政策 経歴 国会活動 ニュース 気まぐれ日記 コラム ギャラリー トップ
トップ > 国会活動 > 委員会質問 [2004年] > 決算委員会 [4月5日(月)]
国会活動2004年
2004年4月5日(月)
決算委員会
国会、会計検査院、財務省、文部科学省、金融庁、国民生活金融公庫、
日本政策投資銀行及び国際協力銀行の決算について審査
神本美恵子参議院議員(以下、神本議員)
神本議員
神本議員
民主党の神本美恵子でございます。
今日は、文部科学省、文部科学大臣を中心に御質問させていただきたいと思います。
まず第一点目は、公立学校における臨時教職員の問題についてでございます。
これは、この決算委員会でもう、前回でしたか、我が川橋理事の方から、一般職、地方公務員の一般職の公務パートについて御質問がありました。そのときに、学校関係者を除くというところでお話が進められていましたので、学校関係者はどうなっているのだろうという私自身の問題意識もございまして、今日、冒頭に御質問させていただきたいと思います。

今、学校現場は、いわゆる正規採用だけではなくて、臨時的任用や非常勤という立場で子どもたちに直接かかわっていらっしゃる教職員、いわゆる講師と言われる方たちですけれども、が増加傾向にあるというふうに言われております。私、学校現場におりましたころも、従来からのいわゆる産休を取る方、育休を取る方、また最近では介護休暇、そういう正規職員の休暇に対応した、その代替として任用される臨時的任用教職員、これに加えて最近では、不登校や中途退学、あるいは学級崩壊、引きこもりというような、今日的な学校現場が抱える様々な課題に対応して、それに対応できる多様な任用形態ということで、市町村独自、県独自で非常勤職員、非常勤の講師の方が任用されているというようなこともございますし、また、30人以下あるいは少人数のきめ細やかな指導をするということで非常勤の講師の方が任用されているというふうな、そういう今の学校現場の現状があるからだと思います。

そこで、そういう方々の賃金や労働条件といったものはもちろん各自治体が決めることではあるでしょうけれども、そういったものに対する、そういった臨時教職員の人数が大体どのくらい全国的に今現在いらっしゃるのか、そしてその待遇はどうなっているのかということに対して文部科学省としてはどの程度に把握していらっしゃるのか、まずお伺いしたいと思います。
近藤信司・文部科学省初等中等教育局長(以下、近藤局長)
お答えいたします。
先生御指摘になりました公立学校に配置をされております非常勤講師等の正確な人数でありますとかあるいはその待遇等につきましては、私ども詳細な数字を持っていないところでございます。
神本議員
この前の地方公務員の一般職の公務パートに関しても、これは厚労省の方が同じような御答弁をなさいましたのでみんなびっくりして大声を上げたんですけれども、文部科学省としてこの実態が把握できていないのはなぜなんでしょうか。
近藤局長
お答えいたします。
公立学校の非常勤を含む教員の処遇あるいは待遇等につきましては、服務監督権者であります各教育委員会がその責任と権限においてこれを適切に管理すべきものと、このように考えているからでございます。
神本議員
各都道府県の県教育委員会が把握するものではあっても、これちょっと後でまた御意見として申し上げたいんですが、この臨時教職員には、いわゆる産休、育休などの臨時的任用や期限付任用、それから高齢再任用が始まりまして、再任用の教職員というように幾つかの体系があると思うんですね。その法的な位置付けと賃金、労働条件はどのようにして決定されるのかということについて教えていただきたいと思います。
近藤局長
近藤局長
近藤局長
非常勤の教職員につきましては、その多くは特別職の職員になると考えているわけでございますが、地方公務員法は一般職の職員を対象としているために、非常勤の教職員につきましては基本的に地方公務員法の規定が適用されず、その処遇等につきましては各地方公共団体の条例で定められているということでございますし、いわゆる臨時職員につきましては、これは一般職の地方公務員でございますから、その勤務条件につきましては地方公務員法あるいはそれに基づく条例等で定められていると、このように理解をいたしております。
神本議員
地方の条例で定められるというようなことで、人数も、それからその待遇面も一切文部科学省としては把握されていない、また把握されるおつもりもないというふうに私は今聞こえてきているんですけれども、そうなんでしょうか。
近藤局長
お答えいたします。
これは、公立学校の教職員全体もそうでございますが、全国で公立学校の教職員が90万人おるわけでございますし、また、今、先生御指摘のように非常勤あるいは臨時的な職員もまた多くいらっしゃるわけでございまして、このすべてについて個々の勤務状況を国が把握をするということは技術的にも物理的にも極めて難しいわけでございますから、国といたしまして全国的なその調査を行うということは今考えていないところでございます。
神本議員
技術的な困難性ということは私も少し分かりますが、ただ、各都道府県の教育委員会が把握していることでありますし、そこに尋ねればいいことであって、先ほど私言いましたように大きくは4体系ぐらいだと思うんですね。地公法の何条に定められた臨時的任用とか期限付任用とか再任用というふうな、その体系に基づいて各都道府県教委に聞けば、都道府県は当然把握していますでしょうし、市町村費職員については、市町村の教育委員会が把握して任用しているわけですからそれを聞けば分かることで、こんなに簡単な、技術的には簡単なことはないというふうに私は思いますが、その把握する必要性についてはどうお考えでしょうか。
近藤局長
お答えいたします。
勤務実態の把握につきましては、各教育委員会において必要に応じて行うべきものだろうかと思っております。国として一律に調査を行うようにまた各県に求めるということは考えていないわけでありますが、各教育委員会の判断において実態調査が行われているものがあれば、必要に応じてその結果を御提供いただくということはあり得るものと考えております。
神本議員
必要に応じてですから、必要が今のところないというふうに文部科学省としては判断されているというふうに私は今受け止めましたが、そこで是非お聞きいただきたいんですけれども、これインターネットで調べました。ですから、その調査の背景も分からないんですが、全国に約13万人こういう臨時的任用あるいは非常勤講師の方がいらっしゃるというふうに、ただその調査がどうやって行われたかが分かりませんので全然これは確かな数字ではございません。

