| 2003年6月5日(木) |
| 文教科学委員会 |
| 国立大学法人法案、独立行政法人国立高等専門学校機構法案、独立行政法人大学評価・学位授与機構法案、独立行政法人国立大学財務・経営センター法案、独立行政法人メディア教育開発センター法案、国立大学法人法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の審査 |
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| 神本美恵子参議院議員(以下、神本議員) |
民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。 これまで、衆議院での議論、議事録を読ませていただきましたし、それから参議院に移りましてからの議論をお聞きしまして、この国立大学法人法案について中心的に議論がされてきておりますけれども、私はお聞きしながら、大体何のための改革なのか、これは大学改革の一貫であるというふうにずっと御答弁なされておりますけれども、行革・人減らしのための改革ではないかという疑念がいまだに払拭できずにおりますし、本当に学問の自由や大学の自治といったようなものが確保されるのか、文科省のより一層の支配が強まるのではないかというような疑念もまだ払拭できずにおります。
本当に、教育研究の充実発展、それから、大学が活性化して国際的にもこれまで以上の役割を果たしていけるような、そういう大学改革になるものなのかという点で疑問を抱きながら議論を聞いてきておりますけれども、この国立大学法人法案に関してまだ触れられていない点についても幾つか、それから、今国会にはこの委員会には6本の法案が付託されておりますけれども、その中で、国立高等専門学校機構法案、それからこの法人法案に伴って関係法律整備法案というのも出されておりますので、そういった点についても御質問をさせていただきたいと思います。
まず、法人法案についてですけれども、今、北岡委員からも幾つか参考人の意見が御紹介されておりましたが、私も、この参考人の方々から、本当に正に大学の現場にいる方による実感のこもったお話、実際その渦中にいる方でないと分からないお話をお聞きしまして、大変、自分自身は、大学といいますと、学生の経験からしか、その立場からしか見えていなかった部分が本当にたくさんあるんだなということを感じて、大学の内部で今本当に改革のあらしといいますか、これがいいあらしなのか、いい刺激なのかどうかというのはこれからだと思いますが、その内部にいての怒りにも似た参考人の御意見もお聞きしましたし、そういった観点から幾つかお伺いしたいと思います。
その一つが、小規模大学、小規模研究所の方々が抱いている危惧の問題です。
お茶の水女子大学の本田学長や大阪社研の小野教授のお話では、大学や研究所の統廃合ということにおいて、小規模なところは小規模というだけでもうマイナス評価で俎上に、統廃合の俎上に上りやすいというふうに受け止められているお話がございました。現に大阪大学の社研では俎上に上ったということで、実地体験というお話がございましたけれども、お茶の水女子大学の本田学長は、今回の法人化によって自分のところのような小規模大学は真っ先に消されてしまうのではないかという不安もお話しなさいました。
また、評価という点についても、国際競争のあらしが吹き荒れる中で、競争原理の中で、自分のところのように、共生、ともに生きるということを理念として掲げてやってきている大学は存在意義が認められない、評価されないのではないかというような危惧も出されておりました。
一つ、まずこのような小規模大学、研究所の不安や危惧についてどのように認識していらっしゃるかということが一点と。
続けて、その評価の問題ですけれども、これについても多くの指摘がございました。それは、引用して申し上げますと、現代の研究分野は非常に細分化されており、一定の事柄の立派な専門家であっても他の分野では素人である、例えば分野別に専門家による評価が行われるといっても、結局は素人集団による評価になり、文部科学省の意向が強く働くのではないかというような御意見や、それから、不完全な評価とトップダウンによって、お金が取りやすくて素人受けする研究がもてはやされる傾向が生まれるのではないか、また、高等教育は本来市場でペイするようなものではない、一定のタームで成果がすぐに現れるようなものではない、したがって大学の組織、業務を評価することはできないのではないか等々の御意見もございました。
先ほど大臣は、日本は評価になじまない国情もあるというようなことをおっしゃいましたけれども、現在も評価が行われて、その膨大な作業に評価漬けといいますか評価疲れもあるというふうなお話もございました。今回の改正によってまた評価が追加されるようですけれども、文部科学省としては、大学に対して何のためにどのような評価を行おうとしていらっしゃるのか、また、先ほど幾つか評価機関のお話が紹介されましたけれども、それぞれの評価の役割と関係はどのようなものになるのか、参考人の指摘をどのように受け止められるのかということについて、まずお伺いしたいと思います。 |
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| 遠山敦子・文部科学大臣(以下、遠山大臣) |
いろいろな御質問がございました。順次お答えしたいと思います。
国立大学の再編・統合という点でございますけれども、これは、各大学の枠にとらわれないで、限られた資源の有効活用をすることによって教育研究基盤の強化を図るというためのものでございます。各大学におきましては、こういう観点に立って各々の教育研究をどう発展させるかという視点から、あるいはまた、更なる活性化の絶好のチャンスということで幅広く検討がなされてきております。我が省といたしましても、各大学における検討というものを踏まえた上で、大学同士の合意が得られる、あるいはその地域の社会との関連、そういった諸条件が整ったものについて再編・統合を進めているところでございます。
もうこれについては何度も御説明しているわけでございますけれども、再編・統合につきましては、規模の大小によって一律に再編・統合を進めるという考えではございませんで、各大学が地域の実情等に応じて自主的に検討していただくことが重要と考えております。ねらいとしては、いかに個性輝く優れた大学、活性化した大学が生まれるかという角度であるわけでございます。先般の参考人質疑の際にも、今回の法人化ということを契機に、初めて、自らの大学が国立大学として値するのかどうか、その存在意義は何であるのかということを振り返って、しっかり議論することができたというようなお話が出たように記憶いたしております。
正にそういった自らの大学の存在意義、特に社会の中における存在意義というものをしっかりと踏まえた上で、いかにそういう再編・統合も含めた改革に取り組んでいくかということが大事だと思っております。
そうした自らの高い目標というものを定めて、その中で中期目標あるいは中期計画というものを作り、そして、それに対してどれだけ達成できたかということを評価していくというのが今回の大きな流れの一つであるわけでございます。
今、委員御指摘のように、分野別の評価というのができるのかどうか、素人ができるのかどうかと、様々な御議論もあったかもしれませんけれども、私は、再三御説明しておりますように、大学におけるそれぞれの教授がどのような研究テーマを定め、どのように研究をしていくか、正にそれは学問の自由でございます。憲法に保障された学問の自由というものはしっかりと守っていくのは当然であるわけでございます。
私どもが国立大学評価委員会を通じて見ようとしているのは、総体的に、大学がそれぞれの中期目標、中期計画に基づいてやって、それが十分成果を発揮したのかどうか、そして国費の投入として成果があったのかどうかという包括的なものを審査してもらおうというものでございまして、これは当然のことでございます。その点については、北岡委員も御指摘になったとおりでございます。
今の御質問についてだけお答えいたしますけれども、いろんな種類の評価があると。例えば自己点検・評価といいますものは、それぞれの大学が自らの教育研究水準の向上を図って、目的あるいは社会的使命を達成するために自ら自己点検・評価を行うものでございまして、大学の自律的な活動を促す当然のものでございまして、これは既に平成3年の大学設置基準の改定で努力義務として定められ、各大学が既にやっているところでございます。
国立大学法人の評価委員会が行います評価は、先ほど来答えておりますけれども、国費を投入するということを踏まえまして、その国費が有効適切に使用されたかどうかということを国として検証するという観点でございまして、それによって中期目標、中期計画の達成状況を評価する、そして教育研究の側面については、大学評価・学位授与機構、これはもう先行的に既に活動を始めているわけでございますが、その意見を聴くということでございまして、それらのいろんな評価というものを総合的に判断して大学についての評価というものが確立されていくというふうに考えております。 |
