| 2005年3月31日(木) |
| 文教科学委員会 |
| 国の補助金等の整理及び合理化等に伴う義務教育費国庫負担法等の一部を改正する法律案の審査 |
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| 神本美恵子参議院議員(以下、神本議員) |
おはようございます。民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
本日は、我が党の理事、また委員の皆様の御配慮によりまして、この委員会で質問をさせていただく機会を得ましたことをまずお礼を申し上げたいと思います。
私自身も教育現場で20数年間、小学校の教員としてやってまいりましたので、この義務教育費国庫負担制度につきましては教育の根幹にかかわる問題でありまして、是非とも大臣始め文部行政にかかわる方々、それから文教科学委員会の皆さん方とこの問題についてきっちりと議論をさせていただきたいと思いまして、この場に参りました。
ただ、この法案の審議に入ります前、質疑に入ります前に、今日は中山大臣、それから下村政務官にもおいでいただいておりますので、別の件でございますけれども、冒頭ちょっとだけ御質問させていただきたいと思います。
下村政務官は、去る3月6日の都内での講演の中で、歴史教科書から従軍慰安婦や強制連行という言葉が減って良かったという昨年11月の中山大臣の御発言を支持するということをおっしゃったというふうに新聞報道や政務官御自身のサイトの中でも、私も読ませていただきました。
この11月29日の「政務官報告」というサイトの中で、従軍慰安婦、強制連行などの記述が少なくなってきたというのは正しい歴史認識を日本国内できっちりと行うということであるというふうに韓国の国会議員の皆さんに説明したというふうに書かれてございます。
これはどういう意味なのか、その正しい歴史認識というのをどういうふうにとらえていらっしゃるのか、また大臣発言を支持するとおっしゃったことは事実なのか。もう時間ありませんので、簡潔に御答弁お願いします。 |
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| 下村博文・文部科学大臣政務官(以下、下村文科政務官) |
お答えしたいと思います。
簡潔にそれではお答えさせていただきたいと思いますが、当時、強制連行あるいは従軍慰安婦という言葉が使われておりません。ですから、今でも政府・外務省は、韓国やあるいは中国に対しても強制連行という言葉ではなく、募集、官あっせん、徴用という言葉を使っているわけでございます。
それがあったことは事実でございまして、強制連行というそういう当時使われていなかった言葉を教科書の中で使うのは適切ではないというふうに申し上げました。同様に、従軍慰安婦というのも、当時、慰安婦は存在していたというふうに思います。それ自体否定しているわけではございません。しかし、従軍慰安婦というのは、これは当時使われておりませんでしたし、また、なかったという認識でございます。そういう中で、その記述が減ってきて良かったと。
もう一点は、そもそも歴史教科書の中で、子どもたちの成長発達段階、中学生の歴史教科書の中で慰安婦という言葉自体を入れることは私は適切ではないというふうに思っておりまして、そういう意味で、減ったことは良かったという意味で、昨年11月に中山大臣が発言をされたことに対してそういう視点から支持したわけでございます。
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| 神本議員 |
慰安婦や強制連行といいますか、官あっせんとか徴用とか、そういう事実があったことは認識しているけれども、認めているけれども、用語が適切ではないという御発言でしたけれども、従軍慰安婦という言葉は、確かに当時そういう言葉ではなくて、ただ、慰安婦という言葉は政府の当時の外電の中にも何度も出てきておりますし、その言葉が使われていなかったというのは、私はこれは間違いだと御指摘したいと思います。
それから、同じサイトの中で、従軍慰安婦、強制連行などの当時からあった言葉ではなく、後でマルクス・レーニン主義の学者たちが作った用語であるというふうなことが述べられているその根拠が何なのか。このことについて、ということをまず、そのマルクス・レーニン主義の学者が作ったという根拠はどこなんですか。 |
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| 下村文科政務官 |
最初の御指摘ですが、私自身も慰安婦という言葉を否定しているわけではございません。事実、慰安婦は当時存在していたというふうに思います。しかし、強制、従軍慰安婦という用語はなかったということを、従軍慰安婦という言葉がなかったということを御指摘したわけでございます。
そして、この強制連行あるいは従軍慰安婦というのは、その後にマルクス・レーニン主義用語として、これは60年代になってから学説として出てきているというのが定説だというふうに認識しております。 |
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| 神本議員 |
今おっしゃったことはまた、ちょっと今日はやり取りする時間がございませんので、是非後できっちり訂正をさせていただきたいと思います。こちらも論拠はございますので。
それから、中山大臣と下村政務官に改めてお伺いしたいと思いますけれども、慰安婦の強制の事実が政務官はあったというふうにおっしゃいましたけれども、中山大臣はそのことについてはどうお考えですか。 |
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| 中山成彬・文部科学大臣(以下、中山大臣) |
私の11月のあれは別府におけるタウンミーティングでの発言でございますが、あのとき、質疑応答の時間になりましてあるお母さんが立ち上がりまして、自分は転勤族の妻だけれども、大分県に入ってきて、大分県というのは日教組が強いせいか、平和教育の名の下に極めて自虐的な教育が行われていると、これは子どもたちのためにならないんではないかと、こういうふうな実は質問があったわけでございます。