でも、少なくとも、13万人例えばいらっしゃるとして、その方たちが今学校現場で子どもの前に立てば、子どもたちから見たら、これは正規の先生だ、これは臨時の先生だ、この人は講師だという、そんなことは区別ないわけですよね。子どもから見ればみんな尊敬したい自分たちのやっぱりかがみとなる先生であってほしい、そういうふうに思うわけですけれども、その方たちがそういう臨時あるいは非常勤講師ということで現場でどういう思いを抱いて子どもの前に立っていらっしゃるかということで、講師であることに誇りを持ちたい、それは自分の声を取り戻すということだ。採用試験に合格していないという劣等感、臨時だから仕方がないというあきらめ、それらの抑圧感は自らをやみの中に溶け込ませ、沈黙の中に沈めていった。その結果、様々な不合理を受け入れ、差別にも甘んじ、劣悪な待遇の中で仕事をしてきたのだというような生々しい声がございます。

こういう非常勤あるいは臨時的任用の方たちは、例えば産休は、4月年度当初から入るわけではありません、いつ産休になるか分かりませんから、年度途中で産休の先生が出ればそこに代わりの先生がやってくるわけです。その方は、年度途中、どんな学級の実態であってもそこを担任をする。もう本当に準備をして、私は正規の職員の経験しかございませんけれども、想像すると本当に講師の方たちって大変だなということを思います。

その様々な課題に対応して、現場に即応して職務内容をこなしていらっしゃる、その人たちが学校現場で、本当に至らない管理職のためにロッカーも更衣室もない、更衣室、ロッカーとか、そういう個人のロッカーがないとかいうような、こういうのはもう本当に言語道断なんですけれども、そういういわゆる教諭よりも劣っているという位置付けに置かれているということは、これはゆゆしき問題ではないかと思うんですね。もちろん、条件決めるのは都道府県あるいは市町村であっても、教育政策を進める文部科学省としてこういった問題を放置してはおけない。

では、何をどうすればいいのかということは、まず実態把握からではないかと思うんですけれども、その点について、文部科学大臣、是非実態調査をしますというお答えをいただきたいんですけれども、いかがでしょう。
河村建夫・文部科学大臣(以下、河村大臣)
公立学校において、やっぱり臨時採用の方も学校運営の一角におられるわけでありますから、その方々がその役割をきちっと果たしていただかなきゃなりませんし、臨時採用でも非常に評判がいい方があって、こういう人がなぜ採用されないんだろうという御意見もいただいております。そういうことについては、そういう実績評価、そういうものをきちっとしていただいて、次の採用試験のときにはやっぱり通るように、やっぱり周りがよく気を付けてあげる必要があるんじゃないかと、こういう話も私してまいったわけでございます。