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| 神本議員 |
その評価については、別の委員からは、無駄な書類を山ほど作るとか、紙の無駄というようなこともおっしゃっていました。
幾つもの評価機関からの評価を受けるということは、それぞれの役割があって、全く不必要ということは言えないかもしれませんけれども、受ける側からすれば、自己点検、自己評価、それから学位授与機構からの評価、それから認証機関による評価、今度新しく大学法人からの評価というふうに、それに対しては報告書を当然出さなければいけないでしょうし、評価を受ける側といいますか、そちら側のこともやはり考えてやるべきではないか、また評価の基準なり在り方について、あるいは評価のプロセスの公開というようなことについても考えるべきではないかというふうなこともお話を伺いながら感じたところでございます。
次に、中期目標、中期計画、これについても、これまで何度も議論になっておりますが、大阪大学の小野教授は、実際は大学が決めるのであって、文部科学省の関与は形式的なものだという、これはこれまで御答弁でもあったんですけれども、そうであれば、そもそも形式的なものであるならば態度で示すべきであるというふうに述べられました。これは、このような規定は無用であり、教育研究への介入の余地を残すものだとの意見だというふうに私も思います。
このことについては、先日、我が党の鈴木委員も指摘をしましたし、届出にすべきではないかというふうな意見を申し上げたと思うんですけれども、つい近年まで、教育長の、県の教育長の任命承認制という制度がございましたけれども、この規定が実際に使われることはなくても、いわゆる伝家の宝刀のように、地方にとっては大きなおもしとなってきたという事実もございます。このようなことが大学でも起こるのではないかと。
中期目標の作成主体は大学であるというふうにおっしゃって、ずっと答弁されておりますけれども、教育研究には自由な雰囲気が不可欠であるというふうに考えますけれども、この中期目標、中期計画の決定に関する規定が大学を実際に萎縮させる、しんしゃくするというようなことも、そういう言葉も参考人からは出ておりましたが、そういう可能性についてどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
もう一つ、糟谷参考人からは、そもそも放送大学のスキームを使うべきであった、中期目標、中期計画、業務報告書は要らないというような、断言的にそういう御意見もあったわけでございますけれども、その点についても御認識をお伺いしたいと思います。 |
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| 河村建夫・文部科学副大臣(以下、河村副大臣) |
中期目標、中期計画、法案に基づいて教育研究に文部科学省の介入の余地があるんではないかという御指摘なんでありますが、国立大学の法人化は、国の直接的な関与というものはできるだけ限定をする、各大学の運営上の自主性、自律性を拡大しながら大学が社会との連携の間で直接意思疎通を図るために新たな環境を作っていこうとするものでありますから、どうしても中期目標、中期計画、重要な仕組みであると、こう思っております。
したがいまして、大学は何といっても、先ほど来も北岡委員も御指摘ありましたように、大学の本質的な機能である教育研究をいかに向上させて魅力的なものにするかというものでなければなりませんから、そのことをまず中期目標、中期計画に盛り込むということはこれは私は当然であろうと、こう思っておるわけでございます。
もちろん、国が所要の財政措置を行うために中期目標の策定や中期計画の認可、これは必要最小限の関与というのは必要でありますけれども、ありますけれども、中期目標の作成において国立大学法人の意見に配慮する、あるいは大学の自主性、自律性を十分尊重することが必要であるということ、この点は法案にも組み込まれておる。特にそれを配慮しなきゃいかぬというのはそこでございます。
そして、具体的には国立大学法人法案には、あらかじめ国立大学法人の意見を聴いて、その意見に配慮する、第30条にあるわけでございます。そして、特に私は思うのでありますが、独立行政法人評価委員会とは別に、国立大学の法人評価委員会の意見を聴かなきゃならぬと、こうなっておるわけでございまして、中期目標、中期計画、これを定めていく場合には、必ず国立大学法人委員会の意見も聴くわけでありまして、一方的に文部科学省の方がこれに介入をしてということにはならない、私はこれを、ここで一回レビューされるわけでございます。
そして、中期目標を定めたときには、国立大学法人に対しては、指示じゃなくて示すんだということがそこにあるわけでございまして、一方的に文部科学省がそれを示して、それをそのとおりに指示してやれと、こういうことにはならないわけでございまして、特に法律の運用に当たっては、国立大学における教育研究の特性に常に配慮しなきゃならぬということが規定されているのは正にそこにあると、こう思うわけでございます。
なお、中期目標及び中期計画に記載をされております教育研究の質の向上に関する事項についてでありますけれども、例えば各大学が目指しております教育目標や研究水準、その実施体制などに関する事項などを想定しているわけでございますが、第一点として、記載内容は、原則として全学的な視点からのものに限って、各大学の特性を踏まえて一層の個性化を図る観点を考慮しながら明確かつ簡潔に記載することとし、第二点としては、学部や研究会における個々の子細にわたる教育研究活動についての記載は求めないこととしておる。
こういうことでございまして、大学が自ら中期目標の原案や中期計画に記載することを希望する場合にはこれを否定するものではないわけでありまして、大学は中期目標において個々の教員の教育研究の具体的な在り方を一方的に定めるものではなくて、そういう意味から考えてみても、私は大学の教育研究に文部科学省が介入するということにはならないと、こう思っておるわけでございます。 |
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| 神本議員 |
御説明で、3条に教育研究の特性への配慮、それから、指示ではなくて示すというふうになっているという、配慮がにじんでいることは分かるんですけれども、それでもなおやはり介入の余地を残しているのではという参考人の御意見を改めてお聞きしたわけでございます。
次に、この法人法案に関していまだ本当に十分に議論されていないのではないかと思われる教職員の方々の問題について幾つかお伺いしたいと思います。
それは、この法人化に伴って公務員から非公務員になられるわけですけれども、これは通則法によれば、必ずしも非公務員型にする必要はないというふうにお聞きしています。これまでもかなり議論にはなってきておりましたけれども、教職員すべてを非公務員型とする理由は何なのか、まずお伺いしたいと思います。 |
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| 玉井日出夫・文部科学大臣官房総括審議官(以下、玉井審議官) |
お答え申し上げます。
国立大学、今回の法案は、組織や教育研究の活性化を図りましてより自律性を高めていくということでございますので、したがいまして教職員の人事がより弾力的に行われる必要があるわけでございます。
そこで、法人化後の国立大学の教職員の身分をどうするか、大変大きな議論でございまして、様々な角度から多くの関係者によって議論がなされました。特に、国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議、個々多くの大学関係者が入られていただいた会議でございますけれども、そこが公務員型、非公務員型の比較を十分しながら御検討をいただいたわけでございます。
そこでは、国家公務員法等にとらわれない、より柔軟で弾力的な雇用形態、給与体系、勤務時間体系が必要ではないか、外国人の学長、学部長等、管理職への登用を可能にする必要があるんではないか、あるいは兼職・兼業の弾力的な運用が必要ではないか、さらには試験採用の原則によらない専門的知識、技能等を重視した職員の採用が必要ではないか等々の弾力的な人事制度を実現し得ると、こういう意味におきまして非公務員型が適当であるというふうに判断をされたわけでございまして、その中におきましては、教職員はやはり一体的に活動するわけでございますので、全体として非公務員型という形になっていったわけでございます。
