| 2006年3月29日(水) |
| 災害対策特別委員会 |
| 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案の審査 |
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| 神本美恵子参議院議員(以下、神本議員) |
民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
ただいま趣旨説明がございました地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案について質疑を行いたいと思います。
先ほど野村委員の方からもお触れになりました学校施設の耐震化問題につきまして、私は文教委員会の方でも幾度となくこの問題について課題意識を持って取り組んできたわけですけれども、この法律改正の中で、公立学校の体育館の国庫補助率を3分の1から2分の1にかさ上げするという、そういう内容も含んだものでありまして、今日は学校施設の耐震化促進ということを中心に質問をさせていただきたいと思います。
私自身もこの問題に本当に課題意識を持ちましたのは、実は2002年の1、2月ごろだった思いますが、消防庁が全体の施設の耐震化について発表いたしました。そのときに、ほかの施設、様々な公共施設があるんですけれども、その中でも際立って耐震化が遅れている施設として公立小中学校の数字が出ておりました。ちょっと正確なその当時の耐震化率覚えておりませんけれども、それから4年たちました今年でも51.8%しか耐震化がなされていないという現状にございます。
2002年以降私は毎年文部科学省にも、どれだけ進捗したのか、耐震化が進んだのか、なぜ進まないのかということをずっと問い続けてまいりまして、文科省としても大変努力をしていらっしゃることは私も承知しておりますが、なかなかそれでも進まないというこの現状を何とかしなければという思いで、この法律改正がそういう意味で、一部ではありますが、体育館のかさ上げということが盛り込まれておりますので、発議者の方々のこの公立学校の遅れを何とかしようという思いも大変共感、賛同するものでございますので、是非これを実効あるものにしたいというその思いで質問を順次させていただきたいと思います。
まず、今趣旨説明にもございました地震防災緊急事業五か年計画、これまで阪神・淡路大震災の教訓を基にこの法律、特措法が制定されて、一度延長され、今度再延長になるわけですけれども、この10年間の進捗率、この計画の進捗率を見てみますと、第一次計画、96年から2000年までの第一次計画の進捗率76.3%、それから第二次計画、01年から05年までの進捗率は69.3%というふうに資料の中で数字が出ておりました。第一次計画では、計画額が18兆5,033億円、実績は14兆1,174億円。それから、第二次計画はそれぞれ、計画が14兆1,843億円、実績が9兆8,243億円というふうになっております。進捗率が数%ではありますが遅れている、減少しているということがあります。
今の趣旨説明の中でも、進捗率が昨今の厳しい財政事情によって低い状況にあるので再延長するというような御説明ございましたが、これらの実績といいますか、進捗率について所管の内閣府としてはどのような評価を行っていらっしゃるのか。また、この10年間のこの法律の効果というのをどのように認識していらっしゃるのか、まずお伺いしたいと思います。 |
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| 榊正剛・内閣府政策統括官(以下、榊統括官) |
地震防災緊急事業五か年計画の進捗率でございますが、委員御指摘のとおり、一次計画が約76%、現在の計画の二次計画でもやっぱり70%辺りということでございまして、まあそうおおむねにとどまっている見込みということでございます。
このように当初計画どおり事業が進まなかったのは、基本的には地方公共団体の財政事情の悪化なり、いろんな各種事業の用地取得の難航といったようなものが主な原因ではないかというふうに考えておるところでございます。
私どもとしますと、言わば目標を立てて計画的に実施していくということが一番重要なことだろうというふうに思っておりますが、ともすれば、都道府県の場合には都道府県全体の計画ということになるものですから、どうしても全体の財政事情というものに左右されてしまうのかなというふうに思っております。
私どもといたしましては、言わば漫然と五か年計画を作るんじゃなくて、国の方も地震防災戦略というのを決定いたしまして、今後10年間にどんなことが必要なのかというようなことを国の方でも決めると。そうすると、都道府県の方もこの10年間でどんなことができるのかというようなことで言わば目標を決めていただいて、足に地に着いた五か年計画を作っていただいてやっていただくということが今後は重要なのかなというふうに考えているところでございます。 |
