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国会活動2003年
2003年4月14日(月)
決算委員会
皇室費、内閣、内閣府本府、金融庁及び沖縄振興開発金融公庫の平成13年度決算について審査
神本美恵子参議院議員(以下、神本議員)
神本議員
今日は決算委員会ですけれども、まだ頭が選挙モードで皆さんも悲喜こもごもだと思いますが、質問に入らせていただきます。

本日は、内閣、内閣府本府、金融庁などの省庁別審査になっておりますけれども、私は大きく二点について、一点目は内閣官房報償費の執行体制についてと、もう一つはDV法について今日は御質問させていただきたいと思います。

まず最初に、一昨年大きな問題となって国民の関心を呼びました内閣官房報償費の私的流用、いわゆる松尾事件として当時も報じられましたけれども、この問題につきましては当決算委員会でも警告決議が出されまして、その中では、逮捕・起訴に至ったことは言語道断であり、国民の信頼を著しく損なう事態を招いたことは、極めて遺憾であるという大変厳しい警告決議が出されております。当時の新聞記事をちょっとひもといてみたんですけれども、その中でも、ずさんな経理処理を許した外務省、機密費のチェック機能を喪失していた内閣官房、また判決も不十分な審査体制が犯行を助長したというふうに新聞でも指摘されております。

私は、その後のこの問題についての対応について、確認を含めて若干質問をさせていただきたいと思います。

まず、内閣官房報償費にかかわる是正処置要求の処置状況についてでございますけれども、この問題については、会計検査院からも会計検査院法第34条の規定による是正及び改善処置の要求が内閣総理大臣並びに外務大臣に対して行われております。2001年度決算検査報告では、この処置状況が掲記されております。

まず、会計検査院から、是正及び改善処置要求に対する処置状況について簡潔に御説明をお願いいたします。
石野秀世・会計検査院事務総局第一局長(以下、石野局長)
石野局長
石野局長
検査院では、松尾事件が発生したことなどを受けまして、事件の発生原因を究明するとともに、内閣官房報償費の執行体制、内部チェック体制を中心に厳正な検査を行ったところでございます。

その結果といたしまして、一つ目に、内閣官房及び外務省におきまして、総理外国訪問に係る各々の事務分担を明確に定め、その事務の分担に応じ自らの責任において予算を執行すること。二つ目に、内閣官房において報償費の出納、保管に係る事務補助の内容及び実施手続を定めるとともに、管理状況が十分把握できるよう、その執行体制を整備すること。三つ目といたしまして、内閣官房におきまして官房報償費の出納、保管について定期的に内部監査を行うなど、報償費が適正に使用されているかどうかの確認を内部で行うことができる体制を構築することということを内容とする処置を要求したものでございます。

これに対しましての処置状況でございますが、一番目の総理外国訪問に係る経費につきましては、一部を除きましてすべて総理外国訪問に係る経費を外務省予算で計上するということ、そしてそれぞれ各々自らの責任において執行するという、しているということ。それから、そういうことで総理外国訪問に係る内閣官房と外務省との間における事務及び経費の分担の明確化が図られたというふうに思っております。

それから二つ目でございますが、内閣官房におきましてその報償費の取扱いにつきまして基本方針等を定めまして、内閣官房報償費につきまして、取扱い責任者の責任と判断の下でその経費の性格に適したものに限定して執行するとともに、その使用目的類型の明確化、事務補助者の指名等を定めまして報償費の執行体制を整備し、また同じく基本方針におきまして定期的に内部監査を行うことなどを定めまして、報償費が適正に使用されているかどうかの内部確認を行うことができる体制を構築するという処置が取られたというふうに承知しております。
神本議員
今御説明の中にもありました内閣官房報償費の取扱いに関する基本方針が定められたということですけれども、これについて少しお伺いしたいと思います。

この基本方針が定められてからここでちょうど1年が経過しましたので、この間の運用状況についてですが、この内閣官房報償費は、「一つ一つ吟味しながら真にその経費の性格に適したものに限定して使用するもの」というふうに明記されております。そのため、今まで以上に厳格な執行がなされたことと思いますけれども、2002年度の執行状況は前年度までと比べて変化が見られたでしょうか。