私はその前に、今日はひとつ率直な意見交換をやりましょうというふうなことを申し上げておりましたので、どういうふうに答えたらいいのかなと、答え方によっては問題になるなと思いましたけれども、この際率直にお答えすべきだと、こういう立場から、自分は大臣になる前に日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会の座長とかそういうのもやっていたと、その立場からは、自虐的な教科書記述が減ってきたのは良かったと、こう思っていたと、どこの国の歴史にも光の部分と影の部分があると、余りその影の部分だけを強調して教えるのは子どもたちのために良くないんじゃないかと、21世紀の世界を生きていく子どもたちには日本という国に自信と誇りを持って歩んでもらいたいと、こういう発言をしたわけでございまして、前段というのは、正に私がまだ大臣になる前の考えを申し上げたわけでございまして、大臣になりましたらそういうことは言えないと、公平な立場で私はやっていくべきだと、こういうふうなことを考えてそのような発言をしたわけでございまして、そのことについて下村政務官がいろいろ発言をされているということもお伺いしておるわけでございまして。
私も国会議員になりましてすぐから、やはり日本のいろんな歴史の問題とかあるいは教科書の問題等にも取り組んでまいりまして、今政務官も申し上げましたが、慰安婦という言葉はあったのは事実でございますが、従軍慰安婦という言葉は私は、私の知る限りは、あれは1983年でしたか、吉田清治という方が、自分は済州島で従軍慰安婦狩りをしたというそういう本を出された、それが大きくキャンペーンで取り上げられたわけでございますが、その後その吉田清治さんという方は、あの本はうそだったというふうに言われたということも聞いておるところでございます。 |
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| 神本議員 |
慰安婦問題や強制連行の問題を取り上げるのは自虐的な、自虐史観だという認識を私は本当に疑うんですね。文部行政にかかわる大臣、トップですよね、それから政務官といえばナンバースリーですかね、の方たちがそういう認識で、例えば教科書行政、教科書検定や採択のこの今時期にそういう認識を改めて示されるということについて、私は時間があれば本当にやり取りをしたいと思うんですけれども。
これは歴史の事実であるという、事実であるということは先ほどから認めていらっしゃるんですよね。そのことをきっちりと子どもたちに伝えて、これからのアジアの中の日本、世界の中の日本として、きっちり反省すべきは反省して、和解をし、友好関係を深めていくという、そのために近隣諸国条項が教科書検定基準の中に設けられてここ20年やってきたはずなのに、今になってトップに立つ方がそういう認識を示されたということについて、私は非常に憤りに近いものを感じるんですけれども。
大臣、もう一度お伺いします。この歴史の事実を子どもたちに伝えるということはなぜ自虐史観なんですか。短くお願いします。 |
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| 中山大臣 |
先ほども言いましたけれども、どこの国の歴史にも光と影の部分がある、その影の部分だけを余りに強調するのはどうかなということを申し上げたわけでございまして、この自虐的な云々という話は私はしておるわけではございませんが。
実際今、文部科学大臣として教科書検定を実施する立場にありますが、これも何度もお答えしておりますけれども、この検定というのは、学習指導要領とかあるいは教科書検定基準に基づきまして、教科用図書検定調査審議会の専門的な審査を経て適切にこれは実施することになっておりまして、どういう通説がどうなっているかとか、あるいは余りにもバランスを欠いたところがあるんじゃないかとか、そういったことをいろいろ考えながらやっていっているというふうに考えているところでございます。決して、歴史をちゃんと教えてはいかぬということを言っているわけではございません。 |
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| 神本議員 |
| 先ほど自虐というふうに、自虐史観というふうにおっしゃいましたので、それはそうではないということですね。歴史の中に光と影がある、その両方をきちんと子どもたちには伝えていかなければいけないと、事実を直視して、そしてこれからの和解と友好を進めていくというふうに受け止めさせていただいてよろしいですね。 |
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| 中山大臣 |
| ですから、私はこの教育行政に携わる者としてこれからの子どもたちのことを考えるわけでございまして、やはり日本の子どもたちが、自分の国の歴史、民族に自信と誇りを持って歩んでもらいたい、そうでなかったら私は太刀打ちできないと、こう思うわけでございまして、そういう意味で、しっかりとした歴史認識も持ってもらいたいと、こう思っているわけでございます。その中に、先ほども申し上げておりますが、光と影の部分があると、この辺をしっかり教えることが大事であると、こういうことを私は申し上げているところでございます。 |
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| 神本議員 |
また別の機会をとらえてこの問題は議論を是非させていただきたいと思います。
さて、義務教育費国庫負担法の改正案についてでございますけれども、義務教育というのは、子どもたちが人間としてこれから社会生活を送っていく上で必要な基礎的な資質を培うものでありまして、憲法の要請に基づき、教育基本法の要請にも基づくものであるということは言うまでもないと思いますけれども、そのためには何といっても財政的な保障が必要ということでこの法律、制度がつくられているというふうに認識していますが、それは国の責務であるというふうに思いますけれども、国の責務としてのこの義務教育をどのようにとらえていらっしゃるのか、まず大臣にお伺いしたいと思います。 |
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| 中山大臣 |
義務教育というのは、知育、徳育、体育のバランスの取れた児童生徒を育成し、国民として共通に身に付けるべき基礎的資質を培うものでありまして、国は憲法の要請によりましてすべての国民に対して無償で一定水準の教育を提供する最終的な責任を負っていると考えております。
このため、国としては、全国的な観点から、教育の機会均等あるいは全国的な教育水準の維持向上を図るために、学習指導要領におきましてすべての子どもたちが共通に学習する全国的な教育内容の基準を定めるとともに、全国どこの地域の学校におきましても一定水準以上の条件の下で教育を受けることができるように、財源保障を含む教育条件の改善を図っていくことが必要であると、このように考えております。
