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国会活動2003年
2003年3月19日(水)
本会議
義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案
本岡昭次・副議長(以下、本岡副議長)
日程第二 義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案(趣旨説明)本案について提出者の趣旨説明を求めます。遠山文部科学大臣。
遠山敦子・文部科学大臣(以下、遠山大臣)
義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。

義務教育は、憲法の要請により、すべての国民に対し必要な基礎的資質を培うものであり、国と地方が適切に役割分担しつつ、円滑に実施することが重要であります。

一方、現在、政府においては、地方行財政改革を推進するため、地方分権改革推進会議の意見や経済財政諮問会議における議論などを踏まえ、国と地方の役割分担に応じた事務事業の在り方の見直し、国庫補助負担金の縮減にむけた検討を進めているところであります。

この法律案は、かかる政府の方針を受け、義務教育費国庫負担金について、義務教育に関する国の責任を適切に果たしつつ、義務教育に関する国と地方の役割分担及び費用負担の在り方の見直しを図る観点から、その負担対象経費を限定することとするものであります。

次に、この法律案の概要について御説明いたします。
この法律案は、共済費長期給付及び公務災害補償に要する経費の性質にかんがみ、平成15年度から、公立の義務教育諸学校の教職員等に係る共済費長期給付及び公務災害補償に要する経費を国庫負担の対象外とするものであります。

なお、このことに伴う地方財源の手当てについては、所要の財源措置が講じられることとされております。
以上がこの法律案の趣旨でございます。
本岡副議長
ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。神本美恵子君。
神本美恵子参議院議員
神本議員
神本議員
私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案につきまして質問いたします。

その前に、昨18日、米国がイラクに対して武力行使の最後通告を行ったことに対する政府の対応について一言申し上げます。

これまで、政府のイラク問題への対応や昨日の小泉総理の報道インタビューを見る限り、政府は元々米国への支持ありきと決め込んでいたとしか思えません。そして、なぜ米国への支持以外の選択肢がないのか、いまだに国民に明確な説明がされておりません。我が国がなすべきは、説明が付かないアメリカ支持ではないはずです。

私は、女性国会議員有志の皆さんと、先日、暴力からは何も生まれない、武力攻撃を食い止めるよう小泉総理に強く申し入れてまいりました。

日本の市民の8割を超す人が戦争に反対しています。私たちは、唯一の被爆国として、また沖縄の地上戦、空襲被害の経験から、戦争が戦闘員のみならず多くの人々に計り知れない命を奪うこと、とりわけ女性と子どもたちを深く傷付けることを身をもって知っています。イラクの子どもたちはどうなるのか、罪もない市民はどうなるのか、今、空爆の下に思いを致すべきです。

私は、改めてここで、政府にアメリカの暴走をやめさせるよう、何としても戦争をやめさせることを強く求めます。

さて、本題の法律案に入る前に、教育の基本的な事項について何点かお伺いいたします。
まず最初にお伺いしたいのは、今日、教育における最大の問題は何かということです。私は、高校卒業、大学卒業の若者たちに仕事がないということだと考えます。
今年度の高校卒業予定者の就職内定率は、直近の厚生労働省の調査によれば74.4%、過去最低を記録した昨年度を更に下回り、また、大学卒業予定者の内定率は幾分改善したとはいえ、依然83.5%と大変厳しい状況となっています。

将来に夢を抱き、苦労して学校を卒業したのに、高卒予定者では約4万9千人、大卒予定者では推計で約6万2千人もの若者が自分を受け入れてくれるところがない。親にしてみれば、高い教育費を掛けてやっと卒業させたというのに我が子の働き場がない。これが日本社会の実態なのであります。

完全失業率5.5%、完全失業者数357万人と言われますが、この約11万人の若者たちはその失業統計にさえ入れられていないのです。高卒、大卒の若者を迎え入れることのできない社会を持続可能な社会と言えるのでしょうか。なぜこのようなことになっているのか。

小泉内閣の2年間で株価は暴落を続け、ついに8千円を割り込みました。経済状況は極端に悪くなっています。デフレ経済不況によって企業倒産が増加し、民間企業も公務部門も生き残るためにリストラ、人減らしを進め、新卒者を受け入れないからであります。つまり、小泉内閣の経済失政によって、今日、高校、大学の新卒の若者たちがこんなつらい目に遭っているのです。

この現状についての認識と対策を、遠山文部科学大臣、坂口厚生労働大臣にお伺いします。
次に、小泉内閣が進めてきた教育改革についてお尋ねします。

ここ数年来の教育改革の方向は、一つは教育改革国民会議が提案した精神主義、道徳主義の強調と排除の論理であり、いま一つは公教育における様々な自由化、市場主義的競争の導入であります。私は、こうした優勝劣敗、淘汰の市場原理や競争原理、自己責任の主張は、子どもの学習する権利の保障、教育の機会均等原則を損ない、大きく後退させるものであると危惧します。

そこで、文部科学大臣に、今進められている教育改革はどのような理念に基づくものなのか、あわせて、公教育の様々な自由化、市場主義的競争の導入について御所見を伺います。

また、政府が現在進めている学力向上策は、条件整備を伴わないスローガンと掛け声だけの施策です。昨年1月に出された遠山大臣の「学びのすすめ」アピールは、完全学校5日制実施を前に、移行措置など様々な準備を進めてきた学校現場に大きな混乱をもたらしました。昨年発表された国立教育政策研究所の調査によれば、対象となった中学校の校長、教員の約9割が、もっと学校現場の現実を踏まえた教育改革にしてほしい、学級の生徒数が30人を超えないようにしてほしいと答えています。