また、執行に当たっては、その中で、政策推進費、調査情報対策費、活動関係費というふうに「三つの目的類型ごとに、それぞれその目的に照らして行うもの」とされておりますけれども、この目的類型別の割合はどのようになっているのか、大まかな概数で結構ですので、御答弁をお願いします。
福田康夫・内閣官房長官(以下、福田官房長官)
福田官房長官
福田官房長官
内閣官房報償費につきましては、総理外国訪問にかかわる内閣官房と外務省との間における事務及び経費の分担の明確化を図ると、こういうようなことで、ただいまの会計検査院の方からも報告がございましたけれども、平成12年度から、総理外国訪問に当たりましての総理大臣及び内閣官房副長官並びに内閣官房職員の宿泊費を順次施設借上費として庁費により支弁する等の見直しを行っております。平成14年度予算からは、これらの経費以外は外務省に一元化して予算計上しまして、各々自らの責任において執行するなどの改善措置を講じております。

また、平成14年度につきましては、内閣官房報償費の取扱いに関する基本方針などを策定いたしました。そして、これらに基づいて内閣官房報償費の厳正かつ効率的な執行に当たっているところでございます。もとより、一件一件適正なる使用をするということで、その支出に当たりましては厳密に検討をいたしております。これは内閣官房報償費だけというわけじゃありません。すべての政府関係の支出についてはそういう姿勢で当たるべきだというように思っております。

ただいま質問ございました類型別と、こういう話でございますけれども、これは、内閣官房報償費の執行にあたっての基本的な方針において、まず高度な政治的判断により機動的に使用することが必要な政策推進費、またその時々の状況に応じ必要な情報を得るために必要な調査情報対策費、またもう一つは、ただいま申し上げました両方を行うに当たりましてこれらの活動が円滑に行われ、所期の目的が達成されるよう、これらを支援するために必要な活動関係費というその三類型に分類したわけでございます。内閣官房報償費の使用目的を可能な限り明らかにしたいというそういう趣旨で、このように三類型にいたしたわけでございます。

しかしながら、内閣官房報償費というのは、かねてから申し上げておりますとおり、その経費の性格から具体的な使途等については明らかにはしないと、こういうことにいたしておりますので、御質問の点についての答弁は差し控えさせていただきたいと思っております。
神本議員
その従来から明らかにしないということのその意味は、国の機密保持上、その使途などを明らかにすることが適当でない性格の経費であるということは私も承知をしておりますけれども、この政策推進費、特に官房報償費の中の政策推進費というのは、「官房長官としての高度な政策的判断により、機動的に使用」できるというふうにされていますよね。

それで、その「高度な政策的判断」とするその範囲があいまいであっては、国民の中に、それがどういうふうに使われているのか、中身が詳しく一つ一つ明らかにされることはもちろん機密上無理だとは思いますけれども、範囲があいまいであっては合意が得られないのではないかというふうに私は思います。

そこで、官房長官に更にお伺いしたいんですけれども、「高度な政策的判断」とは何か。また、限定された特定の事案、事項があるのでしたら、それを示していただきたいと思います。

国費支出である以上、これは金額ですれば14億円相当だと聞きます。ですから、1日に換算しますと、約、まあ平均ならしますと400万円というような金額ですので、国民からはその示せる範囲はきちんと示していただきたいというのが国民感情でもございますので、是非明らかにしていただきたいと思います。
福田官房長官
内閣官房報償費というのは、取扱者、取扱責任者でございます内閣官房長官のその都度の判断で、その時々の内閣の最重要課題であります内政、外交の円滑な推進を図るための機動的な経費であると、こういうように規定いたしておるところでございます。また、そういう趣旨に沿って支出をいたしておるわけであります。

こういうような内閣官房報償費の性格から、高度な政治的判断の内容というのは、これは類型的に申し上げるのは困難なことであるというように考えております。
神本議員
その高度な政策的判断ということで明らかにされないと、そのことが国民に対してやはり不信を招いているのではないか。また、こういった不祥事といいますか、私的流用がその中で行われてきたというその反省に立つならば、何とか明らかにできる、あるいは無原則に、その原則や基準も示されないということでは国民は納得できないのではないかというふうに私は思います。