特に、この義務教育の成否というのは教員に懸かっておりまして、教育の機会均等や、あるいは教育水準の維持向上を図るためには、教育条件の中でも特に全国すべての地域におきまして優れた教員を必要な数確保していくことが不可欠であると、このように考えます。国はそのために必要な財源を確実に手当てする責務を担っておりまして、これを制度的、財政的に担保すべく国が負担することとなっている制度がこの義務教育費国庫負担制度であると、このように考えております。 |
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| 神本議員 |
全国どこに生まれ育っても機会均等に一定水準以上の教育が受けられる、そのための財政保障をするのが国の責務であるというふうに大臣も認識していらっしゃるというふうに受け止めましたけれども、一方で、今日、学校や子どもや教育全体が抱えている課題といったようなものを考えますと、もう御認識だと思いますけれども、いじめや不登校や引きこもり、それから家庭の、子どもたちが育っている家庭の中を見ますと、虐待の問題やDVの問題、それから社会生活を見ますと、性の問題、薬物の問題等々、それから様々な社会的な問題行動と言われる、そういった課題が本当に山積しているわけですね。
そういう課題を解決しながら、一定水準の国民としての教養といいますか素養を義務教育の段階で子どもたちに付けさせるという義務教育の責務を考えたときに、本当にそういう問題解決も踏まえた教育活動を推進していくためには、国が様々な細々したところまで、それこそはしの上げ下ろしと言われるようなところまで指示をするんではなくて、指示、指導するんではなくて、当事者である子ども、学校の教職員、それから保護者、地域の人々の声をしっかり受け止めながら、そこに裁量権、決定権をゆだねる、拡大するということが重要ではないかというふうに思いますけれども、それについてはどのような御認識をお持ちでしょうか。 |
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| 中山大臣 |
御指摘ありましたように、今の教育をめぐる様々な問題、課題があるということは承知しているところでございまして、そのために文部科学省としても教育改革を進めているところでございます。
まず、学校が保護者とか地域の声にこたえまして、地域の状況あるいは子どもの状況に応じた特色ある学校づくりを進めていくと。そのために学校の裁量を拡大して、学校や地域がそれぞれ創意工夫を発揮できるような、そういうような方向でやっていくことが重要であると、このように考えておりまして、文部科学省はこれまでも教育課程の基準の大綱化あるいは弾力化を進め、また各教育委員会におきまして、学校に対する教育委員会の関与を縮減する、減らすと、あるいは予算に関する学校の裁量拡大などの取組を推進してきたところでございまして、私といたしましては、この現場主義を更に徹底していくことが必要であると、このように考えておりまして、学校の裁量を更に拡大すると。あるいは小中学校の設置者であります市町村の役割あるいは責任を重視すると。さらに、市町村と広域自治体であります都道府県との関係の在り方などについても今後十分議論していくことが必要であると、このように考えておりまして、今後、中央教育審議会におきまして、学校あるいは市教育委員会、都道府県教育委員会との役割、責任の在り方についての検討をしていただきまして、この結論を待ちまして、学校現場の創意工夫が更に生かされるような方向で市町村とかあるいは学校の裁量の幅を拡大していきたいと、このように考えております。 |
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| 神本議員 |
| 大臣はこの間ずっと現場主義ということをおっしゃっていますので、そのことについては私も同感でございます。是非とも、学校現場、子どもの状況、地域の状況に応じて、そこで本当にいろんなことが決定できる。具体的に言えば、カリキュラムも決定できる、それから教育方法も様々な工夫ができる、そのための財政的な保障をしっかり国としてやりますよというような形にしていきたいというふうに今御答弁をお聞きしたんですけれども、端的に言えば、国は財政保障をきっちりやりながら、あと、国は金は出すけれども余計な口は出さないよと、そういうふうに受け止めてよろしいですか。 |
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| 中山大臣 |
| 正にそのとおり考えておりまして、金は出すが口は出さないと。口は出さないけれども、その代わり現場の学校あるいは市町村が責任持って自分たちの子どもたちは自分たちで育てるんだ、こういう思いでこれは頑張っていただかなければならない、そういう意味では責任も極めて重くなるということも自覚していただかなければならないと、このように考えております。 |
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| 神本議員 |
私は、本当に、今大臣はしっかりとした御答弁をいただいたと思います。私もそこは本当に共通でございます。
この委員会でも学力問題で、この間、フィンランドのことが話題にもなったように議事録を読ませていただきましたけれども、フィンランドが今OECDのPISA調査の中でトップを、2回続けて学力のトップの結果を出したということで、フィンランドも国がしっかりと財政的に見ながら裁量は学校に大きくゆだねてきたと、その結果、教師間の連携も活発化してこのような結果を生んだというふうに、フィンランドの教育に携わる行政の方が発言されております。
そして、フィンランドでは財政保障はどうしているかというと、国が57%、地方が43%という、日本は2分の1、2分の1ですけれども、そういうふうになっているという、私が調べたところではそうなっているんですが、一昨日の本委員会の参考人質疑で岡山県知事が出された資料を見せていただいたんですが、それによると、フィンランドの教員の給与は全額地方負担で、自治体の財政格差を調整交付金で調整というふうに書かれていたんですけれども、文科省、これはどのように把握されておりますか。 |
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| 銭谷眞美・文部科学省初等中等教育局長(以下、銭谷局長) |
フィンランドにおける教育の財源の問題についてお尋ねがございましたけれども、フィンランドに関しましては、教員の給与は全額地方負担という説も、言う方いらっしゃるわけでございますが、文部科学省がフィンランド政府に確認をし調査したところ、フィンランドでは国が義務教育予算の57%を負担をしているということでございました。