そこで、そういう意味でなっておりますので、私どもとしては、法人化後において各国立大学が諸規則の緩和だとか大学の裁量の拡大という法人化のメリットがあるわけでございますので、そこを最大限に活用して社会から期待される責務を果たしていただきたい、かように期待をしているわけでございます。 |
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| 神本議員 |
メリットというお話がありましたが、私は、幾つかデメリットといいますか危惧される部分もありますので、そこについて続けて御質問させていただきたいと思います。
まず、おおよその数字で結構ですから、大学の現在の教職員を事務系、技術・技能系、医療系、教務、その他の常勤職員の数としてまず示していただきたい。
また、大学には多くの非常勤職員がいらっしゃるというふうに参考人の発言にもございましたが、その数も示していただきたいと思います。
また、これは、非常勤に関しては人件費ではなくて物件費で扱われているというふうにお聞きしたんですけれども、ちょっとそれはあんまりではないかという素朴な感想を抱いたんですけれども、それはどういうことになっているんでしょうか。 |
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| 玉井審議官 |
まず、職員の教職員数でございますが、平成14年5月1日現在におきます国立大学、これは短大を当然含みますけれども、国立大学の常勤職員数は、事務系が2万4,516人、技術・技能系が8,515人、医療系が2万1,747人、教務系が736人、その他732人、それから教員が6万1,464人で、合計11万7,710人というふうになっております。
それから、お尋ねの非常勤職員でございますけれども、これは平成14年7月1日現在でございますが、国立大学、これも短大を含んでおりますが、全体で7万2,802人という数になっているわけでございます。
そこで、お尋ねの非常勤職員に係る経費でございますけれども、国立大学におきます非常勤職員のいわゆる給与関係、賃金を含めました給与関係でございますけれども、職務内容や雇用形態がそれぞれ違いますので、給与を支弁する費目、どこの費目から、国立学校特別会計のどの費目から出すかということでございますが、それは多種多様でありますが、一般的に申し上げますと、日々雇用の単純労務に服する者につきましては、主として物件費として扱われています公費、この中で賃金ということがございまして、そこから支弁されるのが一般的であります。
また、これ以外の非常勤講師だとかあるいは非常勤医師と言われる職員がいらっしゃるわけでございますが、ここでは人件費として扱われる非常勤職員手当という費目により支弁をされているということでございます。 |
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| 神本議員 |
今お示しいただいた非常勤の方々の職員の数、7万2,802人ですかね、というその方たちの問題については、この法案の基になっている、先ほどもおっしゃった調査検討会議ですかね、その報告の中ではほとんど書かれていないし、検討された形跡もちょっと見当たらなかったんですけれども、これは非常に大きな問題だと思います。
そこで、この非常勤職員の方たちは法制度上これまでどのような位置付けにあって、例えば社会保険制度や雇用保険制度はどうなっていたのか、また今度、非公務員型になってどのようになっていくのかということについてお伺いしたいと思います。 |
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| 玉井審議官 |
御指摘いただいたその調査検討会議でございますけれども、ここの基本的な目的は、国立大学の法人化についての組織、業務、人事制度、目標評価、財務会計制度の基本的な枠組みというものについて多くの大学関係者を始めとする有識者による検討が行われる場でございまして、その議論の中では、常勤、非常勤を併せた教職員全体の身分ということでの議論はなされたわけでございますけれども、非常勤職員のみを取り出しての議論は確かに行われていなかったと承知をしております。
そこで、今のお尋ねの非常勤職員の法制上の位置付けでございますけれども、現在の非常勤職員は現在、国家公務員でございまして、原則として常勤職員と同様に国家公務員法や国家公務員災害補償法の適用を受けるわけでございます。ただし、社会保険制度や、あるいは御指摘の雇用保険制度につきましては、民間と同様に勤務時間数等に応じた健康保険、厚生年金等の保険制度が現在でも適用されるという仕組みになっているわけでございます。
そこで、法人化後でございますが、国家公務員ではなくなりますので、国家公務員災害補償法ではなくて労働者災害補償保険法の適用ということになりますし、それから社会保険制度や雇用保険制度につきましては、これはこれまでどおりの扱いになるということになるわけでございます。 |
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| 神本議員 |
| この法が成立すれば、雇用の契約が来年の3月31日で切れるだけでなく、適用法制も身分も変っていくわけですよね。そうすると、退職金はどうなるんでしょうか、支払われるのかどうか。それから、今後の退職金制度についても教えていただきたいと思います。 |
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| 玉井審議官 |
現在、国家公務員でございますので、国家公務員退職手当法によりますと、職員とみなされる、これは国家公務員退職手当は常勤が前提でございますけれども、非常勤の場合も職員とみなされる非常勤職員、これは御案内のとおり、18日以上勤務した月が6月を超えた者というふうな一定の非常勤職員になるわけでございまして、ここが退職をしたときにはこの手当法に基づく支給率で計算した退職手当が支給されるという形になっているわけでございます。それ以外の、今の該当しない者は退職手当法の対象にはならないということになるわけでございます。
そこで、今度は国立大学の法人化後の退職金制度がどうなるかでございますけれども、国家公務員退職手当法はもう適用されませんので、各国立大学法人がそれぞれ定める退職金などの退職金規定というものをルールとして定めていくわけでございますけれども、その退職金規定によることとなるわけでございます。
したがって、現在、今いらっしゃる非常勤職員、先ほど申し上げました一定の非常勤職員になるわけでございますけれども、これは今までも1年を超えない範囲内で雇用しているわけでございまして、今までも雇用期間満了したときに退職手当を今の一定の退職手当法に対象になる者については支給をしているという形になるわけでございます。
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| 神本議員 |
それで、非常勤職員、公務の場における非常勤職員の方はいわゆる民間法、これから民間労働法制が適用されることになるわけですけれども、パート労働、いわゆる短時間労働者に関して、今、パート労働法の見直しが厚労省の方で行われておりまして、労働政策審議会での議論を受けて2月に出された報告では、通常の労働者との均衡を考慮した処遇の考え方を指針で示すというふうな報告が出され、お聞きしましたところ、厚労省の方ではその指針を速やかに作るということで今作業が進められているというふうにお聞きしたんですが、これは非常勤職員だけではなくて、ごめんなさい、非常勤の職員だけではなくて非常勤の教員にも適用されることになると考えております。
そこで、その指針が示されれば当然これに従うことになると思いますが、文部科学省として、この民間労働法制のこういう動きも含めて、その適用に関してしっかりと大学法人の方に説明していく責務があるというふうに思います。また、必要な予算措置も行う責務があると思います。7万人を超える非常勤の教職員にかかわる生活上の問題でありますし、この問題については先日、決算委員会で私もお聞きしていたんですが、河村副大臣がお答えになっておりますので、是非ともしっかりとした対応についての御答弁をお願いしたいと思います。 |
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| 河村副大臣 |
今御指摘いただいた点でございます、決算委員会は時間がございませんで若干舌足らずな点もあったと思いますが、改めてお答え申し上げたいと思いますが、非常勤講師の手当については、御案内のように、一般職の職員の給与に関する法律第22条第2項にそのことがあっておりまして、常勤を要しない職員については、各庁の長は、常勤の職員の給与との権衡、バランス、これはバランスのことでありますが、考慮して、予算の範囲内で給与を支給すると、こういうことによって予算の範囲内で各大学が決定をしてきておるわけでございます。
