| 2006年6月7日(水) |
| 決算委員会 |
| 平成16年度決算外2件、締めくくり総括質疑 |
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| 神本美恵子参議院議員(以下、神本議員) |
民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。今日は総理始め文科大臣を中心に御質問させていただきたいと思います。
小泉総理には、昨年の特別国会で、本会議で質問させていただきましたが、私、15分質問をした中で、総理の答弁が余りにもそっけなくて、後で時間を計ってみましたら4分半という答弁でしたので、今日は是非、時間は長くなく簡潔に、しかし誠意ある答弁をまずお願いをしたいと思います。(発言する者あり)簡潔にですね。
さて、私は、一昨年からこの決算委員会で特に警察問題を中心に質問をさせていただいてまいりました。今年の決算報告書には、この警察問題でどのように不正流用、裏金がつくられたかということが図式で示されております。会計検査院が、それぞれの警察の、各県が内部監査なりをした報告書を基に更に検証された結果としてまとめられているわけですけれども、これはこれで一つ検査院の仕事としてきちっと検証されたというふうに受け止めておりますが、一昨年来、もう一つ、今決算委員会でも問題になりましたが、都道府県の労働局の不正経理問題、これの決算報告書を読んでおりますと非常に似通ったものを私、感じております。
といいますのは、会計担当の職員が書類を偽造する、水増し請求をする、それから空出張、架空領収書というようなやり方で、一定の不正に別のお金をつくるというようなやり方が行われているのが一つと、それから警察の問題は内部告発等もあって明るみに出てきたわけですけれども、この労働局の問題も検査院の指摘等があってやられてきていますが、証拠になる書類がないというような、組織的に隠ぺいするというようなやり方もこの二つに私は共通のものを感じてまいりました。
私は、個人的に着服したという問題はもうもちろんですけれども、それだけではなくて、組織的に、しかも長年慣行的にやられてきたこういう行政庁での不正経理なり不正流用の問題については、この間、どなたか委員、この決算委員会でもモグラたたきのように決算報告で毎年毎年指摘をされて繰り返されているという指摘もございましたけれども、この決算報告の中では、こういった問題について、内部監査を強化充実しようとか、それから会計法令の遵守が必要だというようなことが繰り返しこれも書かれてきております。
私は、小泉総理のこの5年間の中で、この5年に始まったことではないのかもしれませんが、決算重視で参議院でやってきた中でこういうことが根絶されないのはなぜなのか、根絶するためにはどうしたらいいのかということについて、まず総理に御所見をお伺いしたいと思います。 |
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| 小泉純一郎・内閣総理大臣(以下、小泉総理) |
決算重視という観点から、今日もこの決算委員会においては全閣僚出席の下に審議が行われております。言わば、参議院は衆議院とは違う役割があるのではないかと、決算重視がその一つの在り方だということで、今日もこうして全閣僚出席の下に審議が行われているんだと思います。各位の御努力に負うところが多いと思いますが、政府としても、この決算委員会の審議を重視して、今までの国の予算の使い方、これについてどういう点に無駄があったか、どういう点が不必要だったかということを真剣に受け止めて、その無駄の排除に努めてきたところであります。
そういう中で、毎年無駄がなくならないのはどうしたことかということでありますが、これはやっぱりどのような予算についても見積りの段階では必要であったと。しかし、余った。余る場合はどのような使い方がいいかというのは不断の私は見直しが必要だと思います。毎年毎年この委員会の審議を重視して、それに沿って不要な部分は削除していく。そして、この審議を通じて指摘された点については的確な対応をするということによって、この決算委員会の役割というものをしっかりと機能させていかなきゃならないなと。
政府としても、そのような御指摘を踏まえて、毎年毎年不十分な点は適切に正していかなきゃならないと思っております。 |
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| 神本議員 |
| 無駄をなくしていくという意味で、今総理がおっしゃったのはそのとおりだと思いますけれども、私が今問題にしましたのは不正についてですね。しかも、行政庁の中で組織的に行われているというようなことも何度も何度も指摘をされてきております。こういったものを二度と起こさないように再発防止なり、ほかの省庁、まだというか、今指摘されていない省庁においても、未然にそういう問題を防ぐためにはどうしたらいいのかということについて、総理、お考えを是非お願いします。 |