具体的には、教育文化省が各自治体ごとに必要な教育費を計算をした上で、全国の教育費総額の43%を自治体の負担とし、残る57%を国の負担としているわけでございます。この国庫負担金の配分額は、各市町村の人口密度や児童数、賃金格差などに基づいて調整され算定される児童生徒一人当たりの教育費を基に算出をされているところと承知をいたしております。 |
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| 神本議員 |
どうも国と地方の財政的な役割分担というところでは、総務省が出される資料が文科省が出される資料と、諸外国の例なんですけれども、ずれがあったりということがありますが、フィンランドにつきましては私も大変関心を持ちまして、国会図書館等の資料を何度も取り寄せて調べましたところ、今局長がお答えになったようなことでありましたので、是非委員の皆さんも、おとといの岡山県知事のあの資料が、それが正しいということではないということを申し上げたいと思います。
次に、義務教育費国庫負担制度についてですけれども、地方財政法の第10条で、国が進んで経費を負担する必要があるものというふうに定められておりまして、その中では、生活保護の経費などと並んでこの義務教育職員の給与費が規定されております。
このように、この国庫負担制度というのは、地方へ恩恵的に2分の1国が見てあげますよというようなものではなくて、国と地方がしっかりと共同責任として教育費を出すというふうな趣旨だというふうに私は受け止めております。正にナショナルミニマムである、その位置付けだというふうに考えておりますけれども、都道府県の財政当局は、これが補助金がある事業を優先する傾向にどうもあるのではないかというふうに私は思います。
このことを考えますと、義務教育費国庫負担制度がなくなるとナショナルミニマムとしての教育水準が確保できなくなるのではないかという懸念を私は強く持っております。そうすれば、結果的に国の義務教育に対する、冒頭、大臣お答えいただきました国の責務というものを果たせなくなる、責任放棄になるのではないかと思いますけれども、大臣の義務教育費国庫負担制度にかかわる御認識を改めてお伺いしたいと思います。 |
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| 中山大臣 |
| これは昨年の三位一体の議論でも主張したところでございますが、一般の補助金とこの国庫負担金は違うんではないかと。ただ、お情けで出してやるというのではなくて責任に基づいて出しているんだということで違うんだということも主張したわけでございまして、この国庫負担制度というのは、地方公共団体の財政力の差にかかわらず、全国すべての地域において教育の機会均等、そして教育水準の維持向上が図られるために極めて重要な施策であると、このように考えておるわけでございまして、そのところは本当にナショナルミニマムというものを達成していくためにも極めて重要な私は制度であると、このように考えております。 |
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| 神本議員 |
昨年10月12日の国と地方の協議会において地方6団体が提出したペーパーがございます。そのペーパーの中で、どうも学級編制、教職員定数基準について国から都道府県に移すようなことがかかれている図がございました。昨日ちょっと通告のときには見付け切れなかったんですけれども、その後探しまして、資料、手元にございますかね。
10月12日の第二回国と地方の協議の場のところで出された資料の9ページにこういう役割分担についてという図があるんですけれども、その中で、従来の仕組み、現状ですが、ここは文部科学省、国が義務教育費国庫負担金、学級編制・教職員定数基準、施設整備費負担金・補助金、あと学習指導要領、カリキュラム編成基準、教科書検定、研修基準というふうな項目があるんですが、それをあるべき国と地方の役割分担ということで、一番下に文部科学省・国というふうにあるところには、学習指導要領、以下ずっと教育内容、方法にかかわることが書かれているんですが、学級編制基準は県の教育委員会、それから学級編制は市町村教育委員会というふうに言っているんですね。
こういうふうに、今で言う標準定数法をなくすというような考え方になっているのかなというふうに私は受け止めるんですけれども、義務教育費国庫負担制度を廃止しても国がこういう必置規制とかそういう規制、指導すれば同一水準は保てるんだというふうに総務省や地方団体の方はおっしゃっているんですが、この図を見ますと、そういうふうになっていないんですね。どうも定数法もなくす方向を持っているんじゃないかというふうに私は思うんですが、これについて、大臣、どのようにお考えですか。 |
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| 中山大臣 |
| 義務教育の実施に当たりましては、国は全国的な教育水準の確保と機会均等についての責任をしっかり担いまして、その上で学校や地域がそういう工夫をして実際の教育ができるようにということで、先ほど申し上げたとおりでございまして、今お話がありましたけれども、この学級編制あるいは教職員定数につきましては、学級規模と教職員配置の適正化を図り義務教育水準の維持向上に資するということを目的といたしまして、国が義務標準法によりまして全国的な標準を定め、都道府県が学級編制基準の設定や教職員の配置を行いまして、そして市町村が学級編制を行うということでございまして、そういう意味では、ここにあります表と同じようなことに今でもなっていると、このように認識しております。 |
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| 神本議員 |
| じゃ、学級編制基準や教職員定数については、地方6団体はこれをなくすというふうに考えているとはとらえていないということなんですかね。 |
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| 中山大臣 |
| どういうふうにお考えになっているか分かりませんが、私どもとしては、今申し上げましたように、国は義務標準法によりまして全国的な標準を定めていると。それで、具体の学級編制の基準とかあるいは学級編制、そういったことについては市町村等がずっとやっていくような形に今でもしているということでございます。 |