今度、国立大学の法人化をいたしますと、非常勤講師についてはいわゆるパート労働法といいますか、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律、この適用になっていくわけでございますから、同法によりますと、今度は「事業主は」と、こうなってきておりますが、通常の労働者との均衡等を考慮して適正な労働条件を確保すると、こうなっておるわけでございます。国立大学法人の非常勤講師の給与については、この趣旨にのっとって、この趣旨にのっとって各国立大学法人においてそれぞれの自主性、自律性の下に決定をすると、こういうことになっていくわけでございます。
文部科学省といたしましても、国立大学法人の運営費交付金の算定に当たりましては、この法人化前における支給実績と、さきの決算委員会では支給実績等十分実績を踏まえてということを御答弁申し上げましたが、正にこの支給実績等を十分に踏まえて、今労働省の間で検討されておりますが、そうした流れといいますか、そういうものの、その趣旨にのっとって、そしてこれまでの実績、そういうものを踏まえて十分にひとつ交付金の算定をやっていきたいと、このように考えております。 |
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| 神本議員 |
ありがとうございます。
この非常勤職員、教職員の方々の問題については、今、私学の方では本当にいろんな労働争議といいますか、解雇の問題もありますけれども、そういう問題も起きておりますので、非公務員になって民間労働法制ですから、しっかりと労使の間で話ができるように、また今、副大臣からの御答弁いただきましたように、運営費交付金の方でしっかり現状を踏まえた上で、また新たな流れも踏まえて対応していくということで、ちょっと安心をいたしました。ありがとうございます。
さらに、地方公務員と国立大学附属学校の関係でも問題があるというふうに感じております。それは、附属の、国立大学附属学校の教員の約5千4百人、8割に当たる人たちが人事交流で公立の教職員から国家公務員に身分を変えてこれまで勤務してきております。衆議院の答弁ではこれまでどおり大学と教育委員会の間に人事交流協定を結んで実施していくというふうにお聞きしたんですが、しかし、これから民間になるわけですから、附属に行った場合、そうするとそこでは当然、団体交渉権、労働協約締結権、争議権、いわゆる労働三権が付与されることになると思いますけれども、そういうふうに、それで間違いないんでしょうか。 |
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| 河村副大臣 |
神本委員御指摘のとおり、国立大学の附属教員の80%は教員が公立学校から人事交流で行っていると、そういうことでありまして、これは非常に有意義な、能力開発等々においても両者の人事交流は非常に大事なものでありますから、これからもその方針というのは変わらないと思いますが、またやらなきゃいかぬことだと思っております。
そして、それをやる場合については、法人化後でありますから、今、委員御指摘のように、人事交流協定を結ぶことによって引き続き実施していくと、そういうことでございますし、あわせて、法人化後の国立大学の教職員は、附属学校の教職員も含めて国家公務員の身分を有しないことになりますから、当然、団結権、団体交渉権、争議権、いわゆる労働基本権三権が付与される、こういうことになるわけでございます。 |
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| 神本議員 |
それで、それでといいますか、衆議院の委員会の中で、これは参考人質疑の中でのやり取りのようですけれども、非公務員型になると組合運動の温床化するのではないかとの指摘に対して、文部科学省が、そういうことも含め評価されるから大丈夫と答えたというふうなことが議事録に載っておりまして、私は、それを見まして、もう本当に実に不見識なやり取りではないかというふうに正直感じております。
組合運動というのは当然の働く人たちの権利でございますし、そのことを評価の対象にしていくという、組合運動をしているとマイナス評価になるというような、抑え込もうというようなことにも私はぱっと読んで受け取ったわけですけれども、そういうことがあっては、決してあってはならないことだというふうに私は思っていますので、その点お伺いしたいのと、それから、この法人化を機に大改革をしようというその入口において、あってはならないと思いますが、不当解雇が発生したり労働問題が起きたりということは好ましくないというふうに私も思っております。
それで、労働協約や就業規則、これはそれぞれの国立大学法人において事業所ごとに決定されるというふうに思いますけれども、私立学校においてはこういう仕組みがなくて、労働委員会などでは提訴案件が度重なり、教育分野のそういう案件が多いというふうに聞いております。非常勤も含む教職員が安心して共同して大学改革に進んでいけるように、文部科学省も国大協と十分事前に協議をして対処していかれる必要があると思いますけれども、そういったことについての今後の仕組みについてはどのように考えていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。 |
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| 玉井審議官 |
委員御指摘の議事録でございますが、もしか違ったら恐縮でございますけれども、私どもの承知しておる限りは、衆議院で御質問があって、質問者がその質問の中で似たような引用をされたと、こういうことであって、私どもが何か質問に対してお答えしているということではたしかなかったというふうに私は理解をしております。
ただ、私どもは、いろんな場面でこの法人化に当たっての、こういう場合にはどうなるのか、ああいう場合にはどうなるのかという御質問を受けますし、また御説明もいたします。そういうときに、一般論でございますけれども、労使紛争により長期にわたり正常な大学運営が行われなくなるような場合どうだというような御質問も受けるわけでございますが、そのときには、そのような大学は社会一般から厳しい批判を受けるとともに評価委員会の評価等にも反映されることになるであろうということはお話しいたしますし、問われればまたそういうふうにお答えするわけでございますが、これは何ら合法的に行われるそういう行為等を抑制する趣旨のものではないことは当然でございます。
それから、法人化後は各大学の構成員、当然のことながら、一丸となって大学の発展を図っていっていただくようなことが当然必要でございますので、したがいまして、良好な労使関係構築にむけた取組が不可欠というふうに考えておりますし、各国立大学法人において適切な対応がなされることを当然のことながら期待をしているわけでございます。
また、国大協の御指摘もございましたが、私ども文部科学省としても、今後とも国立大学協会等と連携いたしまして、就業規則の制定等の手続が円滑に進むように各国立大学等に対して必要な情報提供を行うなどの協力は当然のことながら行ってまいりたいと、かように考えているわけでございます。 |
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| 神本議員 |
良好な労使関係を構築していくという観点から考えていくということで、私も全くそれが必要だと思います。これまでこの委員会の中でも山本委員がよく引用されておりましたが、戦後、文部省は学校の先生方の組合を結成するようにという指導もなさったというようなことも歴史の中で私は聞かせていただきましたが、そこまでは言いませんけれども、今度、非公務員型になっていく大学法人で働く方たちの良好な労使関係が結んで、そこで良好な労働環境の中で働いて改革に邁進していけるようにというふうなことに是非御尽力いただきたいということを御要望したいと思います。
次に、午前中の時間が余りなくなりましたが、高等専門学校機構法案について3点ほどお伺いしたいと思います。
これは、国立高専も高等教育機関とされておりますし、行政機関を対象とする独立行政法人にはなじまないのではないか、なぜ国立大学法人法案と同じような制度設計ができなかったのかなという単純な疑問を抱いているわけですけれども、その点についてはいかがでしょうか。 |
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| 遠藤純一郎・文科省高等教育局長(以下、遠藤局長) |