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| 神本議員 |
おっしゃるとおり、確かにきちんと目標を立てて、五か年なら五か年、十か年なら十か年ということで計画的に進めていくということでやらなければ、なかなかこの計画が実績として上がってこないというふうに私も思います。
そこで、この進捗率の全体を見ますと、例えば都道府県ごとに非常に大きなばらつきがあるということと、それから28施設が対象施設として挙げられているんですが、その施設区分ごとに見ましても、進捗状況やその整備状況、若干その進捗状況と整備状況は、率は数字としては変わってくるというふうにお聞きしていますが、ばらつきが目立っているんですね。このばらつきの要因といいますか、何というか、都道府県によってすごく計画的に進んでいるところと遅れているところ、それから施設区分ごとに、後で私も問題にしたい重要な建築物と言われている、そこは落ち込んでいる、それから防災無線に関する整備も遅れているというふうなばらつきがあるんですが、先ほどの御答弁で、ただ漫然とじゃなくて地に足が着いた計画を立てるべきだとおっしゃいましたが、政府としては、この計画について1年目にどれだけ進捗したのか、実施されたのか、2年目に実施されたのかというふうなことは定期的な調査といいますか、集約というのはされてこなかったんでしょうか。 |
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| 榊統括官 |
| 誠に恥ずかしながら、毎年定期的に実施するということではなくて、まあ数年置きに実は実施していたというところでございます、正直申し上げまして。 |
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| 神本議員 |
正直にありがとうございます。
私は、やっぱり一つ何か計画を立てたら、それが本当に進んでいるかというのは、これはもう初歩的なことだと思います。ただ、事務的には、私も一つの県の計画というのを見せていただきましたが、このぐらい分厚い計画、施設ごとに本当に細かな計画、都道府県は一つの県で各市町村の施設をばっと書き出して、本当にあれを集約するのは作業的に大変だろうなと思いますが、こういう都道府県のばらつきや区分ごとのばらつきをなくすためには、是非とも、まあ毎年やるのか1年置きにやるのかということは、作業量やそちらの人的な能力も相談して結構だと思うんですけれども、やはりきちっと計画立てたものは実施していくというためには、定期的な調査をやる必要があるということを申し上げたいと思います。
そこで、施設区分の中で重要な建築物というものがございます。その中身は、公的医療機関等、社会福祉施設、小中学校等、公立盲・聾・養護学校、不特定多数の者が利用する公的建造物というような項目になっておりますが、それぞれ耐震化率が芳しくない建物ばかりです。
公的医療機関、病院等ですが、56.1%、社会福祉施設67.2%、小中学校等45.9%、これは04年3月時点ですので、今はどれも少しずつ進んでいると思いますが、そういう数字。公立盲・聾・養護学校61.9%というような、それから公的建造物52.7%というふうになっておりますけれども、このように重要な建築物の耐震化の遅れについて、先ほどから本当に、昨年は建築物の耐震化促進法も改正されましたけれども、このような遅れについて、この特措法を10年間やってきたにもかかわらずといいますか、これがあったおかげでここまで進んだとも言えるかもしれませんけれども、なかなか進んでいない、この遅れに対して、政府としてこの重要な建造物に対して何か特に取組があったのかなかったのか、この遅れに対する認識と取組についてお答えをお願いします。 |
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| 沓掛哲男・内閣府防災有事法制担当大臣(以下、沓掛大臣) |
大変適切な御指導をいただいたという気持ちです。学校は正に次代を担う子どもたちの学習の場であるだけでなく、災害時には地域の避難場所等として活用されますし、また病院では災害による負傷者の治療が行われ、社会福祉施設は災害弱者が利用するなど、いずれの施設も地震防災対策上耐震化を強力に進めるべき施設というふうに考えております。
しかし、先生おっしゃるように、必ずしも達成率は余り、まあまあというところかというふうな状態でございますが、これを何とかしてこの達成率を高めるためにもということで中央防災会議、これは平成17年、昨年の9月に開催されたこの中央防災会議におきましては、学校や病院などの公共建築物等の耐震化促進について政府全体の課題として強力に取り組むことが決定されました。この中央防災会議は、総理、全閣僚が出る、そのほか有識者も出る、そういう会議でございます。
