みが構築されているところですが、昨年、予想より早く人口減少社会に突入したことを踏まえまして、対策の一層の強化を図るために政府・与党において検討が進められ、今年の6月に「新しい少子化対策について」が決定されたところです。

5ページ目でございますが、ここでは子ども・子育て応援プランの概要を示しております。

6ページ目には、平成17年度から取り組んでおります子ども・子育て応援プランに基づく主な事業の進捗状況をまとめております。

7ページ目でございますが、次世代育成支援対策推進法に基づく地方公共団体及び従業員数301人以上の企業による行動計画の策定状況を示しております。今年の9月の末までにすべての都道府県と市町村、策定完了しております。また、従業員301人以上の企業でも、今年の9月末の時点で99.7%の事業所から策定の届出が出されているところです。

8ページ目に入りますけれども、今年6月、「新しい少子化対策について」の決定を踏まえまして、現在、各省庁で来年度に向けて概算要求あるいは法律改正などの検討が行われているところでございますが、厚生労働省関係の主なものをまとめております。

主なものを御説明させていただきますと、すべての子育て家庭の支援という観点を加えた子育て支援の拡充につきましては、生後4か月までの乳児がいるすべての家庭を訪問して、子育てに関する情報を提供するとともに、養育環境を把握し、適切なサービスの提供につなげていく事業を実施するとともに、地域の子育て支援拠点の拡充につきましては、つどいの広場、それから地域子育て支援センターを合わせて21年までに6千か所整備するという子ども・子育て応援プランの目標を前倒しをいたしまして、19年度の達成を目指すこととしております。

また、厚生労働省が実施いたします放課後児童クラブと文部科学省が実施いたします放課後子ども教室推進事業を一体的あるいは連携して実施する放課後子どもプランの創設などに取り組むこととしております。

次に、この待機児童ゼロ作戦の更なる推進と多様な保育サービスの提供に関しましては、引き続き、待機児童解消のための施設整備に取り組むとともに、病児・病後児保育事業の拡充に取り組むこととしております。

子育ての経済的負担の軽減に関しましては、児童手当の乳幼児加算について、財源の確保も含めて予算編成過程で検討を行うこととしているほか、後ほど詳しく触れますが、不妊治療への公的助成の拡大について、年額の上限を現在の10万円から20万円に引き上げることを要望しております。

最後に、働き方の改革に関しましても、後ほど詳しく触れますけれども、労働契約法制や労働時間制度の見直し、パートタイム労働法の改正について労働政策審議会で審議を進められております。

また、女性の継続就労、再就職支援の関係では、育児休業取得者に経済的支援を行う企業への助成によりまして休業しやすい環境整備を進めるとともに、マザーズハローワークサービスの全国展開により女性の再就職を支援していくこととしております。

ワーク・ライフ・バランスに関してでございます。

10ページ目をごらんください。
少子高齢化などの中で、働く者の意欲、能力が最大限発揮できることの必要性、働く者の仕事と生活に関する意識やニーズの多様化を背景といたしまして、働く者一人一人が職業生活における各々の段階において、仕事と、家庭、地域、学習といった仕事以外の活動を様々に組み合わせ、バランスの取れた働き方を安心、納得して選択していけるようにする、仕事と生活の調和の実現が重要です。こうした観点から、厚生労働省としてワーク・ライフ・バランスにかかわる所要の取組をこれから申し上げるとおり推進しているところでございます。

まず、労働時間などの現状を御説明します。

11ページ目をごらんいただきたいと思います。
近年、全労働者の年間総実労働時間は減少傾向にありますが、その原因は、12ページ目にありますように、主として短時間労働者の割合が増加したためと考えられます。一般労働者については依然として長時間労働の実態がございまして、労働時間の長短二極化の進展など新たな課題が発生しております。

1ページ飛ばしまして、14ページをごらんいただきたいと思います。
これに対応するために、労働時間等の設定を労働者の健康と生活に配慮するとともに多様な働き方に対応したものへ改善するために、時短促進法を労働時間等設定改善法へと改正し、今年4月1日から施行したところです。同法に基づき、労使の自主的な取組を推進することを通じまして、所定外労働の削減、年次有給休暇の取得促進を進めることによりまして長時間労働の是正に取り組んでおります。