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| 神本議員 |
| そこは是非とも、大臣、これから中教審でも議論が、今始まっていますけれども、そして秋の結論を得るまでに、中教審に任せ切りじゃなくて、大臣としても常に総務省や財務省やそれから地方の6団体の方たちにしっかりと、大臣自らさっきおっしゃったように、この義務教育費を確保する、その根底となっている、根拠となっているのが義務標準法でありますし、ですよね、それがあるから教育水準が確保できますし、あるいは向上にむけて変えていけるわけですから、是非そこは何としてもやっていただきたい。決意をちょっとおっしゃってください。 |
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| 中山大臣 |
| まず、地方6団体側はこの義務標準法があるから国の財源措置がなくてもやっていけるんだと、こう言っているわけですから、この義務標準法を廃止しようということは地方側も考えていないと、こう思っておるわけでございまして、私どもとしては、この標準の設定とかあるいは確実な財源の手当てと、こういった義務教育にかかわります国の責任というのはしっかり果たしていくと、そういう方向で中教審の方でも議論していただいておりますし、私どももそういう方向で頑張ってまいりたいと、このように考えております。 |
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| 神本議員 |
| これはまた後でも言いたいんですけれども、3月29日のこの委員会で、中教審の鳥居会長が30人学級を中教審の審議の対象にしようとしているということを明らかにされたということをお聞きしましたけれども、私は、教育水準の維持向上というのであれば、向上のためには、現行の40人学級という規模を30人、上限を30人に設定して、後はそれで教職員の配置をして、後、その使い方、使い方といいますか、配置の仕方やどういう教職員をどこに何人配置するかというようなのは各都道府県や地域の実情に応じていいですよという、今総額裁量制が取り入れられておりますけれども、そういう方向に今の現状を確保するという、受け身ではなくて、鳥居会長おっしゃっているように30人学級にしますよという、こう打って出る、そういうことが必要ではないかと思いますけれども、それについてはいかがですか。 |
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| 中山大臣 |
| 現場に参りますと先生方から、ベテランの先生方ですけれどもね、昔に比べて本当に今の子どもは手が掛かるようになったんですよというようなことももう率直に言われるわけでございまして、そういう意味でこの学級編制のことについても真剣に考えなければならないなと思っておりますが、現行の定数改善計画というのは御承知のように17年度に完成するわけでございまして、その後どうするかということにつきましては今中教審で御議論をいただきたいなと、こう思っておりますが、是非そういう方向になればいいなという気持ちは今のところ持っております。 |
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| 神本議員 |
そういう方向になればいいなあというそういう弱気ではなくて、是非、中教審の会長の鳥居会長もそうおっしゃっているわけですから、それこそ現場主義で、現場を今ずっと回っていらっしゃる。私は、現場を見るということ、その見方についても後でやり取りさせていただきたいんですが、最近の子は手が掛かるなと、その言葉の裏にあるものをしっかり聞いていただきたいと思うんですね。
ちょっと横道にそれますけれども、私も学校現場に自分がおりましたときの小学校の経験だけではなくて、いろんな学校の先生方とお話をする機会、これまでたくさんございました。ある大阪の中学校では、子どもたちが夜間徘回といいますか、そういう地域で夜家を飛び出して徘回したり、お店へ出入りしたりゲームセンター出入りしたりしている。親御さんから自分ではどうしようもないので先生助けてという電話が掛かると、子ども捜しに親御さんと一緒に走り回って、夜帰り着くのは、子どもをおうちに連れていって、中学生ですけれども、帰り着くのは11時過ぎだと。そして朝は朝から、朝御飯食べてこない子がいればその子の家に行ってみそ汁を作ったり、そういうことをやって、ここ何か月も4時間以上寝ていませんというようなお話も聞くわけですね。それがどこの学校でもというわけではありません。でも、そういう状況の中で、骨身を削ってといいますか、働いている教職員の声を聞きますと、何とかそこにサポートをできる先生をもう一人とかアシスタントの職員を一人とかいうふうな、そういうことが各地域でできるようにするには、今の40人の学級規模の定数ではなくて、せめて30人、フィンランドなんかは20人弱というふうにも聞きました、諸外国はですね。
そういうことから考えると、大臣、何とかできるといいなではなくて、そうするという決意をちょっと言っていただけませんか。 |
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| 中山大臣 |
| 中教審にはそれぞれ見識の高い専門的な先生方が一杯入っていらっしゃいますから、その方々にまずは御議論いただくべきじゃないかと思うわけでございまして、文部科学大臣としてそうだと言うと、もうその議論を封殺してそっちの方に決めてしまうような形になりますから、そうではなくて、やはり諮問した以上は中教審の方で十分な御議論をいただくということが前提であろうと、このように考えております。 |
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| 神本議員 |
そこが大臣のリーダーシップではないですか。我が民主党は、2000年ですか、定数改善計画、第七次が始まるときに30人以下学級の法案を出しまして、残念ながらそれは廃案でしたか否決でしたかになったんですけれども、私は、まあ今から言ってもしようがないですが、そのときにあの法案を通しておけば、今こんな状況にもしかしたらなっても太刀打ちできたんではないかというふうな思いもあるんですが、今からでも遅くないと思います。是非、この教育の水準を維持向上するためには30人以下学級が是非とも必要なんだということを、あらゆるところで大臣として発言をしていただきたいということをお願いしたいと思います。