それで、私は、国民の皆さんが、その内閣官房報償費の執行に当たっての基本方針に掲記されている三つの目的類型、それを十分に理解していただくことが必要ではないかと思います。さらに、この基本方針の中の取扱いに関する基本方針で、毎年度又は官房長官が替わったときは執行に当たっての基本的方針を改めるというふうになっておりまして、2003年度も近日中に改正するというふうに伺っております。

この執行判断の基準というものがころころ変わるといいますか、毎年度見直されて変わるということでは、とても透明性を高めるとは言えないのではないかというふうに思いますので、この際、福田官房長官のときに今後の内閣における規範となるべき執行方針を定められてはいかがかと。そして、経年的にこの報償費の執行について国民の判断を仰ぐというふうにでもしなければ、国民の信頼回復というのは到底できないのではないかというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
福田官房長官
平成14年4月に内閣官房報償費の取扱いに関する基本方針を策定いたしました。そこで、取扱者責任者、取扱いの責任者でありますその時々の内閣官房長官が毎年度、報償費の目的類型を明らかにした上で、その執行に当たっての基本的な方針を定めると、こういうようにいたしておるわけであります。

現に、私も現在、平成14年度の実績を精査いたしているところでございますが、その結果を踏まえまして、平成15年度の内閣官房報償費の執行に当たっての基本的な方針について決定したいと考えております。

しかし、お尋ねのことにつきましては、これはこの性格上明らかにできないということでありますので、これは、この点は御理解をいただきたいと思っております。
神本議員
国民に納得できるような説明をということで、私は是非、先ほどお聞きしましたように、その三つの類型の割合も示せない、そしてまた特にその中の政策推進費ということの範囲も示せないということでは、機密保持ということがあるにしても、執行判断の基準をせめて示してほしいと、そうでもしないと国民には納得できないし、また透明性を高めるということにはならないのではないかというふうに私は思います。

次に、この報償費の取扱要領が定められていますが、その運用状況についてお伺いしたいと思います。
この今回の取扱要領については、報償費の出納に当たっては出納管理簿を整備するというふうにされておりますけれども、この事務は適正かつ遅滞なく実施されたのか。また、取扱要領では取扱責任者である内閣官房長官自らが定期的に記録の確認に当たるというふうにされております。そこで、実際にこの1年間で何回ぐらい、どの程度の頻度といいますか間隔で記録を官房長官自らされたのかということをお伺いしたいと思います。
福田官房長官
これはもう御質問を度々いただきましてお答えしているところでありますけれども、この内閣官房報償費は、これは内政、外交を円滑に推進させるために機動的に使用する経費であるということでありまして、この内容について、たとえ類型的というふうに言われましても、説明始めますと、それは、じゃ、それだけじゃ納得できないからもう少し教えろと、こういう話になるわけでありますので、ですから、そういうこともありますからなかなか説明しにくい性格のものだということを申し上げたいと思います。

それから、ただいまお尋ねの件につきましては、取扱いの責任者であります私が指名した事務補助者に整備を行わせて内閣官房報償費出納管理簿を整理しておる、整備させておるところでございますが、加えて、その取扱責任者である私が毎月確認を行っているところでございます。
神本議員
示しても、それでは納得できないからもっと出せ、もっと言えというような、それはちょっと余りにも国民に対して失礼ではないかと思うんですね。

私が言っていますのは、その範囲はどの程度な、どういうものなのか、政策推進費として何か使うその基準というものがあるのか、それとも無原則なのかということをお伺いしているんであって、その点いかがですか。
福田官房長官
これは、先ほども申し上げました、内閣官房長官の判断によりましてその時々の内閣の最重要課題である内政、外交の円滑な推進を図るために機動的に使用する経費であると、こういうことでありまして、これ以上のことはないのであります。
神本議員
神本議員
何か、そういう御答弁の仕方をされると何かあるのかなと、逆に私は国民の方もそういう御答弁を聞くと。適正かつ厳正に、1日400万円の国費を使うということに、平均ですね、ということに対してやっぱり信頼を深めるような御答弁を是非お願いしたいと思います。