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| 小泉総理 |
| いかなる法律を作っても制度を作っても、これを運用するのは人間ですから、人間の意識の改革、これがどのような法改正においても制度においても必要だと思います。そのような点について不断のやっぱり人間としての規律というんですか、倫理観というんでしょうか、そのような対応について、それに当たる人は常に自戒自省して対応していかなきゃならないと思います。 |
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| 神本議員 |
意識の問題もありますけれども、私はもう一つ、やっぱり組織の在り方ということを御指摘したいと思います。
警察問題でも、この検査報告の中に検査院が指摘しておりますけれども、実際に捜査員の方に聞き取りをしたら、上司の命令だから当然従わざるを得なかった、その不正経理ですね、というようなことや、それから、正規の手続に違反することは理解していたが、捜査に必要な経費を手当てするためにはやむを得なかったとか、自分自身が会計に疎かったというようなことから見ても、意識改革と同時に組織の在り方を見直す、一回。本当に自由に意見が言えて、こういうやり方は間違っているんじゃありませんか、こういう使い方はいけないんじゃないかというようなことがお互いにやっぱり言えるような、一言で言えば民主的な、しかも透明性を確保した組織の在り方というのが繰り返しモグラたたきをしなくて済むという意味では非常に重要ではないかと思います。
それと、それとも関連しますけれども、こういった不正の背景にもあるということで、天下り問題や随意契約の問題も随分この委員会でこの間話題になってまいりました。
これは本日の読売新聞に載っていたわけですが、公益法人への天下り規制を新たに課長補佐以下も対象にするという記事が今朝報じられておりました。これについては、この間、当委員会や行革特別委員会で松井委員の方から何度か指摘をされてきて、総理も前向きな答弁をなさったことなんですが、まず総務大臣にお伺いしたいんですが、これまでの基準、従来の課長以上の基準で全国の公益法人には何人の天下りがあるのか、また、今日の報道でありますような新たな基準、課長補佐以下の基準だと何人の天下りがあるのか。教えていただきたいと思います。 |
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| 竹中平蔵・総務大臣 |
お答え申し上げます。
現在の基準でどうなっているかというのは、この18年の4月1日現在でございますけれども、国所管のもので約4,200人という集計になっております。
それで、その対象をですね、つまり今委員おっしゃった課長相当級以上、退職後10年未満の就任という要件を外した場合どうなるかということでありますが、これ正に今調査を行いまして、集計のための票を出しまして、そして回収をしまして、今集計中でございます。これ、調査票に記載のミスがある等々、そういうことを確認していかなければいけませんので、一定の時間を要するところでございますので、まだ数字は出ておりません。
ただ、あえて、今委員のお尋ねでございますので、ちょっと感触として、現状時点で、確たる数字ではないんですが申し上げておきますと、国所管分でこの制約を外しますと2ないし3,000人の増ということになるというふうに考えております。 |
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| 神本議員 |
| 今集計中ということですけれども、課長補佐以下に広げるということは、これは当然閣議決定では、理事のうち所管する官庁の出身者が占める割合はそれぞれ理事現在数の3分の1以下とするということで指導監督基準が決められていたわけですけれども、それが申合せによってその基準が狭められるというようなやり方について松井委員の方から指摘がされ、今回その基準を撤廃するということなんですが、総理、この天下りの定義を本来の形に、課長補佐以下にも拡大した場合、今総務大臣の方から2、3,000人はプラスになるだろうというふうにおっしゃいましたけれども、改めてこの現在の公益法人の天下り規制、これを閣議決定に乗って厳正に対処されるのかどうかということを改めてお伺いします。 |
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| 小泉総理 |
| 御指摘のとおり、課長以下にも適用するように、各大臣に、中馬担当大臣始め指示しているところであります。かなり…… |