それで、次に各論に入っていきたいと思いますけれども、これは総務省の方にも今日はおいでいただいております。昨年の11月26日の政府・与党合意の中に、義務教育についてはその根幹を維持し、国の責任を引き続き堅持するというふうにありますが、この義務教育の根幹というのをどのようにとらえていらっしゃるのか、また国の責任というのをどのようにとらえていらっしゃるのか、まず総務省の方にお聞きしたいと思います。 |
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| 松本純・総務大臣政務官(以下、松本総務政務官) |
お答えします。
義務教育の根幹は、教育の機会均等、無償性、そして水準の確保であると理解をしております。その観点に立って、国民に対して全国どこでも一定水準の教育環境を保障するよう学級編制や教職員数等に係る大枠を法律によって担保するとともに、その所要財源を確実に保障することが国の責任であると考えております。 |
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| 神本議員 |
| 文部科学省、文部科学省としてはどのように。 |
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| 中山大臣 |
| 根幹というのは、今もお答えしましたけれども、憲法26条に基づきまして、教育の機会均等、そして教育水準の維持向上、そして無償性ということだろうと思っておりまして、国の責任というのは、この憲法26条に基づきまして、教育の機会均等、水準の維持向上、無償性という義務教育の根幹を制度的、財政的に保障して義務教育の円滑な実施を図ることと、このように認識しておるところでございます。 |
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| 神本議員 |
総務省も文科省もそこは一致しているんですね。国のその義務教育の根幹、それから国の責任ということでは、きちっと水準を維持するために財政的な保障をするということで一致していたんですけれども、その与党合意の次に、その方針の下、費用負担についての地方案を生かす方策を検討し、教育水準の維持向上を含む義務教育の在り方について幅広く検討するというふうにあります。
ここで言う教育水準の維持向上、先ほどもおっしゃいましたけれども、この教育水準の現状をどのようにとらえていらっしゃるのか、また今後どのように向上させようとお考えになって、させる必要がある、させようととらえていらっしゃるのか、これも両方にお聞きしたいと思います。 |
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| 松本総務政務官 |
教育水準の現状と向上策につきましては、地方団体の代表者も参加をしていただき、現在中央教育審議会におきまして審議中でございます。ここで議論された結果につきましては、総務省としてもこれを支援してまいりたいと考えております。
なお、総務省といたしましては、教育水準の維持向上に関する国の責任は、教育内容については学習指導要領等により、また学級編制や教職員数等につきましては標準法によりまして制度の大枠を定め、法律によって担保するとともに、その所要財源を確実に保障することに尽きるものと考えております。 |
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| 中山大臣 |
| 現在の我が国の教育水準ということについていいますと、例えば我が国の子どもたちの学力に関しましては、国際的な学力調査の結果等によりまして、語学力が大幅に低下するなど、我が国がこれまでもトップレベルにありました数学、理科について低下傾向が見られるとか、あるいは初等中等教育に対する公財政支出の対GDP比について見ると、条件は違いますけれども、我が国は2.7%ということで他の先進諸国に対して低いとか、さらに、OECDの調査によりますと、教員一人当たりの児童生徒数についても平均を上回っておるというふうな状況にあるわけでございまして、この教育水準を維持向上する、これは不断の改善が必要でございますけれども、まず、その優れた教職員を必要数確保して養成、採用、現職研修を通じて教職員の資質向上、資質能力を向上させるための人的な教育の水準を上げるということ。それから、教育施設、教材あるいは教具などの整備、いわゆる物的水準を上げていくということ。さらに、子どもたちの確かな学力をはぐくむために、学習指導要領等によりまして担保される教育内容の水準、こういったものを全体として上げていくということが必要であると、これが教育水準の維持向上であると考えております。 |
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| 神本議員 |
中山大臣に具体的に教育の水準を測るその物差しというような意味で言っていただきました。
私は、総務省の方も、教育の水準維持向上のために財源を地方によこせという、あの地方6団体の意見を代表しながら総務省もそういうお考えであれば、教育水準をどのように考えているのかということは、せめて今文科大臣がお答えになったぐらいのことは言えるようにして臨まないと、財政論だけで、数字合わせだけでこの教育のことが語られているということに対して、私は非常に懸念をしているんです。
ちょっとあれなんですが、この前の中教審に、今総務省の方からも、地方6団体から代表が出て議論をしているとおっしゃいましたけれども、この前の第一回の特別部会のときに、教育論なら参加しないとか、それは終わった後ですけれども、教育論なら参加しないとか、中教審はまるで学校のようとかいう、学校のようだというような発言をされたというのを記事で読みましたが、何かこれって学校が悪いような言い方じゃないですか。学校のことを議論をしているのに、中教審はまるで学校のようで話にならないというようなことを言外に含めた発言をなさっていますが、こういうことでは本当に教育論として、この義務教育国庫負担制度をどうするか、国と地方の役割どうするかということのまともな議論ができるとは思えないんですけれども、総務省、この発言に対しては、総務省も、それから大臣もですけれども、どのように受け止めていらっしゃいますか。 |
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| 松本総務政務官 |
| この中教審においての議論の内容につきまして、今私からお答えできる立場にはございませんが、しかし、この義務教育そのものは極めて重要であるという考えは全く変わっておりませんで、この財源をどのように手当てができるかといった仕組みを責任を持って果たしてまいりたい、このように考えております。 |