次に、会計検査院にお伺いしますけれども、会計検査院は、憲法上認められた独立機関ということで、この報償費に対しても検査を行われてきたと思いますが、これについてはいわゆる聖域といいますか、踏み込んだ検査が行われていなかったのではないかというふうな印象を持っております。

報償費については、計算証明規則第11条の規定に基づくいわゆる簡易証明というのがあるそうですけれども、私も今回勉強させていただきました。その簡易証明ということで、実地検査においてはこれまで十分に説明を徴したり関係書類の提示を求めたりして十分に厳正な検査ができているとしておりましたけれども、この松尾事件が起こってしまっております。国の会計経理に係る不正、無駄遣い、これについては会計検査院がただしてくれるんだ、きちんと独立機関として検査をしてくれるというふうに思って、国民はそう期待をしてきたところでございますけれども、今回のこの事件についてはその期待に会計検査院はこたえることができなかったということだと思います。

私は、会計検査にそういう簡易証明というような例外を作ってはいけないと思うんですね。もしそういう簡易証明というようなやり方でやるとしても、これを認める、これは簡易証明でやるというその基準、基準を厳格にして、どうしてもそれが必要なものについてのみ、個々の事案ごとに内容を厳しく吟味して極めて限定的に行うべきだというふうに思いますけれども、会計検査院として、現在、簡易証明の取扱いをしているものはどういうものがあるのか、また、一度これは簡易証明でというふうに承認されたものであっても、少なくとも毎年あるいは状況が変わるごとに見直しを行っているのか。承認する際の手続について御説明をお願いしたいと思います。
石野局長
今お話しの簡易証明ということでございますが、計算証明規則の第11条の規定に基づきまして、領収証書等を取扱責任者の手元に保管させておき、会計検査院にはその支払明細書を提出させるという言わば手元保管を認めているという形のものがございます。これは今の内閣関係の報償費だけではございませんで、ほかに警察庁の報償費、捜査費あるいは法務省関係の報償費、調査活動費、外務省関係の報償費と、ほかにもございますけれども、そういったところがございます。

この証拠書類の手元保管と、認めておるといいますのは、今申しましたように計算証明に係る一環の手続ということで行っているものでございまして、証拠書類を作成する必要がないという性格のものではございません。単に手元保管を認めておるというだけのものでございまして、検査に当たりましてはそういった証拠書類の必要に応じて提出を求める、あるいは実地検査の際に確認するということで他の経費と同様に検査を行ってきているという状況でございます。

それから、計算証明の、今の手元保管の取扱いを認める基準ということでございますけれども、これはその経費の性格上、多数の目に、その証拠書類等が多数の者の目に触れるということが好ましくないということで取扱省庁から申出のあったものに対しまして、毎年そういった状況が本当に認められるのかどうかということを十分、その報償費の管理執行状況というものを勘案いたしまして、毎年度その必要性を見直すということによりまして、そういった申出を承認して差し支えないという判断ができたものを年度ごとに承認を行うという方法にしておるところでございます。
神本議員
簡易証明検査のやり方、今お伺いして分かったんですけれども、この松尾事件に関してみれば、会計検査院は事件が発覚するまで会計経理の不正を見いだすことができなかった、これはもう起きてしまっていますよね。この簡易証明の実地検査においては、支出目的等について適正に使用されたという心証が得られるまで関係書類の提示や説明の聴取を受けるというふうにされております。

それで、その松尾事件のときも、といいますか、そのときもこの簡易証明を行って心証が得られたということですよね。ですから、その適正に使用されたという心証、これが非常に重要なことになると思うんですけれども、その基準は、実地検査を、そのとき、どなたがなさったか知りませんけれども、人によって異なるのではないかというふうに危惧をします。

それで、検査の基準、またその水準が、検査する、実地検査をする人によって左右されては問題だと思いますので、特に出納簿管理や支払関係書類の保管などが行われるようになったというふうに今お聞きしましたが、役務提供者等の領収書がなくて、かつ関係書類の提示もない、いわゆる三つの類型のうちの政策推進費、この使用に対する検査においては、この心証だけが頼りといいますか、心証がとても重要だと。