河村大臣
河村大臣
学校において、臨時教員だから特別に能力が落ちるとか、そういう視点で見られるかどうか。これはやっぱりその学校経営の責任者であります校長先生辺りの感性も非常に大きいと思うんですね。同じ仲間ですから、入ってきた以上は。ロッカーが満足に置けないということは、現実にそういうことはあってはならぬし、あり得ないことだろうと思います。だって、校長先生、そんな校長じゃ、とてもじゃないですが学校経営やっていけませんよ。

だから、その点は私は、昔から臨時講師というのはあったわけであり、我々の時代からもずっとあったわけでございますから、しかし、それが最近きめ細かい教育をやらないかぬということでかなり増えてきている。今、13万人と言われました。私が得ております、国庫負担分だと高等学校も含めて4万弱、3万8千ぐらいだという数字になっておりますけれども。

おっしゃるように、実態をどういうふうに調べるか、どのような形でとらえていくか。現実にそのような問題があれば、これはやっぱり教育を進める上で問題になるわけでございますから、各県が今どのような形で取り組んでおるか、文部科学省も実態を知りながら、全体のこれからのきめ細かな教育を進めていく上でのそれは一つの資料として、そして全体の、国の全体の教育水準を落とさないようにというのが我々の一つの大きな役割でありますから、そういう視点に立てば、情報を持ちながら、特別にどの地域は臨時教員が非常に多いということになりますと大丈夫かということにもなりましょうから、そういう視点で私の方も、どういう形で調査をしたら的確にできるか研究してみたいと、このように思います。
神本議員
もうお言葉どおりに私は受け止めたいと思います。やっぱり実態の把握なくして施策はできないわけですから、そのようにおっしゃいましたし、どのような方法でやれば的確な把握ができるかということを研究、検討していきたいというふうにおっしゃいましたので、是非この件についてはもう早急に取組を開始していただきたいということをお願いをしまして、次の質問に入らせていただきたいと思います。ああ今日は質問して良かったなと今ちょっと思っております。

次に、学校施設の耐震化の問題についてであります。
これにつきましては、私も3年間、文教科学委員会に所属している間、質問させていただくときは毎回と言っていいほどこの問題、ずっともう応援のつもりで質問させていただいてきたんですけれども、この公立学校の施設というのは、子どもたちにとっての生活や学習の場であるということはもとよりですが、非常災害時の応急の避難場所として地域で指定されて、多くが指定されておりますし、その安全性の確保ということはもう言うまでもないことだと思います。

ところが、この公立学校施設の現状はといいますと、2002年の4月1日現在のもの、文部科学省からいただいた資料ですけれども、それで見ますと、全体の約、小中学校の施設13万棟あるうちに、耐震性が確保されている建物は約6万棟、46.6%というような現状であるというふうにお伺いしております。

それで、昨年の、昨年じゃありません、2002年度の耐震化の推進のために補正予算で515億円が計上され、当初予算と合わせると1,513億円が予算化されております。そして、15年度、2003年度は当初予算で1,149億円が計上されたわけですけれども、これによってどのくらい耐震化が進んだのか、現在の耐震化の状況についてまず御報告をお願いしたいと思います。
萩原久和・文部科学大臣官房文教施設企画部長(以下、萩原部長)
萩原部長
萩原部長
公立学校施設の耐震化の進捗状況についてお答えいたします。
平成15年、昨年4月に実施しました公立学校施設の耐震改修状況調査によりますと、公立学校の耐震性のある建物は約47%となっておりまして、公立学校施設の耐震化の推進は先生御指摘のように緊急の課題となっております。この15年4月の調査といいますのは14年の事業実施までのものでございまして、15年の耐震事業といたしましては、先生御指摘のように1,149億円計上しておりました。この調査でありますが、7月現在、いや4月、16年4月現在の調査は今実施中でありまして、調査結果はまだ出ておりません。