大学につきましては、学校教育法の52条におきまして「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、」と、こういう規定をされているわけでございます。大学は、学術の中心として、深く真理を探求することを本旨とします教育研究機関でございまして、その性格上、学問研究及びその成果の教授が外部の干渉を受けることなく自由に主体的に行われることが必要であるということで、いわゆる大学の自治が慣行として認められているわけでございます。
このことを踏まえまして、国立大学法人法におきましては、大学における学問研究の自律性を担保するという観点から、学長の任免方法や中期目標の作成の方法等について特段の配慮をするといったようなことでの国立大学法人法となっておるわけでございます。
これに対しまして高等専門学校でございますが、これも学校教育法第70条の2で目的が規定されておりますけれども、ここでは、「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする。」と、こう規定されております。
高等専門学校につきましては、研究教育機関である大学とは異なりまして、実践的技術者の養成を目的とする教育機関であると位置付けられているということでございまして、このため、現在におきましても国立の高等専門学校につきましては校長の任免の判断は文部大臣が直接行っていると、こういうこと、それから教授会が置かれていないといったような、大学とは異なる制度となっているところでございまして、こういったような法律上の位置付けや役割の差を踏まえまして、国立高等専門学校につきましては、国立大学のような学問研究の自律性を担保するための特例は設けずに、原則どおり独立行政法人通則法による法人化を図るということとしているものでございます。 |
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| 神本議員 |
法律上の位置付けの違いというふうに今御説明がございましたが、やはり高等教育機関という観点から考えますと、国立大学法人法案で、3条で教育研究への配慮義務が担保され、あるいは中期目標を示すというような配慮がされていると同じような、そのような視点がこの高専の機構法案では全く欠落しているように思います。
それで、そうなると、他の独立行政法人と同様に、中期目標の決定は文部科学大臣が指示するというふうになるのでしょうか、確認ですが。 |
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| 遠藤局長 |
| 先ほども申しましたように、独立行政法人通則法による法人化でございますので、その独立行政法人通則法の規定に従いまして中期目標の決定は文部科学大臣が指示するといったような形になっておるわけでございます。 |
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| 神本議員 |
| 55の高専を一つの機構本部が取り仕切るというやり方になるわけですけれども、文部科学省の独立行政法人評価委員会の業績評価に基づいて文部科学大臣が資源配分を行うという枠組みでは、各高専の自主性や個性化あるいは活力の発揮ということができるのかどうかということについて大変私は疑念を抱くわけですけれども、この独立行政法人の仕組みにスケール、規模という観点からだけ安易に乗ったのではないかというふうに思えてならないんですけれども、その点はいかがでしょうか。 |
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| 遠藤局長 |
今回、国立高等専門学校を一つの機構とするということで法案を提出させていただいておるわけでございますけれども、この点につきましては、従来それぞれの学校で行われておりました業務の一部、あるいは学校の枠を超えた共通的な課題、例えばインターンシップにつきましては個々で推進するよりも全体として推進した方がいいのではないか、あるいは研修を通じました教職員の資質の向上、新たな教材の開発といったような共通的な課題につきましては、機構が行うということで法律的に対応をすることができるんではないかということがございます。
一方で、各学校では、引き続き学校教育法上の独立した学校でございまして、機構が行う共通的な課題への取組の基礎の上に立ちまして、それぞれの学校が特色ある教育活動や学生サービスの向上に重点的に取り組むことによりまして、その自主性を一層発揮し、個性化、活性化が推進されるのではないかというふうに考えておる次第でございます。 |
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| 〜昼食休憩〜 |
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| 神本議員 |
午前中に引き続き質問させていただきます。
午前中は国立大学法人法案を中心に質問させていただきましたが、午後は、これは実に約65万人の公立学校教員の給与の決め方にもかかわる大きな問題であります関係法律の整備に関する法律案を中心に御質問させていただきたいと思います。
まず、国立大学法人法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案によって、教育公務員特例法第25条の5の公立学校教育公務員の給与の種類及びその額は、当分の間、国立学校の教育公務員の給与の種類及びその額を基準として定めるものとするとの規定が削除されることになっております。いわゆる公立学校教員の給与の国立学校準拠制が廃止されることになります。
この国立学校準拠制というのは、国に準拠することによって国立学校教員の給与水準を同一として、待遇の不均衡を生じないようにして、全国的な教育水準の確保、均衡を図る、そのために設けられたものであるというふうに承知しております。
この国立学校準拠制のこのような考え方が今回この25条の5の削除によって変わるわけですけれども、今回の改正によってこの考え方そのものが変更されるのかどうかということについてまずお聞きをしたいと思います。 |
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| 遠山大臣 |
今回の改正といいますものは、国立大学の法人化に伴いまして国立学校の教員が非公務員とされるということを受けまして、これまでの国立学校準拠制というのを廃止する、せざるを得ないわけでございます。各都道府県ごとが地域ごとの実態を踏まえて教員の給料や諸手当の額をより主体的に決定できるようにする。これは地方分権の流れにも沿っているわけでございます。
しかしながら、教員の給与ということについての国の基本的な考え方といいますか、それについては変わらないものが多いわけでございまして、この法案におきましては、教員の職務と責任の特殊性に基づく現行の教員給与体系の基本は維持するということにいたしているわけでございます。
御存じのように、教員の給与につきましては、一つは、人材確保法に基づき優遇措置を講じております。それから二つ目には、職務と責任の特殊性に基づいて定めるということになっております。また、職員の給与といいますものは、国や他の地方公務員などの給与その他の事情を考慮して定められなければならないというふうになっているわけでございまして、これは地方公務員法上のいわゆる均衡の原則というわけでございますが、それらのことはそのまま引き続き規定されているわけでございますので必要な水準は保たれるというふうに考えているわけでございます。
教員の給与水準の確保ということによって必要な教育水準の均衡化を図るという考え方は基本的に変更がないというふうにとらえております。 |
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| 神本議員 |
基本的に改正によって考え方が変わるものではないという御答弁をいただいたと思います。
あと、少し細かくなっていくと思いますけれども、順次質問をしていきたいと思います。
この現行の教育公務員特例法25条の5は、公立学校教員の給与を当分の間、国立学校教員給与を基準として定めるというふうにしておりまして、この規定は制定当時、国公立の教育公務員の給与を一本にした給与法の制定を予想していたためだとされております。全国的な教育水準の均衡を図るために設けられていた国立学校準拠制が廃止されるわけですので、それに代わる何らかの基準が必要ではないかというふうに思いますけれども、これについてはいかがでしょうか。 |
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| 矢野重典・文部科学省初等中等教育局長(以下、矢野局長) |
国立学校準拠制が廃止された後、国はそれに代わる何らかの基準を示すべきではないかというお尋ねでございますが、その点につきましては、私どもといたしましては、これは地方の権限と責任をできるだけ拡大していくという地方教育行政の改革の方向性に沿ったものといたしますために、国が公立学校教員の給与について全国的に一律に給与の額を定めるといったことは行わないということにいたしたところでございます。