15ページ目をごらんいただきたいと思います。
長時間労働者の割合の高止まりが見られる中で、労使双方が安心、納得した上で多様な働き方を実現できる労働環境を整備するとともに、仕事と生活のバランスを取ることができるようにするため、長時間労働の抑制など労働時間法制について現在検討を行っております。

16ページ目をごらんください。
ワーク・ライフ・バランスへの取組の中でも特に仕事と家庭の両立支援が重要となっています。厚生労働省としては、希望する者すべてが子育てなどをしながら安心して働くことができる社会を実現するために、育児・介護休業法などの施行、事業主の両立支援への取組の支援、労働者への支援を行っております。

17ページに参りまして、仕事と家庭が両立できる働き方を実現するためには企業における取組が重要です。このため、各企業に対しまして、次世代法に基づく次世代育成支援のための行動計画の策定をお願いしております。

現在、行動計画の策定届出義務のある従業員301人以上の大企業においては、ほぼ100%、企業に届出を行っていただいています。今年度は、従業員300人以下の中小企業においても行動計画の策定が進むよう積極的に取り組んでまいります。また、来年度からは、行動計画を策定、届出し、一定の基準を満たした企業を厚生労働大臣が認定する仕組みがスタートいたします。認定を受けた企業は、次世代認定マークをその商品や求人広告などに使うことができます。

18ページ目でございますが、ワーク・ライフ・バランスの実現のためには、企業の意識を変えていただくことが重要です。厚生労働省においては、日本アイ・ビー・エム株式会社の北城会長を座長といたしまして、企業経営者や経営者団体、有識者の御参加の下に、男性が育児参加できるワーク・ライフ・バランス推進協議会を開催をいたしまして、去る10月13日に企業経営者向けの提言を取りまとめていただいたところです。

今回の提言には、男性も日常的に育児参加できるような柔軟な働き方や、短くて効率的な働き方によるワーク・ライフ・バランスの実現によって、優秀な人材の確保、定着、従業員の意欲、生産性の向上、仕事の内容や進め方の見直し、効率化などといった企業経営にとってもメリットがあるといったことが盛り込まれております。

最後に、不妊治療、生殖補助医療について御説明いたします。

20ページをごらんください。
不妊治療につきましては、その経済的負担の軽減を図るために、配偶者間の不妊治療に要する費用の一部を助成する特定不妊治療助成事業という制度がございます。この制度によりまして、1年度当たり10万円、通算5年を上限として助成を行っておりますが、来年度、この増額を予算要求しております。

また、最近、代理懐胎の問題が社会的に大きく取り上げられておりますけれども、平成15年に厚生労働省の審議会で報告書がまとまっており、その報告書では実施すべきではないとされております。この問題、国民の生命倫理、家族観にかかわる重要な問題でございまして、本日も御議論賜りたいと考えております。

少子化対策に関する説明は以上でございます。
厚生労働省としては、今後とも、関係省庁と連携しつつ少子化対策の推進に全力で取り組んでまいりますので、皆様方の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
清水会長
ありがとうございました。
次に、小澤人事官、どうぞ。
小澤治文・人事官
人事官の小澤でございます。よろしくお願いします。
本日は、少子高齢社会に関する調査会におきまして、近年、人事院が進めてきました国家公務員の仕事と家庭の両立支援に係る取組等について御説明申し上げる機会を与えていただいたことに対し、厚く御礼申し上げます。

人事院は、本年8月8日、公務員の給与に関する勧告と併せまして、国会と内閣に対し、育児のための短時間勤務の制度の導入等のための国家公務員の育児休業等に関する法律の改正についての意見の申出を行いました。以下、意見の申出の概要を中心に、お手元の資料に沿って御説明いたしたいと思います。