そして、平成16年、公立学校施設整備に係る耐震経費としまして前年度比6億円増の1,155億円を計上しているわけでございますが、この15年、16年の事業を実施いたしますと、これは今のところ推計といいますか、見込みでございますが、5千棟の建物が耐震化が進むものと見込んでおりまして、耐震化率は50%に達すると考えております。
神本議員
聞き間違い、15年4月で47%ですね。
萩原部長
15年4月、昨年15年4月現在のその調査によりますと、47%の耐震化率ということになっております。
神本議員
ということは、14年で46.6%が15年で47%になった。0.4%。今度、16年は5千棟の見込みで50%に達するということは、進み具合が加速しているというふうにとらえたい、前むきにとらえたいと思うんですが、文部科学省としては、この耐震診断を、とにかく耐震診断を促進しようということで実施計画等を立ててやっていらっしゃる、これは非常に大事なことだと思うんですけれども、その実施状況はどんなふうになっているんでしょうか。
萩原部長
次に、公立学校施設の耐震診断の進捗状況についてお答えします。
これも昨年4月に行いました、文部科学省が行いました調査でございますが、公立の小中学校のうち耐震診断を実施している建物は、昭和56年以前のいわゆる旧耐震基準で建てられた建物の約35%となっております。

学校施設の耐震化を推進するためには、その前提としまして、各学校ごとに必要な耐震診断を行いましてその耐震性能を確認することが重要であります。そのため、平成14年7月、各設置者に対しまして、昭和56年以前の建物で耐震診断がまだ行われていない建物について3年以内に耐震診断を実施するための具体的な実施計画を立てるように依頼したところでございます。

その結果、各設置者におきましては、改築あるいは統合等を予定しているために耐震診断を実施しないもの、これが幾つかありますが、これらを除きまして、平成15年から17年までの3か年に耐震診断を終了するように計画をしているところでございます。
神本議員
耐震診断がその計画どおりに進められれば恐らく改築等が進むというふうに思いたいんですが、なかなかこれがこれまで進んでこなかったんで、生半可な取組では進まないのではないか。今現在でも50%しか耐震化がされていないということについて、先ほども言いましたように、地域の避難指定場所になっているわけですよね。

これは防災担当の内閣府の方にお伺いしたいんですけれども、この学校施設が今お聞きのような状況で、まだ50行っていない、47%しか耐震化が進んでいない。昨年の宮城沖地震のときの、私は新聞記事でちょっと本当にびっくりしたんですけれども、宮城県北部の地震で、避難所となっていた小学校の体育館の天井の一部が壊れて、そこに避難していた人たちが近くの中学校に再避難をしたというようなことが新聞で報じられておりました。ああ、やっぱり起きてはならない事態が起きたんだということで、そこでけが人が出たり事故がなかったことを私はほっと胸をなで下ろしたんですけれども。

今どこの地域でいつ地震が起きるか分からないということは専門家がもう繰り返し言っていることで御存じだと思います。こういう地域の防災上の観点からも、公立学校は避難所になるわけですから、その耐震化を早急に進めるべきだと考えますけれども、防災担当として、その促進化に対して何か取るべき方策、お考えでしょうか。
尾見博武・内閣府政策統括官
小中学校の耐震化の問題でございますけれども、先生が御指摘のとおり、学校自体は明日を担う小中学生がそこで勉強するという場でもございます。そういう場が耐震性がないというのは極めて問題だというのは御指摘のとおりだと思います。おっしゃるように、避難所としても学校あるいは学校の体育館、そういうものが使われるという現実がございます。体育館の方は、実は学校の本体よりも若干耐震性はいいという数字が出ておりますけれども、でも五十歩百歩という状況だと思います。

御指摘のように、日本全国どこで地震が起きてもおかしくないということでもありますが、特に東海地震でありますとか東南海・南海地震でありますとか、そういう海溝型の地震については極めて切迫性が高いというふうな御指摘がございますので、私どもどうしたら進むかということについて二つの観点でお答えをしたいと思います。

尾見政策統括官
尾見政策統括官
一つは、今お話が出ましたけれども、耐震診断というのをまずやっていただく、これが大前提になると思います。で、この結果を、これは関係省庁とも今御相談をさしていただいているところでありますが、できるだけ公表していただくと。耐震性がないということをやっぱり市民の方々に知っていただくと。その市民の目線でいろいろな御意見をいただくと、こういうことが非常に大事なんじゃないかと思っておりまして、今申し上げました東海地震とか東南海地震の対策のマスタープランの大綱などでは、その公表についての必要な措置を講じていくという方向性を出しております。それが一つです。