今後は、教員の職務と責任の特殊性に基づく現行の給与体系の基本は維持した上で、それぞれの都道府県が教員の職務と責任の特殊性、また人材確保の趣旨、さらには現在の教員の給与水準等を踏まえまして、人事委員会の勧告に基づいて教員の給料及び諸手当の額を定めることとなるものでございます。 |
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| 神本議員 |
| 考え方も変わらずに教育水準の確保ということも考えていくということですけれども、この国立学校準拠制というのは、教育の機会均等あるいは教育水準の維持向上を全国的に保障するための方策の一つであるというふうに考えております。今後は、地方の主体性というふうにもおっしゃいましたが、都道府県の財政力によって給与水準に格差が生ずることがあるのではないかというような危惧も抱くわけですけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。 |
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| 矢野局長 |
公立学校教員の給与につきましては、先ほど申し上げましたように、地方の権限と責任を拡大する、そういう観点から、国立大学の法人化に伴い国立学校準拠制を廃止して、各都道府県が教員の給与水準をより主体的に決定できるようにいたしたところでございます。
他方、この法案におきましては、教員の職務と責任の特殊性に基づく現行の教員給与体系の基本、これは維持することといたしておりまして、具体的には、教員について一般の公務員給与水準に比較して優遇措置が講じられなければならないといういわゆる人材確保法の規定は維持いたします。また、教員の給与はその職務と責任の特殊性に基づき定めることといたします。さらに、地方公務員一般の原則として、教職員の給与は国や他の地方公務員の給与等を考慮して定められなければならないということがあるわけでございまして、こうしたことなどから、各都道府県における教員の給与につきましては引き続き必要な水準が保たれ、全国的に優秀な教員を確保して義務教育の水準を維持することができる、そういうふうに私どもは考えているわけでございます。
そこで、格差ということについての御指摘がございましたが、この点については私どもは次のように考えております。
今回の改正は、地方分権というそういう観点から、各県が地域ごとの実態を踏まえて教員の給料や諸手当の額を主体的に決定できるようにするものでございまして、その結果として、各県ごとに給料や諸手当の額に違いが生じている、これは御指摘のとおり生じてくることもあるわけでございますが、その場合でも、先ほど申し上げましたように、国や他の地方公務員の給与等を考慮して定められなければならないとされているわけでございます。
こうしたことなどから必要な水準は保たれるわけでございまして、その上で生じてくる差異、そうした差異は、これは各都道府県が、物価などのそれぞれの地域の事情があるわけでございますが、そうしたそれぞれの事情を踏まえた各自治体の私どもは判断だというふうに考えるものでございます。 |
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| 神本議員 |
違いは生ずるであろうが、それは必要な水準を確保した上での違いであるというふうに御答弁をいただきましたので、そうかなとも思いますけれども、今回削除される25条の5が制定された当時には、その解説を読んでみますと、地方教育公務員の所属する地方公共団体は、その財政能力に種々の相違があり、放任しておくならば待遇に甚だしい格差が生ずることを避け得ない、これを避けるために規定せられたのが本条第1項なのであるというふうな解説もございまして、やはり心配がありましたけれども、今の御答弁のように必要な水準はきちっと確保されると、大きな格差が生じないようにというようなことは今後とも引き続き是非とも文科省としても御努力をお願いしたいと思います。
次に、それでは本改正案が成立すると各都道府県はどのように教員給与、手当等を決定をするのか、具体的に、しかも簡潔に御答弁をお願いします。 |
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| 矢野局長 |
これまで、公立学校教員の給与につきましては、国立学校の教育公務員の給与を基準として定められていたために、人事院の勧告に基づき定められた国立学校の教員の給料や諸手当の額、これに準拠しながら各人事委員会の勧告等に基づいてそれぞれの都道府県が定めていたわけでございます。
今後は、国立大学の法人化によりまして国立学校教員の給与の額に関する規定がなくなりますために、人事院が教員給与について勧告を行うことはなくなるわけでございますけれども、各都道府県は教員の、先ほど申しましたように教員の職務と責任の特殊性に基づく現行の教員給与体系の下で、人材確保の趣旨あるいは国や他の地方公務員の給与、更には現在の教員の給与水準等を踏まえながら、それぞれの人事委員会の勧告に基づいて教員の給料や諸手当の額、これを定めることになるものでございます。 |
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| 神本議員 |
ありがとうございます。
先ほどから局長の方からもおっしゃっていただいていますが、この教育公務員特例法の改正によって13条に給与の規定が新設されることになっております。それは、公立の小学校等の校長及び教員の給与は、これらの者の職務の責任と特殊性に基づき条例で定めるものとするとされております。第1条の法律の趣旨でも同じような文言で、「教育公務員の職務とその責任の特殊性に基づき、」との規定がございます。
繰り返し、再度規定されているところに文部科学省としての教員給与に対する責任意識というものも感じますけれども、あわせて、今後への一抹の不安というものもあるのではないかというふうに私は読み取るんですが、(「一抹じゃない、もっとだ。」と呼ぶ者あり)この13条は具体的にどのようなことが各県の条例に反映されるよう求めている規定なのかをお伺いしたいと思います。 |
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| 矢野局長 |
先ほど御指摘のように、これまで公立学校教員の給与につきましては、教育公務員特例法第25条の5によりまして国立学校準拠とされてきたところでございまして、公立の学校教員の給与につきましては、この規定に基づき国家公務員に準拠することで全国一律に教員の職務と責任の特殊性を反映した給与体系、これが担保されてきたところでございます。
国立大学の法人化に伴いこの規定は削除されることとなるわけでございますけれども、先ほど来御説明申し上げておりますように、引き続き教員の職務と責任の特殊性に基づき、一般の公務員とは別の給与体系とする必要がありますことから、公立学校の教員の給与につきましてはその職務と責任の特殊性に基づき条例で定めるということを新たに規定をいたしまして、一般の公務員とは異なる教員特有の給与体系を担保することといたしたものでございます。
具体的には、教員の給料につきましては、一般職の公務員の給料表とは別に教員特有の給料表を定めまして、校長、教頭、教諭などの職務に応じた級に分類すること。また、教員に特有の職務や勤務条件等に対しましては、一般職の公務員に支給される諸手当とは別に、若しくは別の支給要件に基づきまして、その職務や勤務条件の複雑困難性に見合う諸手当が支給されることが必要であるというふうに考えておるところでございます。 |
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| 神本議員 |
教員給与の優遇措置、それから教員に係る手当についてもう少しお伺いしたいと思いますが、今、西岡先生の一抹の不安ではないという声が聞こえましたが、たしか西岡先生が大臣のときだと思いますが、人材確保法、これが作られまして、その一部改正で今回3条の「一般の公務員の給与水準に比較して必要な優遇措置が講じられなければならない。」との規定は残されておりますけれども、それを担保していた第4条の人事院勧告の規定が削除されることになっております。
では、この「必要な優遇措置」ということについて、文部科学省は具体的にどのようなものと考えていらっしゃるのか。この人確法の改正後、この精神はどのように担保されるのかということについてお伺いしたいと思います。 |
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| 矢野局長 |