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| 中山大臣 |
義務教育の在り方について集中的に検討するための義務教育特別部会、2月28日、第一回会合が始まりましたけれども、これまでに4回開会されておりまして、委員が御指摘の発言につきましては、第二回の義務教育特別部会の終わった後で、記者の質問に答えての発言というふうに承知しております。
私といたしましては、この義務教育の改革に当たりましては財政論だけではなくて教育論の立場に立って、義務教育の在り方全般について御議論いただく中で、費用負担の問題についても結論を得ることが不可欠であると、このように考えておりまして、このことにつきましては地方団体の代表の委員の方にも十分御理解いただきたいと考えております。
なお、一昨日、3月29日の本委員会での参考人質疑の中で、岡山県の石井知事から教育のそもそも論を含め部会において幅広く議論に参加していきたいという発言があったと聞いております。
また、一昨日の、同じ日でございますが、第4回の特別部会におきまして、地方団体の代表も全員出席されまして、これからの学校像、地域社会の役割について御議論をいただいたと、このように考えているわけでございまして、文部科学省といたしましては、この特別部会におきまして、首長とか教育長など地方公共団体の関係者10名を含めて33名の委員の方々に参加していただいておるわけでございますが、それぞれの分野で培われました識見等を生かしていただいて、義務教育の本質とかあるいは国の責任、都道府県、市町村、学校、家庭の役割など、義務教育全般について、それこそタブーを設けず精力的に御議論いただきたいと、このように考えておるところでございます。 |
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| 神本議員 |
中教審の議論がどのように進められるかということについては一応ペーパーを私も見せていただいたんですが、先ほどその教育水準の維持向上ということで大臣の方から、子どもたちの学力、それから公財政支出、それから教員一人当たりの生徒数や教材や施設設備、それから教育内容についてというふうなことをおっしゃいましたけれども、もう一歩踏み込んだところでよく見てみる必要があるんではないかと思います。
といいますのは、例えば教員一人当たりの生徒数といったときの、今学校現場での教職員の現状がどうなっているのか。この前、本委員会、佐藤理事の方からもちょっと御質問があってたようですけれども、今臨時的任用や非常勤の方々が大変増えているんですね。これは現場の先生方からもよく聞きます。で、臨時的任用は産休、育休、それから最近は病気休職者が大変増えているということで、その代替として来られている方などがいらっしゃいます。それから、市町村雇いで雇われている方もいらっしゃるという様々な任用形態で教職員が構成されているわけですけれども、そのことが、その実態を文部科学省としてしっかりとらえる必要があるのではないか。そして、とらえた上で、そのことが教育活動にどのような影響を与えているのか。このことは、教育水準を維持するあるいはより向上させるためには非常に重要な観点ではないかというふうに思っておりますけれども、実態把握とそれから教育活動への影響という点についてはどのようにお考えでしょうか。 |
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| 銭谷局長 |
公立小中学校の非常勤講師の数でございますけれども、平成16年度は国庫負担対象のもので16,481人でございまして、前年度に比べまして2,564人増加をいたしてございます。
学校教育を充実させる観点から、各教育委員会の判断によりまして地域や学校の実情に応じて適切な教員構成となるような配置ということで行われていると思いますけれども、教職員の配置については学校運営の根幹となる常勤教職員の配置がまず基本だと思います。その上で、地域や学校の実情に応じて非常勤講師を活用することにより、例えば習熟度別指導やチームティーチング、専科指導の充実など、特色ある教育活動を展開することができるというふうに考えております。
ただ、先ほど申し上げましたように、数が増加の傾向にあるわけでございますので、文部科学省といたしましても、スクールミーティングなどを通じまして、またモデル的に各学校の状況を把握をするといったことを通じながら実情を把握し、適切な教員配置が各教育委員会において行われますよう促してまいりたいと思っております。 |
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| 神本議員 |
常勤といいますか、正規教職員を基本にやっていきたいというお話で、私もそれはそうだと思います。
ただ、実際に今非常勤教職員の方々が学校を支える重要なところを担っていらっしゃるという現実もございますし、増加している。そういう観点から考えれば、先日私のところにもこの非常勤教職員の方々から要請をいただきましたし、文部科学省にも伺ったというふうにおっしゃっていたんですけれども、この方たちが本当にその力を発揮して教育活動に参加できるためには、その待遇、処遇についても、これは国が一律に定めるべきなのかということについては、労働基準法とか、まあどこになるんですかね、公務員のほかの部分との関係もあるんでしょうけれども、文部科学省としてはこの件についても、教育水準の維持という観点から、是非今後とも、処遇、待遇、それから学校の中における位置付け、非常に差別的な待遇を学校で受けているというようなことも訴えられておりましたし、中教審の中でこの非常勤、臨時採用の教職員の問題についても教育の水準を維持するという観点から議論をしていく必要があるんではないかと思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。 |
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| 銭谷局長 |
教職員の任用につきましては、地域の実情に応じまして、地域全体の教育の質を維持向上できるように、任命権者である都道府県教育委員会が人事計画を見据えて正規採用と臨時的採用の割合を調整しながら実施をしているということになるわけでございます。
ただ、今も申し上げましたように、地域全体の教育の質の向上、それからそれぞれの学校における学校運営、あるいは教育の質の確保という観点から、各任命権者において適切な措置がとられますように、先ほど申し上げましたように、文部科学省としても、スクールミーティング等を通じて各学校の実情をよく把握をしながら適切な教職員配置等について考えてまいりたいと思っております。 |