それからもう一つは、何といってもこういう地方の財政状況の中でこの負担の問題が大変大変だと思いますので、現在の枠組みとしては、阪神・淡路の震災の後にできました地震防災対策特別措置法という法律がございます。これは全国どこでも地震が起きてもおかしくないという前提の下に地震防災施設の整備を進めるということでありますが、この地震防災施設の中でも小中学校の耐震化というのは一番の大きな柱になっておりまして、補助率についても3分の1から2分の1にかさ上げすると、こういう措置が講じられているわけでありまして、こういう御要望をまとめて計画的に推進するということが柱だと思います。

あともう一つ申し上げますと、この耐震化については、例えば文部科学省さんの予算の中で、改築と耐震化と恐らく一つの予算の中でやられていると思いますけれども、できましたら、例えば耐震化ということについてもう少し重点的に進めていくというようなことをまたこれから御相談さしていただければ更に進んでいくんではないかと、こういうふうに思っております。以上です。
神本議員
今の二点、促進するためにということでおっしゃった、特に耐震診断の結果を公表するという、これは非常にやっぱり効果的ではないかと思います。逆に、このことがあって、このことというか、耐震診断をすればうちの学校は危ないと保護者も地域住民も知るところになって、学校、教育委員会はそれを知られたくないために耐震診断を先送りにしてきたという話も聞きます。

それは、その市長部局というか自治体の方が改築の予算が取れないので耐震診断もしないでくれという悪循環に陥っているというお話もお聞きしたことがありますので、その点は、本当に今もうそういうことを言っている場合ではないということで、耐震診断をまず行い、そして公表して住民とともにその必要性を共通認識を持って予算をそこに最初に振り当てるというような、是非そのことへの、何といいますか、文部科学省もこれまで怠慢ではなくて、私も最初は怠慢だと怒っていたんですが、お話聞きますと、地方に行くとそういう事情があってなかなか、そしてまた教育委員会の担当している一つの設置者である市町村の施設の担当者は1人か2人しかいなくて、その人が一生懸命管内の学校を回って何とかしようと思っても、それを言ってもそれが市町村の予算を取る力になかなかならないということで、そういう悩みもお聞きしたことがあったんですが。

是非、縦と横のつながりで、これは本当に3年以内と言わずに、3年以内でもいいですけれども、我が民主党は昨年、この問題については議員立法で臨時措置法案というのを出しています。公立の小中学校等における地震防災上改築又は補強を要する校舎等の整備の促進に関する臨時措置法案ということで、今内閣府の方からおっしゃいましたように、補助金のかさ上げとか、それから結果の公表、そしてとにかく5年以内に全部耐震診断を終えるように、それを国として義務付けるというような法案を出したんですけれども、それを受けまして、少し一部取り入れて文部科学省は耐震診断の実施計画、3年以内ということで立てて進めていただいていますけれども、是非縦と横で連携をして、この耐震化を50%から5年以内に100%にするぐらいの目標を持って進めていただきたいと思いますので、この件についての河村大臣の御見解をお願いします。決意をお願いします。
河村大臣
神本委員からいろいろの点御指摘をいただきましたが、状況もすべて承知の上で今、更にと、こういうお話でございます。
文部科学省も、この耐震構造、早くこれを全部やりたいという思い、これは同じ思いでございまして、公立学校の施設整備の予算は耐震関連経費ということでできるだけ増やすようにと今努力していること、御承知のとおりでございます。そして、そのためには、今御指摘のように必要な耐震診断を行わなきゃならぬということでございまして、これは今具体的な、各都道府県それから市町村に対してこの計画をお出しいただきたいということで、15、16、17年の三年計画、先ほどお話がございました、これを今依頼をいたしております。

民主党案として法案が出ていること、私も趣旨をよく承知しておりますが、今の公表の問題等も含めて、これによって進めることができるということについては私も十分理解をするんでありますが、中身の具体的な点において国庫補助率をもっとかさ上げすべきであると、こういうお考えのようであります。こういうことについては、確かに地方の財政負担は軽減をする点があります。しかし一方では、国の予算をよっぽど大幅に増やさないと実際に耐震化の事業が実施できる箇所数というのは減っていくというようなこともありまして、今国と地方の役割分担のことが盛んに言われるわけでございますが、この辺で本当に適切であるかどうかという問題もこの中に含んでおるなという感じも抱いております。