その基準がどこで、これは信用できる、確かに適正に使用されたというふうに判断する基準が非常に重要だと思うんですが、会計検査院としてはこの心証の基準をどのように定められているのか、また各検査担当者の心証の基準やレベルを統一するためにどのようなことをなさっているのか、お伺いしたいと思います。
石野局長
今お尋ねの心証を得るまでということでございますが、これにつきまして、一般的に個々具体的にここまでやればいいというふうな基準を特に設けているということはございません。ただ、そういった説明の内容が合理的なものであるかどうか、あるいは提出された書類とその説明とが整合性があるのかどうかと、そういった当該会計経理の妥当性、合理性を総合的に判断するということで対処してきております。このことは報償費だけではございませんで、ほかの経費でも同様のことでございます。ですから、一般的にこういった基準まで行けば大丈夫だということを設けておるわけではございません。

ただ、今お話しの官房報償費につきまして、どういったことの状況なのかということでございますと、先ほど来申し上げておりますように、その執行体制の整備が図られたということでございますので、そういった執行体制が確実にそのとおり実行されているのかどうかということにつきましては、例えば専従の担当者を決めるとか、そして担当者の中であるいはそういった検査の方法といったことについて検討を加えるというふうなことで、そのレベルの、検査のレベルの維持あるいは向上というふうに行っていくということで対処してきておるところでございます。
神本議員
基準は特にないということですけれども、やはり私は何らかの基準を作らなければまた起きるのではないかということを大変危惧をいたします。

それで、更に会計検査院の検査体制についてお伺いしたいんですけれども、検査にリスクマネジメントの視点を取り入れて将来生じることが危惧される問題について指摘することも重要というふうに会計検査院としては今行われていますけれども、この報償費の取扱いに関する基本方針が整備されたことで報償費の執行については将来問題が生ずるような危惧はなくなったというふうに会計検査院としてはお考えでしょうか。

私は、今ずっと最初からお聞きしてきて、どうも本当にそれで大丈夫なのかということについては国民は今の御説明では、官房長官と会計検査院の御説明、両方お聞きして、本当に松尾事件のようなことが今後起こらないというふうな心証は受けていないんですけれども。

この基本方針では、会計検査院が必要として会計検査院長から特に申入れがあった場合には長官自らがその説明に当たるというふうにされております。この2002年度分の実地検査がこれから行われるというふうに思いますが、官房長官からの説明聴取や質疑応答、関係資料の検査などを通じて、この内閣官房報償費の支出は適正に支出されたというふうに判断できる、あるいは二度と国民の期待を裏切ることはない、そのような検査を行うということをここで決意なり、できたら明言を、難しいでしょうけれども、でも、それをしないとやっぱり国民は信頼できないと思うんですね。是非とも会計検査院長からここは御答弁お願いしたいと思います。
杉浦力・会計検査院長
杉浦院長
杉浦院長
お答え申し上げます。
リスクマネジメント検査ということで、昨年来から私ども一生懸命勉強いたしておるところであります。
官房の報償費につきましても、その問題となるべき扱い方の問題とか、あるいはそういった点を整理していただいて、そうすると基本的な帳簿上の問題、数字の問題というのは非常に少なくなるというようなことは考えられると思っております。

このほか、私どもといたしましては、使われました中身が本当に正確に使われておるかどうかという点につきましては、官房長官の方とも連絡を取り合って、きちんと調査をしていくつもりでおります。

先ほどからお話にありました政策推進費というような特に政治的な問題の高い問題につきましても、ほかの経費と同じような考え方に持ちまして、必要であれば最適な時期、最適な方法により検査を進めてまいりたいと思っております。
神本議員
では最後に、官房長官に是非御答弁をお願いしたいんですけれども、やはり今ずっと御答弁をお聞きしながら、松尾事件が起きて、官房報償費についてはどうなっているのかという国民の疑問にやはり私はお答えできるような明確な今質疑ができたというふうには思っておりません。まだまだ厚いベールに包まれているのではないかというふうに思います。