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| 神本議員 |
もう一つ、教育水準の一つとして、施設設備について、私この委員会に所属しておりましたときに毎回のように御質問させていただいた問題が、耐震化の問題がございます、学校施設の耐震化。
これについても資料をいただきまして見ましたが、県によって大きなばらつきがありますし、なかなかこれが進まない。老朽化している、その改築もままならない中で耐震診断や耐震化改修というものが進まないということも現状として認識しております。その原因が市町村の財政事情によるというようなことが市町村教育委員会からも声が上げられているということもお聞きをしました。
こういう施設設備の整備に関しても、文部科学省としてはこれまで責任を持って補助金を出してやってこられたと思うんですけれども、これからこれをより一層推進していくためにも、そのことが教育水準にかかわると思うんですが、それについては、こういったことも中教審の中できっちり議論する必要があると思いますが、いかがですか。 |
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| 銭谷局長 |
学校教育の水準を考えました場合には、先ほどの御答弁にもございましたけれども、人的な水準、それから物的な水準、それから教育内容面での水準ということがあるわけでございまして、物的な水準を維持向上するということは極めて重要な課題であるというふうにまず認識をいたしております。
いわゆる公立学校施設に対する国の負担金、補助金の取扱いにつきましては、昨年の政府・与党合意によりまして、今年の秋までに、義務教育の在り方について検討をするこの中央教育審議会の審議結果を踏まえまして決定をするということになっております。
このような状況の中で、現在、文部科学省でも今後の学校施設整備の在り方について検討し、報告もいただいているところでございますけれども、そういった報告も踏まえながら、中央教育審議会においてこの国の支援を担保する公立文教施設整備費の在り方についてしっかり検討してまいりたいというふうに思っております。 |
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| 神本議員 |
もう時間がなくなってきましたので最後になるかもしれませんけれども、中教審で議論をしてその結論を得て、今年は、今回は暫定措置だけれどもその後恒久措置を講じるというこの政府・与党合意に関して、中教審の結論がそのまま結論となるのかどうかということについては本委員会でも議論になっていましたけれども、これは是非とも、中教審で本当に義務教育の国の責務、それから地方の役割というものをきっちり議論をしていくという自信を持って、この結論で義務教育費の今後の制度については結論を得るということを、大臣はその強い決意を持って臨んでいただきたいと思いますので。
これは地方の声も、私も聞く限り、教育に直接携わっている方々、教育委員会も学校現場も保護者もPTAも、そういったところからもその声しか私には聞こえてきませんので、この中教審でしっかり議論をしてその結論を持って臨むということを、大臣、決意を最後にお願いをしまして、終わりたいと思います。 |
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| 中山大臣 |
御指摘のように、地方からはもう堅持の声の方が強く聞こえるわけでございまして、市町村からは、2千を超える市町村議会から堅持の意見書が出されておりますし、また約9割の市町村教育委員会から国庫負担を必要としているというふうなこともあります。また、平成15年度におきましては22都道府県議会から堅持への必要性が出てきておるわけでございまして、地方の声に真摯に耳を傾けておりますけれども、この声の中には本当に堅持の声が強いんだがなということを思いながらこれまでも当たってきたわけでございまして、その結果といたしまして中教審で議論しようということになったわけでございます。
今後、政府として結論を出す場合に、その過程の一部として、地方団体との協議の場などにおきまして議論することは考えられるわけでございますが、最終的にはこの政府・与党合意の趣旨を踏まえまして中央教育審議会における議論を、結論を十分尊重することを当然の前提としてその議論に参加していきたいと、このように考えております。 |
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| 神本議員 |
最後と思いましたが、ちょっと、大臣、尊重してもらうとかなんとかではなくて、この前の予算委員会でも、今回の措置について総理から済まぬなと言われて、はあという感じ、そんなことでは駄目だと思うんですよね。
中教審でもしっかり、本当に学校現場に基づいた、教育水準を維持向上させるんだと、そのためには国が責任持って財政措置をする、そこは手放さないということを大臣のやっぱり職を賭してやっていただきたいと思いますが、最後に、本当に職、首を懸けてやっていただきたいと思いますけれども、いかがですか。 |
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| 中山大臣 |
| 中央教育審議会の結論がどうなるか分かりませんので、ですから、堅持なのか、いや、そんなの堅持しなくてもいいよという結論が出るかもしれませんのでちょっと慎重にならざるを得ないわけでございますが、私としては、とにかくこの義務教育国庫負担制度、国の責任というものは、これは果たしていくのは当然だと、そういう思いでございまして、中教審の議論もそういう方向で出していただけるものだと確信しておりますが、そういう結論が出ましたら、それを持ってそれこそ命懸けでこれ取り組んでまいりたいと考えております。 |
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| 神本議員 |
そういうのを丸投げって言ってしまうんじゃないですか、中教審に丸投げ。そうではなくて、大臣の決意として、中教審でしっかり、しっかり議論の方向を、方向をやっぱり示すべきだと思うんですよね。
私は中教審を今のところ信じたいと思っておりますし、そういう方向にリーダーシップを発揮していただきたいということをお願いしまして、質問を終わりたいと思います。 |
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