この決定を受けまして、例えば学校については文部省と国交省が密接に連携するなど、また病院等については厚労省も含めこれに参加していくなどなど、関係省庁間の連携を強めながら重要施設の耐震化を強力に進めていきたいと考え、そういうことも現実に行っているところでございますので、これから徐々にそういう成果が積み重ねられていくものと確信しております。 |
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| 神本議員 |
沓掛防災担当大臣としてもこれは非常に重要な施設であるので進めなければいけないというお気持ち、認識は理解しました。しかし、この現状を、5割から6割ぐらいしかない耐震状況について、まあまあなので、言葉じりを取るつもりはございません、しかし、まあまあの現状なので少しずつ進めていきたいというこの認識については、私はちょっと納得しかねるといいますか、改めていただきたいなと思います。
といいますのは、学校施設についても、ちょっと質問の順番変わりますけれども、例えば昨年のパキスタン地震の場合も、我が民主党から視察に行った方のお話やスライドなどを見せていただいたんですが、学校にちょうど登校した子どもたちが、その学校が倒壊した下敷きになって一遍に一つの学校で2百人以上の子どもが亡くなるという事態が起きたり、それからパキスタンは、行政機関とか病院とか学校とか、そういう公的な施設の耐震化がなされていなかったために、被災に対する復旧とか、それから被災した人が病院に運び込まれても病院がつぶれて機能しなかったというような事態で、大変な状況になっていたというお話を聞きました。
そういう意味からは、個人の住宅や様々な建物の耐震化ももちろん大事ですけれども、子どもたちが、いわゆる社会的弱者である子どもたち、逃げ遅れたりもするかもしれない子どもたちが1日の大半を過ごしている学校、しかも地域の防災拠点になっている学校、避難した人がそこに逃げてくる場所としても指定されている学校や、それから病院というようなところの、あるいは福祉施設もそうですけれども、の耐震化についてはどこよりも早くやるべき施設という認識を是非持っていただきたいと、これはお願いをしたいと思います。
そこで、そこが、早く急がなければいけないところが遅れているということについて、私は、きめ細かなやっぱりチェックをしていくことによって、特に施設区分の中でも、この重要な建築物のところはそこだけでも、もし、さっき言いましたように、毎年調査ができなければそこだけでも毎年定期的にチェックをして年度ごとに整備率をアップするようにという取組が必要だと思いますが、これについては内閣府がやられるのか、文科省、厚労省担当でやられるのか知りませんが、お答えをお願いします。 |
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| 舌津一良・文部科学大臣官房技術参事官(以下、舌津参事官) |
お答えいたします。
学校というのは確かに耐震化が必要であるということは私ども十分認識しておりまして、これまでも学校施設の耐震化につきまして、設置者であります地方公共団体に対して耐震点検や耐震改修を進めてほしいというお願いをしてきております。また、これまでも行ってきたこととしては、平成7年の兵庫県南部地震を契機といたしまして全国的な耐震化を図るために制定されました、今回改正が予定されております特別措置法の施行を受けまして、木造以外の校舎の耐震補強事業に対する補助率のかさ上げを行いまして耐震化の推進に努めてまいってきたところでございます。
先ほど先生もおっしゃっていましたように、しかしながら私どもも、平成14年に消防庁が行った防災拠点となる公共施設等の耐震化推進検討報告書、これによりますと、御指摘のとおり、他の公共施設に比べて避難場所であるべき学校施設の耐震化が遅れていたということでございます。文部科学省としてもこの事態を極めて深刻に受け止めまして、これは是非とも省としてその実態を確認する必要があるという判断に立ちまして、平成14年度、同じ年でございますけれども、その年から公立学校施設の耐震改修状況調査、これを行いまして、これまで都道府県ごとに耐震診断の実施率あるいは耐震化率等をまとめまして公表をしてまいってきたところでございます。
今後の話でございますけれども、文部科学省としても、同じこの調査は引き続き行うわけでございますけれども、来年度以降取りまとめる耐震改修状況調査につきましては、いわゆる公立小中学校の設置者でございます市町村ごとのデータにつきまして、これまで都道府県ごとに公表してきたわけでございますけれども、市町村ごとの耐震診断あるいは耐震化の進捗状況についてデータを公表するということでいわゆる地域の意識の高まりを期待をすると、そういうようなことを踏まえて耐震化に関する取組を進めていきたいというふうに考えております。 |