まず、資料の一点目は、育児のための短時間勤務の制度の導入等についての意見の申出の概要でございます。

我が国の急速な少子化に対応するためには、職業生活と家庭生活との両立支援を推進することが求められております。

人事院は、従来より、職員の健康管理、少子高齢化への対応などの観点から職員の仕事と家庭の両立支援策の充実を図ってきたところでございます。その方策の一つとしまして、人件費や定員の増加を伴うことなく、常勤職員のまま一週間当たりの勤務時間を短くできる育児のための短時間勤務の制度、そしてその後補充のための任期付短時間勤務職員を採用できる制度を導入することが適当と認め、国家公務員の育児休業等に関する法律を改正されるよう意見の申出を行いました。

人事院といたしましては、本制度は長期間にわたる育児と仕事の両立を可能にするとともに、男性職員の育児参加の拡大に資するものと期待しております。

意見の申出の具体的な概要についてでございますが、まず、職員のための育児短時間勤務について御説明いたします。

任命権者は、職員が小学校就学始期に達するまでの子を養育するため請求したときは、公務運営に支障がない限り短時間勤務を承認することになっております。この場合、働く時間ですが、1日当たり4時間、週20時間、それから週3日、週24時間などの型から勤務形態を決定いたします。

短時間勤務職員は定員1とカウントされますが、今回の申出によりまして、一官職に一定の条件の下で2人の20時間勤務の育児短時間職員を任用する、いわゆる並立任用制を導入することにしております。これによりまして、1人分の定員で2人で占めるということで、その結果、空いた官職には常勤職員を採用することができるということになっております。

それから、待遇ですが、俸給、地域手当、それから特別給は勤務時間に応じた額ということになります。
それから、昇給、昇格につきましては、フルタイムの者と同じ考えで行うことになっております。
それから、兼業規制ですが、これらにつきましては、フルタイム勤務時と同様に適用されるということになります。
それから、退職手当、共済、宿舎等についてでありますが、これは常勤職員であるわけですから、適用の方向で総務省及び財務省において今検討していただいているところでございます。

それから次に、後補充としての任期付短時間勤務職員についてでありますが、これは任命権者は、育児短時間勤務職員が処理できない業務に従事させるため、任期付短時間勤務職員を任用できることになっております。勤務時間は週10時間から20時間までの範囲内で定めるということになっております。
それから、任期付短時間勤務職員は非常勤でありますが、常勤職員と同様の職務に従事するわけでありますから、俸給表を適用しまして、俸給、地域手当、特別給は勤務時間に応じた額になります。
ただ、月例の手当、扶養手当あるいは住宅手当等、月例の手当については原則として非支給ということになります。

それから、兼業についてですが、兼業は、非常勤でありますが常勤職員と同様の職務に従事するわけですから原則は禁止となるわけですが、その上で国家公務員法104条、兼業の許可について、勤務形態等が一般の常勤職員と異なることを考慮して運用するということになります。
それから、退職手当、共済等につきましては、非常勤職員であるということで適用されないということになります。

それから、現在、関連法案の内容につきましては政府で準備中でございますが、人事院としては、来年度のできるだけ早い時期に実施できるよう早期の立法措置を期待しているところでございます。

それから2枚目は、国家公務員の仕事と家庭の両立支援策について近年人事院が行ったのを、いろいろな施策をまとめたものですが、まず一つは、既に一部の女性職員には従前から育児休業制度というのはあったわけですが、平成3年4月に、これを男女を問わず国家公務員全体に適用しようということで意見の申出を行っております。
その結果、平成4年4月に、男女を問わず国家公務員全体に育児休業、部分休業を導入いたしております。

それから、平成13年8月に、これまで適用対象児童というのは1歳未満ということだったんですが、これを3歳まで引き上げようということで、13年8月に引上げの意見を申し出て、平成14年4月から、育児休業、部分休業の対象となる子の年齢を1歳から3歳未満に引き上げております。

それから、平成7年に、経済援助が必要だろうということで、国家公務員共済組合制度の中で育児休業手当金を創設しております。支給額は標準報酬の100分の25ということになっております。その後、平成13年1月に、この育児休業手当金の支給額を100分の25から100分の40に引き上げております。
あとは、そこに書いてあるようないろいろなことをやっております。