それで、やはり一昨年に起こったこの事件で報償費の使途について国民の信頼を失った、その信頼回復のためのゼロからの出発であるということを是非とも肝に銘じていただきたいというふうに思います。ですから、報償費の執行に当たっては、その目的にかなったものに限定して、厳格な基準を持って使用をしていただきたいということと、会計検査院の検査に際しては、できる限り、可能な限り透明性を高めるために関係領収書等を示して直接説明して、一層の透明性を高めていただきたいということをお願いしたいと思います。

今後の報償費の執行に当たって、国民に分かるように、ガラス張りとまではいかなくても、透明性を高めるという決意を込めて官房長官からの基本的な姿勢をお聞きしたいと思います。
福田官房長官
先般来、松尾事件のお話もございましたが、この松尾事件のようなこういう問題が今の体制で起こるはずはありません。そういう問題が起こるようなことはすべて改善処置を講じまして、今後二度とそういうことは起こることはないということは断言を申し上げたいと思います。

これ、この内閣官房報償費というのは、正に取扱責任者でございます官房長官の判断と責任の下で私が実際担当いたしまして以来、一つ一つ吟味しながら厳正かつ効率的な執行の徹底に当たってきております。今後の内閣官房報償費の執行に当たりましても、昨年度までの執行状況を踏まえながら、更に吟味をし、執行に当たってまいりたいと、このように考えているところでございます。
神本議員
すべて改善をし、二度と起こることはないというふうにおっしゃいましたので、そのことは是非信じたいというふうに思いますし、国民の信頼を再び失墜するようなことがないように是非重ねてお願いをしておきたいと思います。

では次に、大きな二点目の質問ですけれども、DV法、いわゆる配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律についてお伺いをしたいと思います。

このDV法は、2001年の10月に施行されて、全面施行が2002年の4月、一年半ぐらいたっているわけですけれども、まずこのDV法に関する、DV法といいますか、ドメスティック・バイオレンスに関する実態調査についてお伺いをしたいと思います。

この法律が成立する前の1999年9月に国として初めて女性に対する暴力についての実態調査が行われて、その結果がこの法律の制定のきっかけにもなったというふうにお伺いしています。

このような調査は定期的に継続していく必要があると考えますけれども、法施行後、2002年度の内閣府の女性に対する暴力対策関係予算において、この女性に対する暴力の実態調査が加害者研究の調査とともに1,300万円、予算が計上されております。そして、この調査ではどのような対象においてどのような方法で調査が行われたのか、今朝、私、その調査結果の概要をいただいたばっかりなんですけれども、概要について御説明をいただきたいと思います。
坂東眞理子・内閣府男女共同参画局長(以下、坂東局長)
坂東局長
坂東局長
お答え申し上げます。
内閣府では平成14年度に配偶者等からの暴力に関する調査を実施して、先週末、11日に結果を公表いたしました。この調査は、昨年の10月から11月に掛けまして、全国から無作為に抽出いたしました20歳以上の男女4,500人に対してアンケート用紙を郵送し、調査員がそれを回収するという形で実施しております。回収率は73.8%、3,322人の方から回答をいただいておりますが、この結果ですが、女性の約5人に1人、19.1%ですが、そういう方たちがこれまでに配偶者等から身体に対する暴行、恐怖を感じるような脅迫、性的行為の強要といった行為を受けているということが明らかになっております。また、女性の4.4%、約20人に1人がこれらの行為によって命の危険を感じていたと。また、女性の2.0%が暴力によってけがを負い、医師の治療を受けていたというような結果が出ております。
依然として被害が深刻であるということが明らかになっております。
神本議員
お答え申し上げます。
内閣府では平成14年度に配偶者等からの暴力に関する調査を実施して、先週末、11日に結果を公表いたしました。この調査は、昨年の10月から11月に掛けまして、全国から無作為に抽出いたしました20歳以上の男女4,500人に対してアンケート用紙を郵送し、調査員がそれを回収するという形で実施しております。回収率は73.8%、3,322人の方から回答をいただいておりますが、この結果ですが、女性の約5人に1人、19.1%ですが、そういう方たちがこれまでに配偶者等から身体に対する暴行、恐怖を感じるような脅迫、性的行為の強要といった行為を受けているということが明らかになっております。また、女性の4.4%、約20人に1人がこれらの行為によって命の危険を感じていたと。また、女性の2.0%が暴力によってけがを負い、医師の治療を受けていたというような結果が出ております。
依然として被害が深刻であるということが明らかになっております。
坂東局長
議員御指摘のとおり、こうした調査によって配偶者からの暴力の実態が浮かび上がり、対策を行う上でも大変有用なデータとなりますので、継続的に実施することは大変有意義だと思いますが、内閣府の方におきましても、男女間における暴力に関する調査、平成11年度、それから配偶者等からの暴力に関する事例調査、これはケーススタディーですけれども、これを平成12年度、そしてまた今回の配偶者等からの暴力に関する調査、さらに暴力の加害者更生に関する調査研究というように調査研究を重ねております。
神本議員
ありがとうございました。
それで、この、では実態の把握の仕方について、今のはサンプル的な調査とかあるいは事例の調査ですけれども、実際にDV法が全面施行された2002年4月から2003年2月の間の調査結果が発表されています。それによりますと、来所あるいは面接、電話によるものも含めて相談された件数が約33,000件というふうにお伺いしています。