人材確保法、改めて申し上げますと、これは義務教育に従事する教員に優れた人材を確保するために、教員の給与につきまして一般の行政職員よりも優遇することを定めるものでございまして、現在、同法の趣旨を踏まえて、給料の額でございますとか義務教育等教員特別手当の支給等によりまして具体的な優遇措置が講じられているところでございます。
国立大学の法人化に伴いまして国立大学の教員が非公務員として整理されますことから、人事院の勧告について定めました人材確保法第4条は、これは削除することとしておりますけれども、国立大学の法人化後も、一つは優遇措置について定めております同法第3条の規定が引き続き残るということ、それから教育公務員特例法におきまして、義務教育等教員特別手当の支給根拠を新たに置くことにいたしました。また、義務教育費国庫負担金につきましては、教員給与の優遇措置の状況も考慮して算定すること、こうしたことなどから義務教育に従事する公立学校の教員の給与につきましては、引き続き人確法の趣旨を踏まえて、一般の行政職員よりも高い水準、優遇措置が保たれるものというふうに考えているところでございます。 |
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| 神本議員 |
| そのことで、引き続き担保されるものと考えておりますではなくて、もう一歩踏み込んでこのように文部科学省としては担保するというふうにお伺いしたかったんですけれども、そこはちょっと通告はしておりませんけれども、もう一度念を押したいと思います。 |
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| 矢野局長 |
繰り返しになりますが、人確法の第3条の規定は引き続き存続いたします。また、義務教育特別手当、これは新たに教育公務員特例法におきまして支給根拠規定を置いております。こうしたこと、さらに、更に申し上げますれば、義務教育費国庫負担法、失礼、義務教育費国庫負担金につきましては、そうした教員給与の優遇措置の状況も考慮して算定するといったことにいたしておるものでございますから、そういう意味で、現行の人確法が有しております一般の行政職員よりも高い水準、優遇水準というものを担保されるものというふうに考えているところでございます。
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| 神本議員 |
次に、給与特別措置法、いわゆる給特法についてお伺いしたいと思います。
時間外勤務手当、休日勤務手当が支給されないということについての補償措置として、教職調整額についてこの給与特別措置法第3条で規定されているわけですけれども、その改正案は、給料月額の100の4に相当する額を基準として条例で定めるところにより支給されなければならないというふうにされております。この100の4という基準は、拘束力があるものというふうに理解してよいのかというのが一点です。
また、その3条2項においては、「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない。」というふうにされております。この規定は恐らく現行の3条3項及び8条に定められていたものを規定し直したものであるというふうに思いますけれども、現行と同じであるというふうに考えてよろしいんでしょうか。 |
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| 矢野局長 |
現在、国立学校の教育職員につきましては、その職務と勤務態様の特殊性から、時間外勤務手当の支給はなじまないためにこれを支給しないことといたしまして、これに代えて勤務時間の内外を問わず包括的に評価するものとして、俸給月額の4%に相当する額の教職調整額を支給することといたしておりまして、公立学校の教育職員につきましても、国立学校の教育職員を基準として、同様の措置を講じることといたしているところでございます。
国立大学の法人化後も、公立学校の教育職員の職務、そして勤務態様の特殊性には、これは何ら変化があるものではないわけでございますから、引き続き公立学校の教育職員につきましては、時間外勤務手当の支給を義務付けている労働基準法第37条を適用しないことといたしますとともに、教職調整額が必ず支給されることとする必要があるというふうに考えているところでございます。
その際には、教職調整額の趣旨が形骸化しない、形骸化することのないように適切な額が支給される必要があるわけでございまして、教職調整額につきましては給料月額の4%、これは法律で定めておるところでございますが、それを基準として条例で定めることといたしたところでございます。 |
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| 神本議員 |
この給特法については、昨今といいますか、本当に超過勤務が学校現場では物すごい量になっておりますし、この給特法そのものについて是非が論じられたりもしております。
そのことは置いておきまして、今、今後も支給されるべきものであるというような御答弁をいただきましたが、給料の本体にこれは入るものですので、たとえ4%じゃなくて3.99%であっても、そういった格差が県によって出るということは大きな格差にまたつながっていくものでもありますので、是非とも100の4という基準をきちっと各県が、きちっとといいますか、格差が生じないようにすべきものだというふうに私は思いますので言っておきたいと思います。
次に、この給特法の一部改正では、第6条において、教員を「正規の勤務時間を超えて勤務させる場合は、」、いわゆる時間外勤務、超勤ですけれども、「政令で定める基準に従い条例で定める場合に限る」というふうにされております。この「政令で定める基準」というものはどのようなものなのか、現行と同じというふうに受け止めていいのかということです。それから、各都道府県は今回の改正によって改めて条例を制定し直すことになるのか。あわせて、教育職員に対し時間外勤務を命ずる場合に関する規定というのが昭和46年7月に文部省訓令として規定されておりますけれども、これも同じものが通知で示されることになるのか。
以上三点についてお伺いしたいと思います。 |
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| 矢野局長 |
お尋ねの政令におきましては、これまで国立学校の教員について定められておりました教育職員に対し時間外勤務を命ずる場合に関する規定、文部省訓令でございますが、これと基本的には同じ内容のものを考えているところでございます。すなわち、一つは生徒の実習に関する業務、また二番目といたしましては学校行事に関する業務、また教職員会議に関する業務、さらに非常災害等やむを得ない場合に必要な業務、これらのいわゆる超勤四項目を同政令において定めることといたしているところでございます。
したがいまして、国立大学の法人化に伴う今回の改正によって、各都道府県は現行の条例につきまして、その実質的な内容を改正する必要はないというふうに考えているところでございます。また、この新たに定めます政令の内容等につきましては、現行の教育職員に対し時間外勤務を命ずる場合に関する規定、文部省訓令と基本的に同じものであると、そういうことを通知等によりまして各都道府県に対してお示しをしてまいりたいと考えております。 |
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| 神本議員 |
ありがとうございました。
次に、特殊勤務手当についてお伺いしたいと思います。これについては、一般職給与法13条、具体的な内容は人事院規則9-30に定められております。国立学校準拠制が廃止されると、その内容は各地方公共団体の裁量ということになるのでしょうか。また、同様の勤務を行っている教員の特殊勤務手当の内容は全国的に均衡を取る必要があるというふうに思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。 |
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| 矢野局長 |
教員特有の特殊勤務手当といたしましては、現在、教員特殊業務手当、また多学年学級担当手当及び主任手当がそれぞれの支給要件に該当する職務に従事する者に対して支給をされているところでございます。
このような特殊勤務手当につきましては、国立大学の法人化後も、地方公務員の給与について規定をいたしております地方自治法や地方公務員法の規定等を根拠といたしまして、公立学校の教員に対しても現行と同様に支給することができるものでございまして、その上で、特殊勤務手当の支給対象となる職務の特殊性、困難性はこの法律改正後も変わらないということ、そして、改正後の教育公務員特例法の規定によりまして、教員の給与は職務と責任の特殊性に基づき支給されることとされておるところでございますので、こうしたことから、各都道府県におきましては改正前と同様に適切に支給することが必要であるというふうに私どもは考えているところでございます。 |