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| 岡島敦子・厚生労働大臣官房審議官(以下、岡島審議官) |
患者の安全を確保し、災害時におきましても被災者に迅速かつ適切な医療を提供していく上で、病院というのは非常に重要なものというふうに考えております。そういう意味で、病院の耐震化を一層進めていく必要があるというふうに考えております。
私ども、平成17年10月に病院の地震対策に関する実態調査ということで耐震化率等の調査を行っているところでございます。今後、都道府県ごとの病院の耐震化状況を公表するといったような取組を通じまして、病院の耐震化について責任のある都道府県においての対応を促していくなどによりまして医療施設の耐震化を進めてまいりたいというふうに考えております。 |
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| 榊統括官 |
委員御指摘のように、進捗状況を十分に把握しながら防災対策を進めるということは極めて重要だというふうに考えております。
ただ、実は五か年計画の対象施設について、委員も御指摘ありましたように、実は市町村ごとに、施設ごとにと、こうなっておるものですから、これを定期的に毎年すべて網羅してやるかということになりますと実は結構膨大な作業量になりますものですから、御指摘のような重要な事業につきましては、先ほど文部科学省、厚生労働省さんの方もきちっと把握していただけるということでございますので、私どももそのほかのものにつきましてもきちっとした重要な事業についてはフォローアップをしていきたいというふうに考えておるところでございます。 |
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| 神本議員 |
| 文部科学省、厚生労働省がそれぞれにそれぞれの所管として調査をしながら、それを結果公表してインセンティブを持たせて進めていきたいという取組を、そこ任せにしないで、この緊急五か年計画の担当、統括の機関としては、それぞれの取組を、そこと連携しながら、その調査結果をいただいてもいいと思うんですけれども、各都道府県がこれだけ今年はやりますという、五か年計画の一年次目の計画に対してどれだけ進捗したかということを都道府県に尋ねるということだけでも、私は、都道府県への自覚を促すし、都道府県はどれだけ進捗したかを各市町村に調査するわけですから、そうすると市町村の自覚を促すということになると思いますので、作業的に大変かもしれませんけれども、それがこの法律を実効あるものにする作業なんだという認識を是非持っていただきたいと思いますが、いかがですか。 |
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| 榊統括官 |
| そういう意味では、新たに目標を、都道府県に目標を10年分を定めていただいて、で、具体の五か年計画というのを今度新しく制度として導入いたしますので、その新しい五か年計画という意味で、その五か年計画の進捗状況をきちっと把握してフォローアップしていくというふうなことは重要なことだというふうに考えておりますので、委員御指摘のようにすべてというわけにはいきませんが、重要な施設につきましてはそのような体制を組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。 |
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| 神本議員 |
ありがとうございます。是非それは進めていただきたいと思います。
そこで、またちょっと学校施設に戻りますが、公立学校施設の耐震化がなかなか進まないという、これは私も、2002年の先ほど言いました消防庁の調査を見てショックを受けて、報道された新聞の記者さんと、書かれた記者さんとお話をする機会があったんですが、その方も、我が子の30周年という、小学校か中学校か忘れましたが、その記念行事に学校に行かれたそうです。そして、記念行事に参加をしたんだけれども、その消防庁の調査結果が出たすぐだったので、この学校は30周年ということは築30年の学校だなと思って、耐震化されているのかどうかを学校の先生、担任の先生か校長先生か、まあ御近所の先生に聞いたそうです。でも、先生方はだれもそれを知らなかったということなんですね。自分自身もそういうことを全く自覚、認識がなかったというようなお話で、恐らく地域住民も、それから子どもたちの保護者の方たちも、我が子や孫が行っている学校が果たして耐震化されているのか、もしこの地域で地震が起きたときに、あそこが避難所と言われているけれども、そこへ行って安心なのかという自覚がない、自覚といいますか認識が薄いと、私も含めてなんですが。