しかし、実際には、今日お手元に資料を配付させていただきましたが、配偶者からの暴力防止・被害者の保護に関する法律の概要ということでチャートのペーパーをお配りしておりますが、この内閣府の調査の33,000件というのは、この「被害者」からの黒い矢印が2つ出ているうちの右側の配偶者暴力相談支援センター、ここに寄せられた相談件数ではないかなと思うんですね。これと別に、また濃い矢印がもう一つ出ております、警察の方に直接訴えた数、また裁判所に直接申立てをした被害者の方、ここには出ていませんけれども、民間シェルターや各都道府県や自治体、市区町村の自治体の福祉事務所に訴えた被害者というふうに、ほかにもあるというふうに聞いております。ですから、重複している場合もあるとは思うんですけれども、このような、それぞれ担当省庁が違うからということではなくて、内閣府として全体の実態を把握する必要があると思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。
坂東局長
お答え申し上げます。
御指摘のとおり、配偶者からの暴力を受けた被害者が相談する対象といたしましては配偶者暴力相談支援センターがございまして、そちらに既に33,000、そしてまた警察の方に14,100余り、また裁判所、市町村の福祉事務所等々にいろいろな相談が行われておりまして、それぞれの機関におきまして業務遂行上の必要に応じて集計されていると思いますけれども、御指摘のとおり、一人の方が幾つもの機関に相談をしておられるということもございますので、単純に各相談機関の件数を合算することによって正確な被害実態は把握できないというふうに考えております。

そしてまた、こういうふうに、もちろん集めた方がよろしいんですけれども、御存じのように、例えば民間のシェルター等、あるいは配偶者暴力支援センターの方でも、大変限られた予算で、限られた人員がこういった被害者の相談に当たっておりますので、こうした統計、数字、あればもちろんそれにこしたことはないわけですけれども、過大な負担を強いることになるのではないかなというふうに考えております。

内閣府では、支援センターに関する相談件数を集計しておりますが、これはあくまでその被害実態に関する一つの参考で、これですべてを網羅しているというふうには考えておりません。また別途、いろいろな形での調査でその被害実態の調査を行ってまいりたいと思っております。
神本議員
是非、確かに重複したり、それぞれの担当の現場のところで過度の負担になるというような配慮も必要ですけれども、内閣府としては、この被害者から下りているそれぞれのところの有機的な連携といいますか、そういった連携を進めていく上でも、またそれぞれの現場で、市区町村の福祉事務所や民間シェルターのそういったところの現場での課題なども把握するということも含めて、何とか全体を見渡した課題認識を持つための調査を工夫、研究していただきたいということを御要望いたします。