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| 神本議員 |
| 課長補佐。 |
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| 小泉総理 |
| 課長補佐以下にも適用するということで対応しなきゃいかぬと、その指示を出しているところであります。そのとおりにしていきたいと思います。 |
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| 神本議員 |
それでは次に、これからが総理に誠意ある答弁をお願いしたいところなんですけれども、先般、厚生労働省が合計特殊出生率を発表いたしました。この数値は1.25ということで、大変皆さんにもショック、私もショックでしたけれども、5年連続で過去最低を更新しております。
内閣府が4月に公表した少子化社会に関する国際意識調査というのがございますが、その中では、日、米、韓、仏、スウェーデンの5か国で調査が行われたわけですが、子どもを増やしたいとする人の割合が日本が一番低い。しかも、その理由として、半数以上の人が子育てや教育に金が掛かり過ぎるというふうに答えております。政府もこの間、エンゼルプランを始めとして、最近では子ども・子育てプランということで、応援プランを策定して具体策講じられているんですけれども、改めて、子育て、教育に金が掛かり過ぎるというこの声について見ていただきたいパネルがございます。(資料提示)
これはある保険会社が試算したものですけれども、お手元にも資料をお配りしていると思います。出産から大学卒業までの総費用ということで、一番左側が幼稚園からずっと公立の小中学校、高校、それから大学も国立で、すべて国公立で行った場合、教育費プラス養育費で、一番下、金額があるんですが、2,985万という試算になってございます。これが、途中で大学を例えば私立に行ったり、高校から私立に行ったり、あるいはずっと幼稚園から、小学校は私立が非常に少ないので公立というふうな試算になっておりますが、ずっと私立に行った場合、しかも医学部系の大学を出た場合には、一番下見ていただきたいんですが、6,000万を超えるこれ出産から大学までに掛かるお金、現在の子育て、教育に掛かる費用として試算が出されてあります。
こういうふうに非常にお金が掛かる今の現状になっているということ、これでお分かりいただけると思いますけれども、子どもを産み育てることへの障がいや負担感ですね、この経済的負担が原因の一つになっているということはずっと言われ続けてもきているんですけれども、総理自身は、子育てや教育に非常にお金が掛かっているということについて、そのことが少子化の一因にもなっている、非常に大きな要因になっているということについてどのような御認識をお持ちでしょうか。 |
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| 小泉総理 |
養育費、教育費に負担が掛かるというのが少子化の一因でないかという点についてはそうだと思います。しかし、それがすべてではないと思います。先進国に共通して少子化の傾向があるんですね。
日本も世界の中では平和で豊かな社会の部類であります。日本はもっと貧しかった時代に子どもが多かった。豊かになってくるにつれて、教育費の負担あるいは養育費の負担等で少子化の傾向が顕著になってきた。そこで、この一つの原因であります教育、養育費のみならず、今の時代におきましては、男は仕事で女は家事、育児という時代ではありませんから、男も女も仕事も家事も育児も共同して行うという時代になってまいりましたので、そのような子を持った親にとって働きやすい環境をつくる、その一つが教育費、養育費の負担軽減だと思っております。
様々な要因があると思いますので、先進国の少子化の例、そして少子化の傾向を防ぐためにどのような対応をしているかという例も参考にしながら、またこの国会での審議の中で少子化対策の意見が様々出されておりますので、そういう点も踏まえて、少子化の原因の様々な点、一つ一つ解消して、もっと多くの親御さんが子どもを持つ負担感よりも子どもを持つ喜びを感じてもらうような施策が必要だなと思っております。 |
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| 神本議員 |
その負担感の方が今大きいと。どんな負担か。子育て、教育に掛かるお金という、そっちの方が喜びより勝っているわけですから、そこにやっぱり重点的にお金を配分していかないと、この少子化の問題というのは、要因はもちろん様々あると思いますが、それが非常に大きな比重を占めているということを、私は、今の1人の子につき公立ばっかりに行ったって3,000万近く掛かる、子どもの希望で医学部などにやろうと思えば6,000万も掛かるというようなこういう現状の中で、もっと子育て、教育にお金を配分すべきだということを再度申し上げたいと思います。