そういうこともこの遅れの原因になっているのではないかと思いますが、所管の文科省として、こんなふうに遅れてきた原因、そして文科省としては2002年から熱心に取り組んできたにもかかわらず、恐らく10%もアップしてないんじゃないかと思います、この4、5年ですね。相変らず遅れている、その原因といいますか、要因、どのようにとらえていらっしゃいますか。
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| 舌津参事官 |
お答えいたします。
まず、耐震化の遅れの原因ということでございますけれども、私ども昨年1月に都道府県教育委員会を通じて、設置者でございます市町村がどのようなことを考えているかということを調査させていただいております。
これによりますと、いわゆる市町村における財政上の理由を挙げる市町村が最も多かったわけでございます。これは複数回答でありますので100%にはならないんですが、7割以上の市町村がそういう理由を掲げておりました。それからもう一つの理由といたしまして、そもそも学校施設は他の公共施設に比べて数が多いんだという意見、これが2割以上ございました。それからもう一つの理由として、学校の統廃合計画を今検討しているということで耐震診断をせずに済ましているというような、そういうことの理由を挙げているのが14%ございました。こういうようなことがいわゆる遅れている原因ではないかなと、私どももそう承知しておる次第でございます。 |
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| 神本議員 |
そのような遅れている、アンケートによって各設置者である市町村がそういう回答を寄せてきていることに対して、ではその要因、原因を取り除いて推進しなければいけないと思うんですね。
そういう意味で、統廃合とか、それから数が多くて、あるいは古い校舎が一杯あって改築で追い付かないとか、改築というか、改築しなきゃいけない、老朽化対策でとても財政的に追い付かないとかいう様々な理由があると思うんですが、やはり、今の御答弁にもありましたように、一番大きいのは予算措置が困難であるということに集約されるのではないかと思います。
そういう意味で、今回のこの法改正で体育館、国庫補助を3分の1から2分の1にというのは大変大きな意義があると思います。しかし、それで進むのかということについて、私はちょっとまだこれではなかなか進むというふうには思えないわけです。
我が民主党では、この3月2日に、この五年間で、向こう五年間ですべての小中学校の未耐震の校舎を耐震化しようという、そういうある意味では壮大な、壮大なというか、現実的にはもう緊急な、先ほど野村委員もスピード感を持って取り組むべきとおっしゃいました。全く同感の、それを実現するために、公立の小中学校等における地震防災上改築又は補強を要する校舎等の整備の促進に関する臨時措置法案を提出をいたしました。その中では補助を、補助率のかさ上げを思い切って、2分の1のところは3分の2に国庫補助、補助率をかさ上げする、それぐらいやらないと進まないのではないかというふうに私は思っております。
文科省としては、今のこの法律改正の補助率かさ上げでどのぐらい、何%ぐらい耐震化率がアップするというふうに見込んでいらっしゃいますか。 |
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| 舌津参事官 |
お答えいたします。
民主党の法案に対しまして私どもの方で意見を差し控えるというのはなかなか難しいことでございますので、ちょっと私どもなりの考え方で説明をさせていただきます。
まず、公立学校施設整備に係ります平成18年度予算におきまして、この耐震化を進めるというのが大変重要なことであるということで、地方の裁量を高め、効率的な事務の執行ができるように、耐震関連事業を中心といたしました一部交付金化を図りまして、いわゆる安全・安心な学校づくり交付金という制度をこの18年度からスタートさせるということにしております。その中では、例えば文部科学大臣が学校施設の整備の基本方針を策定するというようなことが規定されておるわけでありますけれども、その中核的な位置付けになるのがその耐震化というふうに考えております。そういうようなことを踏まえて耐震化対策を推進していこうというふうに考えておるところでございます。
また、現実的な面で迅速な整備促進を図るということから、これまでどちらかというと耐震化を図る場合、建物を全面的に建て替えてしまう方法が一般的であったわけでありますけれども、近年技術開発が進んでおりまして、いわゆる建っている建物につきまして耐震補強をするというようなことが行われるようになっておりますので、そういう耐震補強改修方式に重点を移すと、こういうようなことで、効率的な耐震化の推進に努めるようにしていこうというふうに考えております。