それから次に、DV被害者に対する施策の中で最も大きな課題というのは被害者の自立支援であるというふうに考えます。今、DV被害者の自立支援といいますか、生活再建を支援する最大の手段というのは生活保護というふうにお聞きしております。しかし、この生活保護の実行主体、実施機関は都道府県や市町村の自治体になっておりますので、なかなか、DV被害者が生活保護をどのくらい受けているのか、そのための経費がどのぐらい掛かっているのかというふうなことは全体的に把握が難しいとは思いますが、DV被害者の生活保護の適用件数というような実態は内閣府の方では把握されているのでしょうか。それとも、直接担当の、これは厚労省の方になるんですかね、生活保護の中でDV被害者の生活保護適用件数がどのくらいあるのかという把握は。
岩田喜美枝・厚生労働省雇用均等・児童家庭局長
事前に通告をいただいておりませんでしたので、担当の局長が参っておりません。戻りまして、生活保護の受給者の中でDV被害者がどの程度いるかどうか、把握できているかどうか、調べまして御報告するようにいたしたいと思います。
神本議員
済みません、通告していたつもりですけれども、何かちょっと、じゃ、ずれていたんでしょうね。
私は、是非、このDVのために発生した福祉経費という観点から、恐らくこれ把握していないというふうにお聞きしたんですけれども、生活保護の中でDV被害のために生活保護を受けているという数を是非把握していただきたいし、それは内閣府としても是非把握をしていただきたいと思います。

そして、私は、生活保護による生活再建というのではなくて、むしろ自立支援の施策として、例えば住宅確保や就労支援などを進めていくことによって被害当事者の経済的自立を促していくことの方が、コストから見ても、コスト面から見ても安い、安いといいますか、いいのではないかと。福祉的に保護を受けてもらうということよりも、自ら経済的に自立できるような支援策にお金を使う必要があるんではないかというふうに思いますが、その点については内閣府の方、お願いします。
坂東局長
御指摘のとおり、配偶者からの暴力の被害者が自立をする、その自立を支援するということは大変重要でございまして、そのためには、お金、金銭の問題だけではなしに、住居の問題、雇用の問題など様々な面からアプローチしていかなければならないと思いますが、それぞれ公的な制度が用意されております。

そうした情報が是非そういう被害を受けた方たちに十分に届くように、私どもといたしましては、情報を一元化して、相談に当たる方たちが使いやすいように提供する事業をするとか、そういったような形で努めておりますが、さらに、その被害者の方たちが十分にサポートされるように内閣府としても努力してまいりたいと思っております。
神本議員
是非よろしくお願いします。
もう時間がなくなりましたので、まだたくさんあるんですけれども、一つ、じゃ、これは是非もうすぐにでもやっていただきたいということで、外国籍の被害当事者への対応についてなんですが、いわゆるDV被害者の中で多くは、いわゆる農村花嫁として東南アジアの方から来日された女性の人たちが被害に遭っているというケースが多いというふうにお聞きしています。ところが、今、DV法に関する啓発や情報提供という面で、インターネットやパンフレットが、日本語はもちろんですが、英語に限られているというふうに聞いています。

是非、こういった女性たちが直接その情報を手にするとか、あるいは窓口に駆け込んだときに、担当者がタガログ語とか中国語とかで書かれている情報を提供することができるというようなことを考えると、そういった配慮も必要ではないかと思いますので、要望と質問です。
坂東局長
御指摘のとおり、女性に対する暴力対策情報提供事業、これが大変重要だと思いますが、今までは日本語、英語中心にやってまいりましたが、平成15年の4月、今月から、相談員の方が外国人被害者から相談を受ける際に資料として利用できるように、タイ語、タガログ語、スペイン語、ロシア語、ハングル、中国語、英語の7か国語で簡単に概要を説明したものを提供しております。また、外国人のための人権相談所や外国人在留総合インフォメーションセンターの連絡先も分かるように工夫しておりますので、外国人被害者の方にも活用していただければと思っております。
神本議員
予算にも関連することで大変かと思いますけれども、更に進めていただきたいのと、もう一つ、外国籍被害者に対しては、支援センターで言葉が通じないために拒否されるとか、あるいは通訳を置いてほしいという現場的な要望も出されておりますので、そういった予算措置もお願いしたいと思います。
時間が来てしまいました。私も、共生社会に関する調査会のメンバーに入れていただきましたし、法の見直しに関してこれからそこでも議論されていくと思いますので、是非とも内閣府として、このDV法の実効ある施策を御要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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