それから、更にこの多額の教育費負担というのがどういう問題を生じさせているかということについて、次に申し上げたいと思います。
昨年末から格差の問題がいろいろ話題になっております。総理は、この格差については必ずしも悪いことではない、いつでも、どの地域でも、どの時代でもあったというようなことをおっしゃっておりますけれども、その格差が主に教育の場面においてどのような影響を与えているかということをこれからちょっと資料をお示ししたいと思います。(資料提示)
これは、格差というよりも低所得層が増えているという資料なんですが、上の段の右側、これは年収200万円未満世帯の推移を表しております。特に、総理になられた2001年から、その前、99年ぐらいからすごく増えてきているんですけれども、年収200万未満といえば、これはとても、さっきの1人の子を育てるにしても3,000万掛かるんで、とても子どもを産み育てるなんてことはできないような状態だということが一つ。こういう200万世帯が増えている。それから、貯蓄を所有していない世帯の割合も、99年、2000年以降から増えて、2005年では24.5%も貯蓄ゼロの世帯があるということですね。
このことが恐らく教育の部分でも反映していると思いますが、公立高校の授業料減免、これは、こういう制度があって、教育、就学の機会を確保している、そういう制度だと思いますが、この授業料減免の数も年々増えております。今は7.8%、生徒総数の中で子どもたちが授業料減免を受けているというような状況になっております。
これは高校の授業料減免だけ申し上げましたが、義務教育段階でも、義務教育は無償であると憲法で保障されておりますけれども、まあ授業料は取らないけれど、給食費や修学旅行費、それから中学に、言えば部活に掛かる様々なお金、教材費等もあるんですが、過去に比べて非常にお金が掛かるようになっております。
今言いましたように、低所得層がどんどん増えてきているというような現状の中で、それが教育にどのように影響しているかということで、もう一つの資料をお願いします。(資料提示)
これは、年収階級別に見た世帯の在学費用と世帯の年収に対する在学費用の割合というふうなグラフになっております。棒グラフが在学費用です。一番下に年収が書いてありますが、年収400万未満の世帯における在学費用は170万ぐらいですかね、900万以上の世帯では230〜240万ぐらいのお金を掛けている。そんなに大きく差はないと思いますけれども。
では、この年収の中でこの在学費用がどれだけの割合を占めているかといいますと、400万未満の世帯においては60%近く、58%も教育費が占めている。一方、900万以上になりますと、割合としては20数%、23〜24%というふうに、これだけ年収によって教育費の占める割合が違うということは、低所得層においてはいかにこの教育費が生活を圧迫しているかということも見られるのではないかと思います。
一番心配するのは、低所得層の家庭においては家計をこれだけ圧迫するわけですから、その子どもたちが就学の機会や進路選択の幅を狭められるんではないか、そういう現状になっているのではないかということを非常に懸念するわけですが、総理、これについてはいかがでしょうか。 |
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| 小泉総理 |
親が収入が、所得が低いということで就学の機会を奪うことがないように、就学の意欲のある子弟に対しては就学の機会が与えられるような支援は、日本では制度としては整っております。
現に、本人が意欲のある方に対しては、奨学金事業等すべて支給されるようになっております。また、働いてから返せばいいという制度も行われております。費用が賄えないということになっても就学の機会を持ちたいという子弟に対しては、これからも提供できるような体制を整備していきたいと思っております。 |
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| 神本議員 |
一応、制度としては奨学金制度や今の減免制度、それから就学援助制度というのがあるんですけれども、そういうものがあってもなおこういう状況になっているということを私は分かっていただきたかったんですけれども、その結果、どういうふうになっているかと。
ちょっと幾つか具体的な子どもの声といいますか、御紹介したいんですが、これは中学3年生、東京都の女子生徒の声なんですが、受験を決めるのに、お金のある家の子は落ちても私立に行けるから危なくても希望の都立に挑戦できるでしょう、お金がないと行きたい高校も受けられないんだよ、先生、これって差別だよね、目に涙をためて話す生徒に、学年主任の教師は掛ける言葉が見付からなかった。