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| 神本議員 |
| 全国的に均衡を取ることが必要だと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。 |
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| 矢野局長 |
| 額につきましては、これは給料本体を各都道府県の判断にゆだねることとしてございますので、そういう意味での額については各自治体の判断にゆだねるわけでございますが、今申し上げました手当の種類につきましては、これは全国的に同じ扱いをしていただく必要があろうかと思っております。 |
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| 神本議員 |
額についてちょっとそれでいいのかなというふうに思いますけれども、今ずっと、細かいことのようですが、いろいろお聞きをしました。しかし、これはやっぱり国準拠制がなくなるということで、全国の教育水準の確保、均衡を図るという意味で非常に重要なことだと思って確認をさせていただきました。
しかし、この公立学校の教員給与に関して、今非常に大きな根幹を揺るがすような問題が出てきております。それはもう御承知のように、ここの委員会でも何度も問題にされましたいわゆる義務教育費国庫負担制度でございます。これについては、去る5月7日、地方分権改革推進会議が示しました重点的に推進すべき事項ということで、義務教育費国庫負担制度、その中の対象経費の見直し、定額化・交付金化、全額一般財源化、事務・栄養職員の一般財源化等、こういったものが挙げられております。
義務教育費国庫負担制度については、この3月にも法律改正が行われて、その際にも議論がなされましたけれども、与野党を問わず、その重要性については皆様から御意見が出たところでございます。そして、附帯決議においてもその重要性が確認をされております。そのような中でこういったものが地方分権改革推進会議の中から出てくるということは、私は国会軽視と言わざるを得ないと思います。
子どもの数を基準とした交付金化というようなことも聞こえてきておりますけれども、学校というのは一つのクラスを単位として動いているというところから考えますと、非常に現実離れをした机上の空論ではないかというようなことも現場にいた人間としては感じるところでございます。
また、遠山大臣は、5月28日の経済財政諮問会議において、事務職員、学校栄養職員は、教員と並ぶ学校の基幹的職員であるとの認識をはっきりと示されております。このことは歴代の文部大臣の答弁でも幾度も確認されてきていることでございます。
一方で、大蔵省、当時の大蔵省ですが、もう19年も前から事務職員、学校栄養職員の国庫負担の一般財源化を言ってきております。
義務教育費国庫負担の対象外にするという、学校事務職員、栄養職員をですね、というような意見は、私はこれもまた学校現場がどのように動いて教育活動、子どもに対して教育活動を行っているのかということを知らない人たちの全く教育論のない意見だというふうに、大変な私は怒りを持って聞いておりますけれども、学校現場では、本当に教員のみならず、事務職員、栄養職員、そのほかの職種の方々も高校などにはたくさんいらっしゃいますけれども、みんなで共同して教育活動に当たっているという実態を是非考えていただきたい。そういう意味で大臣も繰り返し、基幹的職員というのはそういう意味でおっしゃっているというふうに思います。
中教審の今後の地方教育行政の在り方の答申でも、教員以外の職員の重要性ということは指摘されておりますし、是非とも、今申しました教員の給与についてのその根幹になる義務教育費国庫負担制度について、日本の教育に責任を持つ、大臣には何度も決意をと言ってお伺いをしましたけれども、今回のこの法案にもまたその根幹となるものでございますので、是非とも義務教育費国庫負担制度をめぐる最近の動きに対して、事務職員、栄養職員の問題も含めて堅持する立場から毅然とした決意を、多分もう決意はしていらっしゃることは分かりながら、改めてお伺いしたいと思います。 |
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| 遠山大臣 |
先般成立させていただきました義務教育費国庫負担法の質疑の際にも、明確に与野党の総委員の方々から義務教育費国庫負担制度の根幹は守るべしというお話がございました。私も答弁の中でそのことを明確に申し上げましたし、また附帯決議においても明確に書かれているところでございます。
私は、先般の5月28日の経済財政諮問会議でも、非常にあれですね、義務教育費国庫負担制度というものを国の骨格ないし国の礎という認識をどうも欠いているのではないかという角度から一般財源化しろ、さらには事務職員、栄養職員についてもこれは一般財源化というようなことが軽々に論じられたような気がしたときに、すかさず反論をしたところでございます。
私の考えそのものはもう何度も述べているところでございますし、事務職員、栄養職員も学校の基幹的職員ということは、今、委員がおっしゃいましたように、学校を構成する学校を構成する教員、栄養職員、失礼しました、養護教員とともに非常に大事な役割を担っている職種の方々でございまして、これを一部を一般財源化するというようなことは、混乱が生じこそすれ何の私は利益もないというふうに思うところでございます。
そのようなことから、義務教育そのものについての重要性、そして、それを実際に国民に対して一定水準の教育を確保するという角度で頑張っておられる学校の構成員が安心して職務に邁進していただけるように、この義務教育費国庫負担制度の根幹を守るというのは私どもの大きな役割だと思っております。
同じ経済財政諮問会議が行われました朝、歴代の文部大臣がお集まりいただきました。その中には財務大臣と法務大臣は入っておられませんけれども、これは現職、別の職をやっておられるということもございますが、それらの10人の歴代の文部大臣の方々の強い御決意も、義務教育費国庫負担制度の根幹を守るということと同時に、事務職員、栄養職員についてもこれを一般財源化することは絶対にしてはならないという強い御決意を語ってくださいました。また、その結果につきましては要所要所にお話しいただいたものというふうに考えております。
そのように、これは行政とかいろんな立場を超えまして、日本の、私は日本の国を一つの城と思いますと、義務教育というのはその石垣、城を構成する石垣の部分だと思います。その石垣の部分の大きな石を取り崩していくなんというようなことがないようにやっていくということは私の信念でございますし、また、委員の先生方の是非ともお力添えを得まして、このことについて私どもとしてこの考えを全うすることができるように御支援をいただければと思うところでございます。 |
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| 神本議員 |
ありがとうございましたというか、お互いに頑張りましょうということなんですけれども。
私も学校現場におりまして、自分がこの義務教育に携わる者として給与をいただきながら子どもと教育活動、学習してきたわけですけれども、そのときは義務教育費国庫負担制度というような、こういう制度は知らなかったんですが、この仕組みということをよくよく見てみますと、ああ、この上に乗っかって安心して教育活動ができたんだなと、しかも、学校で、構成員とおっしゃいましたが、様々な職種の人と一緒に携えて教育活動ができたのはこの制度があったからだということを改めて、今回浮上してきて再確認をしているところです。
ですから、そのことを私は、自分も国民の皆様によく分かっていただきたいと思いますし、この国会の中では、ほかのよく訳の分からない人たちにはしっかりと教育論として、この義務教育費国庫負担制度がいかにこれまでの教育の支えになってきたのかということを教育論として是非言っていただきたいし、私自身も学校現場におりましたときに、事務職員、栄養職員の方々の仕事を直接よく見えなくて理解できなかったという部分も多々あったように思います。そういう意味では、基幹的職員ということの内実についても是非とも大臣にはこれまで同様に、あるいはこれまで以上に認識をしていただいて頑張っていただきたいということをエールを送りまして、質問を終わりたいと思います。
ちょっと超過しまして済みません。ありがとうございました。 |
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