次の3枚目の資料ですが、これは育児休業等の取得状況、これは人事院が毎年行っている実態調査から抜粋したものでありますが、平成4年度、育児休業取得者は4,224人、その後、国立大学等の法人化によりまして対象職員数が大幅に減っておりますが、平成17年度は、育児休業取得者が8,991人、そのうち新規に育児休業をした女子職員は4,695であります。この4,695人という数字は、17年度中に新たに育児休業取得可能になった女子職員の92.4%に達する数字であります。

それから最後は、最後の資料ですが、これは主要国の国家公務員の短時間勤務制度がどうなっているかというのを現時点で把握したものをまとめた資料でございますが、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、いずれも職業と家庭生活の支援策をかなり取っております。いずれもかなり整備された制度だというふうになっております。
以上、育児短時間制の導入等のための意見の概要等を御説明申し上げました。
清水会長
ありがとうございました。
以上で説明の聴取は終わりました。

これより質疑に入ります。質疑はおおむね午後3時30分をめどとさせていただきます。
なお、質疑者及び答弁者にお願い申し上げます。質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。

また、できるだけ多くの方が御発言できますように、一回の発言はおおむね3分程度とさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
〜 中 略 〜
神本美恵子・参議院議員
民主党の神本美恵子でございます。
今日は御説明ありがとうございました。

これは、男女共同参画推進本部ニュースという内閣府が出しているものだと思いますが、これに男女共同参画会議の少子化と男女共同参画に関する専門調査会が少子化と男女共同参画に関する社会環境の国内分析報告書というのを出しておりまして、それによりますと、日本の国際比較における、男女が子どもを産み育てるという環境がどうなのかということでは、非常に大きな問題として三点、共通の課題として挙げられています。

今日の御説明にもありましたけれども、長時間労働の是正、非正規化による雇用の不安定化への対応、地域における社会的な子育て支援体制の構築ということが指摘をされているんですけれども、もう一つ、それについては、それぞれ内閣府も厚生労働省も、こういうふうにこれからやっていきます、これまでもやってきましたということが言われているんですが、いま一つ、じゃ本当に、具体的に長時間労働の見直しをどのようにやっていくのか、あるいは非正規化による雇用の不安定化のために、特に年収が200万未満の人たちが非常に増えているというようなのも別の調査で出ていますので、年収200万未満で結婚しようとか結婚して子どもを産み育てようとか、現実的に無理な、もうこれは本当に喫緊の課題だと思うんですね。そこが解消されないと、何とか解決されないと、幾ら若者に自立しましょうとか再チャレンジしましょうと言ったって、この少子化対策とは連動できないんではないかということを思っております。

具体的に一つお聞きしたいのは、厚労省の中で、次世代育成支援法に基づく企業の行動計画策定、これは300人以上のところは義務ですので99.7%が行動計画策定されたというふうに言われております。しかし、300人以下は努力義務なので2,754社、実際にこれは、全体の企業の中の何%が行動計画策定できたということになるんでしょうか。大企業と300人以下の事業規模とを比べると、恐らく8、9割が300人以下ではないかと思われますので、全体の策定状況はどうなのかということを一つお伺いしたいのと、それからもう一つ、この男女共同参画ニュースの中にある調査報告で、これも家庭教育に関する国際比較調査というのが出ているんですが、日本の父親が平日子どもと過ごす時間は3.1時間。唯一韓国と比べればちょっと長いけれども、ほかの、タイ、アメリカ、フランス、スウェーデンと日本、韓国の調査なんですが、他の国に比べて非常に短いと。日本の母親が子どもと過ごす時間はこの6か国中最も長い、父親と母親の子どもと接触する時間差が最も大きくなっているということなんですね。特に、つまり母親任せになっていると。