しかし、いずれにしても、この耐震上の問題、これはやっぱり子どもたちの安心、安全につながる問題でありますから、できるだけ建物改築・補強事業、これが円滑にいくように、これは確かに予算の問題が非常に大きくかぶさってきておりますが、必要な予算は取っていく。それから、各県また市町村においても、これ積極的にこの問題を取り上げていただいて、計画を出していただければ我々はそれに応じてやっていかなきゃいかぬと、このように思っておりまして、いずれにいたしましても、この耐震化を積極的にやっていかにゃいかぬと、こういう思いは強く持っておるところでございまして、できる限りの予算確保に努めたいと、このように思っておるところであります。
神本議員
河村大臣のお人柄なのかもしれませんけれども、必要性は分かるけれども、なかなかこの補助金を取っていくということは難しいと、結局はそういうことをおっしゃっているように聞こえたんですけれども。ですから、だからこそ、そこで防災担当の大臣と2人で、2人でといいますか、これはもう絶対大事なんだと。補助金削減とか、そんなことを言っている場合じゃ、それはそれで言っていいんですが、これは減らす対象ではないということの問題意識を私は十分大臣はお持ちだと思いますので、そのことを防災担当大臣と一緒になって、もう3年以内にすべての学校の耐震診断を終えて改築を完了するんだ、耐震化を完了するんだというぐらいの意気込みを持ってこれは是非頑張っていただきたい。内閣府の方も防災担当大臣に是非お伝えをいただきたいというお願いをしまして、この問題を終わりたいと思います。

最後に、日本育英会の奨学事業について幾つかお尋ねをしたいと思います。
これは、日本学生支援機構の本当は理事長に今日おいでいただきたかったんですけれども、そういう、まだ替わったばかりということで、替わったばかりといっても引継ぎをやっているんでしょうというふうなこともお聞きしたんですが、なかなかそういうふうになっていないようですので、担当の方でお答えをお願いしたいと思います。

まず、昨年の国会で独立法人化されましたこの日本育英会ですが、この4月から日本学生支援機構というふうになりましたので、簡単で結構ですので、最初にこの奨学事業が支援機構になってどのように変わるのかということを簡単にまず教えてください。
遠藤純一郎・文部科学省高等教育局長(以下、遠藤局長)
この4月から日本育英会が独立行政法人の日本学生支援機構になったわけでございます。その奨学金、基本的には同じでございますが、変更点、主な変更点として二点ございます。

遠藤局長
遠藤局長
一点目が、大学院生に対する奨学金の返還免除制度でございまして、これまでは教員あるいはその研究所の研究員ということで就職したことによって返還を免除すると、こういう制度であったわけでございますが、人材誘致の効果が薄れてきている、あるいは厳しい就職環境の中で不公平ではないかと、いろいろ指摘がございまして、御議論もございまして、今年度からは、在学中に特に優れた業績を上げた大学院生を対象といたしまして卒業時に返還免除をすると、こういう制度に改めたという、これが一点でございます。

二点目は、高校生の奨学金でございますけれども、地方分権の観点から、平成17年度の新一年生に対する奨学金の貸与からこれを都道府県に移管をするということとしてございます。その際、これまでの高校奨学金の貸与水準を維持できますように、国として所要の財源措置を実施をするということにしておる次第でございます。
神本議員
その二点目の高校生の奨学金事業なんですけれども、これについて、都道府県に移管されるわけですが、水準維持のために、財政的な措置は分かったんですけれども、都道府県の具体的にどこが実施することになるのか。ちょっと私も仄聞したところでは、万全の体制が都道府県で整えられているのか、これは2005年、来年度から実施されますので、その辺どんなふうになっているんでしょうか。
近藤局長
お答えをいたします。
移管をされる高校の奨学金事業でございますが、各都道府県の教育委員会あるいは知事部局の担当課又は所管の財団法人等が事業を行うことが考えられるわけでございますが、どの部局が担当するかは各都道府県がそれぞれの判断で決める事柄ではございますが、各都道府県におきましては、今この高校奨学金事業が円滑に実施できるような必要な体制整備も含め、準備が進められていると承知をいたしておりますし、私どもも、各都道府県に対する支援といたしまして、各都道府県の担当者を集めた会議におきまして、日本育英会がこれまで実施をしてまいりました高校奨学金の貸付け、回収などの業務内容に関する実務的な説明を行うなど必要な情報提供に努めているわけでございますし、また、この16年度、本年度より予約採用業務が発生をいたしますので、その事務処理に必要な経費につきましては地方交付税措置を講じるということで支援をしてまいりたいと思っておりますし、日本学生支援機構を通じまして、この貸付け、回収等の事務処理のためのモデルシステムを作成をし、本年度中に各都道府県に提供していきたいと、こんなようなことを通じまして、移管をされる高校奨学金事業が各都道府県において円滑に実施をされるよう、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
神本議員
それをお聞きして安心しました。
私、この件で御質問しようと思ってインターネットを見たんですけれども、育英会のホームページは、もうこれは閉じましたって書いてあって、次はこちらと、その学生支援機構がクリックすれば開くようになっているんですね。そっちを開いてみて、この移管される高校生の奨学事業はどうなるんだろうと思って見たんですが、ただ採用は春と書いてあった、あるだけで、あとは、例えば私が高校生、これから高校生になって受けたいなと思ったときに、どこにどう聞けばどうなるというようなことが、もうちょっと親切に書いてあるかなと思ったんですが、全然書かれていないし、高校の分は育英会からこっちへ、地方へ移管されましたというふうに書かれているだけでは、ちょっとこれは困ったなというのが一点、学生側から見てですね。