また、別途、前にも説明さしていただきましたけれども、予算の確保ということに私ども最優先で取り組んでまいりまして、平成17年度の補正予算におきましては277億円を別途計上しているところでございます。それから、18年度当初予算におきましても、1千億以上の予算を耐震化の経費として見込んでいるところでございます。
こういうようなことによりまして、現在、現在といいますか昨年の4月1日時点で51.8%が耐震化率であったわけでありますけれども、この補正予算及び来年度の当初予算で、これで推定をいたしますと、51.8%が58.0%に上がるんではないかというふうに見込んでおります。
それから、今委員お尋ねの、その補助率をかさ上げしたらどのぐらい耐震化率が上がるかということにつきましては、現在、現実問題としてすべての耐震診断が終わっているわけではありませんので、どこまで耐震補強すればいいのか、改築すればいいのかというのが正確には把握されておらないと、それから実際その方法もいろんな方法がありますので、この場で何%上がるのかというのをお示しするのはなかなか困難かというふうに考えております。 |
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| 神本議員 |
これからの5年間で何%上げるかというのはなかなか難しいかもしれませんけれども、見通しを持つ意味では、例えば今51.8%のものを、まあ民主党は100%に5年間でしたいと思っていますが、文科省としてはそれはとても今の状況の中では難しいと考えるのであれば、せめて、中央防災会議が向こう10年で90%を目標にしていますので、その半分ぐらいまでは、75%までは行こうとか、そういう見通しというのが、そして見通しを持ってそれに向けて一年一年どのように耐震化率を上げていくかという取組が必要だと思うんですけれども。
文科省の学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議というところが昨年の3月に報告書を出しておりますが、その中では、5年間を重点整備期間に位置付け、耐震化整備について、地域間の財政力格差が学校の安全性の格差につながらないよう、国の財政支援が不可欠というふうに報告を出されております。
ですから、向こう5年間を重点整備期間に位置付けて、今一生懸命おっしゃったことはこの中で示唆された、指摘されたことを取り入れた取組だと思うんですけれども、向こう5年間でやはりここまでは持っていこうという目標を持ってやる必要があると思うんですけれども、その決意はございますか。 |
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| 舌津参事官 |
| 先ほど説明させていただきましたように、来年度の予算からその安全・安心な学校づくり交付金という制度をスタートさせまして、その中で、文部科学大臣として、学校施設の施設整備基本方針及び施設整備基本計画を策定することになっております。その中でどのような目標を立てるかということにつきまして、現在検討を進めているという状況でございます。 |
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| 神本議員 |
そこで、またこの法律案に戻るんですが、この法律の緊急五か年計画の第三次についての今集約が行われているということで、昨年10月末の発表時点では、公立小中学校について7,062学校、予定額が1兆1,826億となっておりますけれども、これは、文科省の統計は棟数ですから、これは学校数の集約になっていますのでどのぐらいの耐震化率アップになるのかということは分かりませんけれど、例えば各都道府県が計画しているその予定事業が7,062学校なんですね。
文科省としては、この各都道府県の計画それぞれについて、もう少しこういうふうにしてほしい、もっと増やしてほしいというような働き掛けが必要だと思いますし、内閣府としては、先ほど言いましたように、きちっと耐震化率をこの重要建築物について上げるとすれば、各都道府県が計画をするときに、学校の耐震化には是非重点的にやってほしいというような要望というようなことは内閣府としてできないんでしょうか。両方にお伺いしたいと思います。 |
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| 舌津参事官 |
お答えいたします。
先ほど申し上げました安全・安心な学校づくり交付金、この制度の中で、法律に明記してあるわけでございますけれども、文部科学大臣が耐震化に重点を置くという基本方針を策定いたします。それに基づいた整備計画をまた文部科学省が策定するわけですが、学校の設置者である市町村はそれに基づいて施設の整備計画を策定すると。私ども、その重点を耐震化に置くということでございまして、それに重点を置いて交付金を交付することになります。