そこで、内閣府の御報告の中に、家族の日とか家族の週間を設けて、国民運動的に子どもを大切にしているということをやりましょうというふうに書かれているんですが、具体的に、例えば学校の授業参観日とかが設定されていますけれども、授業参観や保護者会に父親が参加しようと思っても会社を休めないというような現実があると思います。

例えば、これは私は随分前から提言というか提起しているんですが、教育の日あるいは学校の日ということで、会社を休んでも、子どもの参観のために休むのは有給休暇でもないという、何というかな、そういう教育参観のための休暇というのを設定できないものか。そうすれば、それだけでも随分違うと思います。ここにおいでの男性の方でお父さんの方は、子どもの参観日にどのくらい行きたいときに行けているでしょうかということ、一つ提言です。

それから、しかし父親だけを責められる問題ではなくて、日本の父親の約4割は子どもと接する時間が短いというふうに悩んでいるんです。これは大変父親の意識が変わってきた前向きな数字だと思いますので、しかもこれは平成6年調査の28%から41%に増えているんですね、行きたいけど行けないと。ということは、行く条件を整えればいいと。

これはやっぱり国なり地方自治体なり企業なりの努力によることではないかと思いますので、以上のような全体的なところから、是非安心して子どもを産み育てられる環境整備ということでお願いします。
清水会長
それでは、厚生労働省の方からお願いします。村木審議官からどうぞ。
村木厚子・厚生労働大臣官房審議官
次世代法の行動計画でございますが、301人以上のところは99.7%、それ以下のところはまだ2,754社ということで大変小そうございます。今ちょっと企業数、手元にないんですが、301人以上で従業員ベースで全体の4割を大体カバーをしております。そういう意味では、4割のところまでは計画が作られたということで、これから中小企業に広めていくことによってそれを5割、6割というふうに拡大をしていくということになろうかと思います。
清水会長
それでは、平沢副大臣、どうぞ。
平沢副大臣
今の最後の御指摘の家族の週間あるいは家族の日を設けると、これは私はそれなりに大きな意味があるんじゃないかなと。日本では、おっしゃるように父親が余り子どもと向き合う時間が少ないと、これはもう全くそのとおりではないかなと。

ちなみにこれ、個人的な経験で恐縮なんですけれども、私の子どもはイギリスの小学校に入れたんですけれども、イギリスの小学校に入れたときに、夜、言わば父兄との面談というのがありまして、それで、家内だけ行きましたら学校の先生から怒られましてね、父親はどうしたんだと、父親はなぜ出てこないんだということで怒られまして、要するに、父兄の面談というのは父親とそれから母親と両方が行くのが向こうでは当たり前のことでございまして、ただ、私、日本で、もちろん地元でもいろんな学校の行事に行きますと、どこでも出てくるのは、PTAでも何でもそうですけどほとんど母親で、PTAの会長だけが父親というようなところが圧倒的に多いわけでございまして、もっと父親が向き合えるような、そういった時間的、そういった環境をつくってやる必要があるんじゃないかなと。

ですから、要するに、子育てというのは母親だけでやるものじゃなくて父親も一緒にやるものだと、そういった環境をつくってやることが必要なんじゃないかなと、そういう意味も込めて家族の日とか週間というのをつくろうということなんですけど、ただつくるだけじゃ意味がないんで、中身の伴うような形にしてやる必要があるんじゃないかなと思います。

それからもう一つは、非正規雇用とか収入の問題についての御指摘もございましたけれども、私もこれは大変に御指摘のとおりじゃないかなと。ちなみに、子どもの数が少ないということについてはいろんな指摘がなされているんですけど、一つは収入が絡んでいるんですよね。

例えば、年収400万円未満の世帯においては子どものいない世帯の占める割合が高いと、こういう数字が出ていまして、例えば、子どもがゼロというのは年収400万未満の世帯では20%、ところが、それが収入がどんどん上がっていきますとだんだんと子どもが増えていくんですよね。

ですから、収入とそれから子どもの数というのもある程度の相関関係があると。いろんな要因があるでしょうけれども、これも相関関係があるようなので、おっしゃるようにこの辺もしっかりと私たちは考えていく必要があるんじゃないかなと思います。
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