それから、各都道府県から見ても、これも、これまでに各都道府県単独で奨学金事業をやっていたところはそれなりのノウハウがあるんでこの育英会の分が来てもやれると思うんですけれども、全くそういう県単独のこれまでに事業がないところはノウハウがないと思うんですね。そういう点を私は心配して今日質問したんですが、今御説明ありましたように、モデルを作って、それでこの一年間で準備作業を進めていくということですので、是非とも、万全の体制でスムーズに移管ができるように是非ともやっていただきたいと思います。育英会から法人になって、学生支援機構になって、内部の体制を整えるのも大変かもしれませんけれども、本務の一つである奨学事業がスムーズにできるようにお願いをしたいと思います。

それから次に、この独立行政法人の移行に先立って、会計検査院が、延滞債権について、回収の見通しや回収施策等について検査をされた結果が14年度会計検査報告に掲記されております。

育英会の奨学金というのは、受けた者が卒業後、これを返還するという、私も奨学金を受けた経験があるんですが、その義務があって、その返還されたお金が育英会の次の奨学金の原資となるという仕組みになっております。しかし、この返還金を滞納する人、あるいは滞納額が年々増えているというふうに聞いております。平成13年度末の延滞債権額が1,562億円というふうにお聞きしておりますけれども、14年度末の延滞債権額は幾らになっているんでしょうか。
遠藤局長
日本育英会奨学金での延滞債権額でございますが、13年度の1,562億に対応する平成14年度末での数字が1,865億円でございます。

ただ、この延滞債権額と申しますのは、返還期日を1日でも過ぎた滞納者に係りますその奨学金、これからずっと先の分まで全部を含めた金額でございまして、そのすべてが返還をされずに回収不能となるというものではないと、こう理解をしておるわけでございます。
神本議員
何か最後の説明で、だから何を言いたいんですかとちょっと言いたくなるような御説明でしたけれども、いずれにしろ、この2002年度決算検査報告によれば、会計検査院は、延滞債権のうち、予測される回収不能額として444億円を試算しております。
しかし、育英会では、これまで貸倒引当金の積立額として2001年度末で25億円余りしか計上されておりません。これは従来の特殊法人会計規程に従ったもので、これまでは問題とはならなかったかもしれませんけれども、しかしこれから、独法化された今後は機構の運営上も非常に大きな解消すべき問題であり、このままで回収不能額が増加した場合には将来的には債務超過となって、奨学事業に影響が出ることも考えられるのではないかと思います。

このような観点から、検査院は、この決算報告の中で、新しい機構への移行に際して、財政基盤の安定という観点から、貸倒引当金の積み増し、延滞債権の回収率向上のための施策の検討ということを求めているんですけれども、学生支援機構としてはこれらの意見をどの程度取り入れられたのか、また現在どのような体制でこれにとりくむようになさっているのかをお伺いしたいと思います。
遠藤局長
御指摘のように、会計検査院の報告では、要返還債権に係ります平成14年度中の回収状況を基に将来の回収不能額を推計すると約444億円が想定されるということでございまして、今後は独立行政法人会計基準に照らして、貸倒引当金の積み増し、それによって生ずる欠損金の処理計画の具体化が必要と、こういう指摘をされてございます。