したがいまして、その市町村が策定する施設整備計画の中においても、耐震化について記述がない限りその交付金が交付されないことになりますので、結果としては、この制度のスタートによりまして耐震化が一層進むんではないかなというふうに考えておるところでございます。 |
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| 榊統括官 |
私ども内閣府でも、昨年の中央防災会議で公共建築物の耐震化といった場合に、学校、病院それから庁舎ということで取り上げまして、政府全体の課題として強力に取り組んでいこうというふうに決めたところでございます。
それを受けた形で、例えば文部科学省と国土交通省の方で協議をされまして、本年度中に小中学校について診断をするとか、それを踏まえて具体の耐震化計画を作っていくんだということでございますので、こういった関係省庁間の連携を密にしながらこういったものを強力に一歩ずつ前へ進めていきたいというふうに思っているところでございます。
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| 神本議員 |
正にその省庁間の連携を、文科省としては、都道府県の整備計画を作ってもらって、それを基にした市町村の整備計画を作ると、その整備計画がこの法律に基づく緊急五か年計画にきちっと反映されるように御指導といいますか、各都道府県に対する指導、助言をしていただきたいなと思います。
それで次に、この小中学校施設の耐震化に向けては、まず耐震診断すらなされていないというところが大きな問題でございますので、その耐震診断を促進するという意味で、我が党の先ほど御紹介しました臨時措置法では、すべての未耐震の学校施設に対して耐震診断を義務化して、耐震診断の結果、未耐震という結果が出たところについて、耐震化されているのも含めてですけれども、その結果を公表して施設ごとに掲示をするという、ちょっとどうかという意見も党内にはあったんですけれども、えっ、この学校は耐震化されていないの、こんな学校やりたくないわと、正直、保護者の方に思われるというのは大変ゆゆしき問題ですからどうかなという意見もあったんですけれども、しかし、先ほど言いましたように、なかなか自覚できない、認識できない状況の中では、耐震診断をまずやって、その結果を公表することによって耐震改修補強を促進しようと、そのための方策としてそういうことを考えているんですが。
今、文科省は市町村ごとの診断結果を公表するとおっしゃっていますが、もう一歩進めて施設ごとに公表するということについてはどのようにお考えでしょうか。 |
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| 舌津参事官 |
まず、耐震診断の推進の具体的な方策ということでございますけれども、まず、耐震化を進めるためには、御指摘のとおり耐震診断をまずやるというのが絶対必要な事項でございます。これを進めるために、私ども、国土交通省と協議をさしていただきまして、国土交通省所管の補助事業でございます住宅・建築物耐震改修等事業におきましても、いわゆるその公立学校施設の耐震診断に要する経費について補助対象にするということで、先般、各地方公共団体に対し通知を出したところでございます。そのようなことで耐震診断をまずやっていただくと。
期限としても、平成18年中に終えることを期限として申し上げている次第でございます。
それから、学校ごとの耐震、耐力、耐震化率、何といいますか、Is値ですけれども、これをどう表示するかということでございますけれども、これは私どもは考えておりますのは、あくまでもその市町村ごとに公表をするということを考えておりまして、学校ごとのその数値につきましては各設置者であります市町村の判断にゆだねようというふうに考えております。
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| 神本議員 |
それぞれの権限の問題で文科省がちょっと腰が引けるのは分からないでもないんですけれども、これはやっぱり子どもたちの安全ということですから、是非、そういうところだけ市町村、設置者ということではなくて、きちっと耐震化が進むように指導をしていただきたいと思います。