公立であれば授業料減免も受けられるし、しかしこの子は、その都立を挑戦したいけれど自分の学力では無理かもしれない、私立も一応受験しておきたい、進学して勉強をもっとしたいと思っても、お金持ちの子だったらそっちも受けられるけど自分は受けられない、これって差別じゃないかというふうにこの女の子は思っているわけですね。
同じような事例は、特に、今のは東京都ですが、就学援助や授業料減免受給者が多いと言われる大阪でも、公立学校の中学校の先生がおっしゃっています。
ある子は、低学力ながら高校への進学を希望している。経済的な理由で私学併願をさせてもらえなかった。担任が公立高校が不合格ということもあるので私学も併願して受験したらどうかというふうに親御さんに相談したけれども、私立高校へはやれないので受験する必要もないという一点張りで受験させることができなかったというような、こういう事例にも見られるように、今、国が制度をいろいろ用意していますけれども、それでもなお、格差が拡大し低所得層が増えている中では、子どもの進路選択の幅が狭められているという現状があるわけです。
これに対して、どうしたらいいのかということを現場の先生方も大変苦慮しているわけですね。子どもたちにそんな思いさせたくないというふうに思っているわけですけれども、今のような現状についていかがですか。 |
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| 小泉総理 |
制度としては就学の機会が与えられるけれども、実際の指導の状況でその選択がなくなっているのではないかという御指摘だと思うんでありますが、私は様々な機会をどのように与えるかというのは教師としても大事な役割だと思っています。生徒の、子弟の学力、また持ち味違うと思いますけれども、そういう点については、もし子弟が、生徒が希望する、また学力を付けたいという意欲のある子弟に対しては選択肢を与えるというのが制度のみならず教師としても大事だなということを是非とも考えていただきたいと思います。
また、生徒諸君においても、道は一つじゃないと、学校も一つじゃないと。駄目だと言われて、もし自分がほかの道を進みたい、この学校が駄目だったらほかの学校を選ぶというチャンスに挑む意欲も持ってもらいたいなと。様々な道、チャンスを提供すると、これもやっぱり政治として大事な役割だと思っております。 |
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| 神本議員 |
もう時間が余りなくなってきたんですが、その意欲があっても行けないというのが先ほど紹介した子どもたちなんですよね。意欲はあると、高校行きたい、大学にも行きたい、しかし、その行きたいところが公立ではなくて私立であったりという場合もあるわけですね。ところが、それが親の経済状況によって行けないというような事態が起きているということを今申し上げたんです。一生懸命勉強して学力付けて公立に通るようにすればいいと、それはもうもちろんです。そういうふうに一生懸命やっています。
ところが、次にもう一つ御紹介したいんですが、一生懸命やってもやってもというようなところもあると思いますが、これはやっぱり所得格差が学力に与えている影響の一つの事例、事例といいますかデータですけれども、東京都23区、これも新聞等で言われていますが、それぞれ23区内で就学援助の、左の方は就学援助率が低い区、それから一番高いのが一番右になりますが、これと、青い折れ線グラフは学力テスト5教科の合計点、中学2年生を対象に去年やられた分なんですけれども、学力テストで測られる学力がすべてではないということは前提として、この学力テストの結果が就学援助率と相関しているというのが見て取れると思います。
就学援助率が高い区ほど学力テストの結果が低くなっている、このことは何を指しているのか。要するに、就学援助を受けている子どもたちがたくさん通っている学校やその区においては学力テストの結果も低くなっているということが一つの相関として読み取れるのではないかというふうに思います。
これはデータの一つですが、佐和隆光先生という方を中心に有識者でつくっている日本の教育を考える10人委員会というところが義務教育アンケートというのを取られて、1万人調査をされております。その調査の結果によると、学力の二極化が進んでいると感じている人が60%、その二極化の原因は家庭の所得が原因と考えている人がそのうちの7割いるということなんですね。似たような調査、読売新聞の調査でも報じられておりましたが、親の経済力の差によって子どもの学力差が広がっていると感じている人が75%に上っているというような調査結果もあるんです。