この検査報告を受けまして、この貸倒引当金でございますけれども、御指摘のように、平成14年度の決算、これは移行前でございますけれども、貸借対照表上では有利子貸与分として約33億円の貸倒引当金を計上しておったわけでございますが、この日本学生支援機構への移行に当たりまして、会計基準も異なるということで、平成15年度決算、平成15年度決算でございますからこの3月31日でございますが、あとそれから2か月ぐらいして確定すると、こういうことでございますので、まだ予定ということではございますが、将来的な貸倒れリスクを計上するということでございまして、現在の試算では、無利子分、有利子分を合わせまして約1千億円を計上するという予定にしてございまして、そういうことできちんとやっていこうということでございます。

それから、回収でございますけれども、これも更に力を入れてやるということでございまして、例えば口座引き落とし方式による返還、あるいは滞納者に対する電話の督促を更に徹底をしてやるということ等々、まだ一杯ございますけれども、そういったような返還金回収業務の強化に努めるということにしておるというところでございます。
神本議員
貸倒引当金の積み増しについては今1千億円ということでお聞きしましたが、二点目の回収業務ですね、これについてはいろいろありますがと、そのいろいろもできたらお聞かせをいただきたいんですけれども、現在の督促の手段としては、電話やそれから請求書を発送したりというふうに書かれていたんですけれども、ただ、この会計検査報告の中でも、滞納者の就労先の把握が25.3%しかされていないと。ということは、返還を滞納している人の経済状態が的確に把握されていない。したがって、督促がそれ以上に踏み込めないという状況になっているのではないかと思います。

また、これも検査報告の中の指摘なんですが、連帯保証人というのが当然あるわけですけれども、その連帯保証人に請求をして、保証人から割賦金の返還が行われても、その次の、その後の請求は本人にまた行っているというような、ちょっと、何というか、本当に熱心に未返還、返還滞納についてとりくんでこられたのかということをちょっとこの検査報告を読みながら私は感じたわけですけれども。こういう滞納者のその後の足取り、あるいは連帯保証人の機能を有効に使う、あるいは電話、請求書の発送だけではなく、口座、リレー口座という名前になっているようですけれども、その口座の登録さえされていない返還者といいますか、受給者がいるというようなことも書かれていましたので、その辺についてはきめ細かな、もっと延滞、滞納をなくしていく取組が必要ではないかと思うんですが、いかがですか。
遠藤局長
いろいろと申し上げなくて大変恐縮でございましたけれども、リレー口座でいきますと、新規の返還者の加入率は94%になっております。ただし、これは平成7年度からでございますから、それ以前の人もいまして、全体としては7割ということでございますが、更にどんどんこれも進めていきたいと、こう思っておりますし、平成13年度から外部委託によって電話督促、これも日中やっていたんでは、どこかへ行っているわけですから日中は、だから、土、日とか夜間に電話で催促をするというようなこともして、始めてございます。それから、平成13年度からは1年以上の滞納者全員に法的手続を取るということもしてございます。それから、この16年度からの導入の予定でございますけれども、連帯保証人や保証人に対する請求、これは1年たたないとしていなかったんですが、3か月滞納だったら連帯保証人、保証人に対して請求をするということにしようということにしてございますし、それから機関保証制度ですけれども、今まで連帯保証人、保証人のような人的保証だけでございましたけれども、これと、選択的にどっちでもいいよということなんですけれども、機関保証制度、これも導入をして、返還がきちんとなされるようにということにしたいと、こう考えております。
神本議員
いずれにしても、奨学金を必要とするすべての学生さんが、これは経済的な理由によって学業を途中でやめなければいけないとか、あるいは学習の、進学したいのに経済的な理由で進学できないというようなことがないように、この奨学事業というのは非常に子どもたちの、将来を担う子どもたちの人材育成と本人の夢を作るということで非常に重要な事業だと思います。

学生支援機構に移行しましても、恐らく、私いただいた資料では、これは嫌みを言うわけではございません全く、そういう奨学事業を円滑にあるいは更に発展させていくためにも、職員の方たちがより一層これまで以上に業務、サービスを心掛け、延滞金をなくしながらやっていただきますことを心からお願いします。職員の方の平均給与、平均ですから、それも教えていただいたら約780万、決して低くはないものだと思います。それだけやはり期待が大きいわけですから、学生支援機構になりましても、奨学事業により一層努めていただきますことを心からお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
このページのトップへ
  
政策 | 経歴 | 国会活動 | ニュース | 気まぐれ日記 | コラム
お問い合わせ | サイトマップ | リンク | ▲トップ
このホームページの内容を許可なく転載することを禁じます。Copyright © 2005,Mieko Kamimoto All rights reserved.