国交省と協力、連携をして国交省の予算で耐震化、耐震診断ができるというようなその取組は、大変私は一歩前進でいい取組だなというふうに思いますが、その予算にしても、今年度が20億円で、18年度は130億円と非常に大幅にアップしている。これは大変心強いと思うんですが、民主党、我が党の試算では、未耐震の学校すべてを耐震化するには760億必要なんですね。だから、本当に今年度中に完了しようとすれば、民主党は全額国庫でやると、義務化しますから全額国庫でやるとこれだけですよという金額ですけれども、この130億全部使い切って、それこそ18年12月中に完了することを祈るしかないような感じがしますが、願っています。
次に、もう時間がちょっとなくなってきましたけれども、総務省を今日お願いしているんですが、先ほどから2分の1補助や3分の1補助、まあ3分の2補助にしても、その裏負担というところを地方はなかなかそこのめどが付かないために踏み切れないという現実、現状をお聞きしています。
そこで、地震財特法の方では、いわゆる東海地震の地域あるいは少し広げて強化地域になっているところは、地方がその裏負担の分を起債するときの元利償還費を地方交付税の基準財政需要の中に入れると、算入するという手当てをしているわけですけれども、その方式を、この公立学校の施設耐震化についてそういう方式が取り入れられないものかと思うんですけれども、総務省おいでいただいていますか。お願いします。 |
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| 瀧野欣彌・総務省自治財政局長(以下、瀧野局長) |
小中学校の校舎の耐震化についてのお尋ねでございます。
総務省といたしましても、学校施設の耐震化は極めて重要な政策課題である、その推進が急がれているという認識は持っておるところでございます。
そういった中で、ただいま御指摘にありましたとおり、耐震補強などの大規模改造事業の場合には、地方債を充て、その元利償還金について、特に東海地域についてだけ交付税措置をしているというような対応を取っているわけでございます。
そういった現行制度でございますけれども、総務省といたしましては、今回この地震防災対策特別措置法の改正ということがございますので、これに併せまして、耐震補強事業に係る地方財政措置について、従来からの実施しております東海地域に加えまして、特別措置法が制定され緊急に対策を行う必要があるとされております日本海溝・千島海溝周辺、あるいは東南海・南海の各地震防災対策推進地域についてもこういった措置が拡大できないか検討しているところであり、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。 |
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| 神本議員 |
| ちょっとよく理解できなかったんですが、この全国の小中学校の耐震改修補強についても交付税措置ができないかということでお伺いしたんですけれども、それについてはいかがですか。 |
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| 瀧野局長 |
御案内のとおり、全体に国、地方、非常に財政状況の厳しい中で、どういったところに重点的に財政資源を投じていくかという課題があるわけでございます。
そういった中で、現在大規模改修につきましては一定の特別措置、特別の法律があります東海地域につきまして交付税措置を行っているわけでございますけれども、今後は、同じように緊急に対策を行う必要があるというふうにされております日本海溝・千島海溝周辺なり、あるいは東南海・南海の各地震防災対策推進地域についてこういう対策を拡大できないか検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 |
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| 神本議員 |
もう時間が来ましたので、是非、地域的な重点だけではなくて、この施設として地域の防災拠点にも指定されている施設、公立小中学校は6割以上がそうだというふうに聞いておりますので、そういう意味からも、総務省としてもこれは強化地域だけですというのではなくて、この小中学校の耐震化について総務省としてやっぱり推進するという、何といいますか主体性、主体、そういう認識を是非持っていただきたいと思います。
先ほど言いました協力者会議の報告の中にもありました、日本では阪神・淡路大震災以来幾つもあちこちで地震が起きているけれども、偶然にも子どもが学校に行っているときに地震が発生していないだけであって、もし子どもが学校に行っているときに地震が起きていればどういう状況になったか考えるだけでも恐ろしい今の学校の状況であるという認識を是非とも関係の皆さん方持っていただいて、促進をしていただきたいということを強くお願いをしまして、私の質問、終わりたいと思います。
ありがとうございました。 |
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