ですから、幾ら頑張ろうと思って、そして頑張っても頑張っても、親の経済力によって学力にもこういう差が付いてきているというデータや意識が今出てきているということを私は申し上げたいと思いますが、これについて、やはり子どもたちに、学力が今低くても、一生懸命頑張って学力を上げるという機会を与えたいし、進路も、頑張って自分が行きたい進路に進みたいという子は親の経済力にかかわらず行けるようにするというのは、私はこれは、教育機会均等をうたっている憲法に基づいてやっている国の教育施策としては是非今必要なことではないかと思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。大臣、短くお願いします、もう3分しかないんで。 |
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| 小坂憲次・文部科学大臣 |
時間の問題もありますけれども、若干の説明をさせていただきたいと存じます。
小学生、中学生、義務教育段階におきます就学支援につきましては、先ほど委員も御指摘がありましたように、地方自治体によりまして就学支援、要保護世帯あるいは準要保護世帯に対する支援が行われているわけでございますけれども、これらに対しては一層の充実を図るということがまず第一であろうと思います。機会の均等を保障するという国の立場から、各自治体に対して要請をしてまいりたいと存じます。
また、経済的な理由によって学習塾等に行けないというようなお子さんに対しては、放課後の時間を使って子どもの居場所づくりということを厚生労働大臣、少子化担当大臣と協議をいたしておりますが、その学校のスペースに退職教員等の方のボランティアの支援をいただきましてそういった施策を推進してまいりたい、このように考えております。
また、高校につきましては、旧日本育英会、日本学生支援機構の育英資金というものが各都道府県に移管されました。そういうことから、都道府県に対して就学支援の高校に対する奨学金制度の一層の充実を図ってまいりたいと存じます。
また、大学生に対する就学支援につきましては、奨学金制度が同じ支援機構によって行われておりますけれども、私といたしましては、今後とも、学生が奨学金を自ら申請をし、自らの責任で自ら学ぶという自立心を育成する観点からも、奨学金の制度の全体的な充実を図る必要があると考えております。
学ぶインセンティブを与えるような制度の設計と、そしてまた経済界の協力を得た、そういった幅広い奨学金制度の充実について検討を進めてまいりたいと思っておりますし、また現在行われております奨学金制度につきましてもなお一層の充実、また有利子制度の利子の軽減化についても成績が反映するような、そういった制度の充実も含めて全体的な支援強化に努めてまいりたいと存じます。 |
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| 神本議員 |
もう時間が来てしまったんですけれども、私は、今、こういう格差が拡大して特に低所得層の子どもたちが教育の機会や進路の機会が狭められている、また学力にも格差が出てきているということについて、国はこのままで本当にいいのですかということを言いたいんです。
例えば、ブレア政権では、こういう格差によって特に低所得層が社会的に排除されることを、排除ではなくて社会的包摂をしていくという、ソーシャルインクルージョンと言うんですが、そのためには教育によって、英語はちょっと駄目でしたら社会的包摂です、そのためには教育によって社会的排除を防いでいかなければいけないというようなことで、ブレア政権も取っているわけですね。
もう是非、この貧困が連鎖していかないように教育にもっとお金を掛けるべきだと思いますが、今政府が取っている施策は教育費の削減の方向でしかありませんので、それについて、総理、一言でいいですから、その方向でいくということを是非言っていただきたいと思います。 |
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| 小泉総理 |
教育を重視してきたからこそ、資源のない日本は今日まで発展してきたんだと思います。
私は、収入が低くても教育の機会を与えられることができるように、意欲のある、学力を身に付けたい生徒にとって学力を付ける、そのようなチャンスを提供するような制度の拡充というものは、今後も続けていきたいと思っております。 |
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| 神本議員 |
| 終わります。 |
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