これを見ても明らかなように、政府が取ってきた施策は、学校現場の切実な声を無視し、一部の学力低下論に押された国の責任の回避策であり、学校、教員、子どもたちへの責任転嫁、押し付けにほかなりません。文部科学大臣の御所見を伺います。

民主党は、現在の学校教育における条件整備の最低保障、ナショナルミニマムとして、学校施設の耐震化、教職員定数の充実と30人以下学級の実施を提言し、法案も提出しております。国民が求めているのは正にこのような条件整備であり、真っ先にとりくむべき喫緊の課題であると思います。

昨年10月に公表された地方分権改革推進会議の「事務・事業の在り方に関する意見」では、我が国は既に多くの分野でいわゆるナショナルミニマムが達成されたとの前提で、これからは地域ごとの最適状態、ローカルオプティマムの実現を目指すとしています。果たして教育分野においてナショナルミニマムは達成されたのか、教育のナショナルミニマムの達成とは具体的にどのような状況を言うのか、また、何万人もの行き場のない新卒者の状況はナショナルミニマムが達成されていると言えるのか。今のような不十分な教育予算と条件整備の状況の中では格差が拡大するだけで、地域ごとの最適な状態をつくり出すとは考えられません。文部科学大臣の御所見を伺います。

次に、教育基本法についてお尋ねします。
教育基本法の見直しについて、現在、中央教育審議会において議論されていますが、この最終答申がここ数日中にも出されようとしています。そして、答申が出れば、それを受けて文部科学省は法案化作業に入り、今国会中にも提出する構えを見せています。

教育基本法は、世界の平和と人類の福祉に貢献するという憲法の理念の実現を、根本において教育の力にまつべきものであるとしてつくられた法律です。この準憲法的な性格を持つ教育基本法の改正を文部科学省という一省の審議会の答申によって発議すること自体が問題だと考えます。

御承知のように、憲法については、現在、国会に調査会をつくって議論されています。せめて国会に教育基本法調査会のようなものをつくり、十分な国民的議論をすべき重大な問題であると考えますが、いかがですか。文部科学大臣の御見解を伺います。

さらに、文部科学省は、今回の構造改革特区において株式会社とNPOによる学校設置を認めましたが、これは教育基本法第6条に違反するとの指摘があります。つまり、第6条では、法律に定める学校は公の性質を持つものであって、国又は地方公共団体のほか法律の定める法人のみがこれを設置することができるとなっており、少なくとも明文上、矛盾があると考えますが、いかがですか。また、今回の設置主体の緩和で公の性質が担保されるのか疑問です。併せて文部科学大臣にお伺いします。

次に、本法律案についてお伺いします。
本案は、そもそも昨年5月の経済財政諮問会議で片山総務大臣が示した地方財政の構造改革と税源移譲についての試案から論議が始まり、8月の経済財政諮問会議で遠山文部科学大臣が約5千億円の削減案を提示、結局、総額2千2百億円を一般財源化することとなりました。この経緯からは、経済、財政面からのみ議論が進められてきたと思わざるを得ません。

今回の一般財源化には教育の観点がどのように反映されているのか、片山総務大臣は義務教育費国庫負担制度の性格と意義についてどのように御認識されているのか、お伺いします。また、文部科学大臣は、経済財政諮問会議や地方分権改革推進会議の主導でこのような改革が行われることをどのように感じておられるのか、お伺いします。

さて、今回の一般財源化は、国庫補助負担金、交付税、税源移譲の三位一体の改革の芽出しであるとされています。しかし、対象となった共済費長期給付と公務災害補償基金負担金は裁量の余地のない義務的経費です。これでは単なる帳簿替え以外の何物でもなく、地方分権にもなっておりません。どこが芽出しなのでしょうか。私には、教育的な判断を棚上げして、額が大きい義務教育費国庫負担金がねらわれたとの印象がぬぐえません。

交付税を今後どのようにしようとお考えなのか、税源移譲を本当に行うお気持ちがあるのか、また、どのような税源移譲を行うおつもりなのか、総務大臣、財務大臣にそれぞれ具体的にお示しいただきたいと思います。

昨年12月18日の総務、財務、文部科学の3大臣合意では、2004年度予算編成までに退職手当、児童手当等の扱いについて結論を出し、2006年度末までに一般財源化について検討を行うとしております。

神本議員
実は、この制度は過去にも同じような扱いがなされた経緯があります。1950年、地方財政平衡交付金制度が創設されたとき、その中に義務教育費国庫負担金が吸収されました。しかし、わずか3年で義務教育費国庫負担制度に戻っております。これは、当時の議事録によれば、交付金の額の決定は常に政治問題化し、義務教育費のような額の大きい、しかも重要な経費が圧迫されるという結果を招来しているためだとされております。一般財源化にはこのような危うさがあるのではないですか。文部科学大臣、総務大臣の御所見を伺います。

教育予算を見ても、義務教育費国庫負担制度に対する一般財源化の検討状況を見ても、財政論ばかりが先行し、教育論が見られません。世界各国では、今、教育を国政の最優先課題として、知識の世紀と呼ばれる21世紀に対応しようとしています。GDPに対する公財政支出学校教育費の国際比較を見ても、OECD諸国の平均は4.9%であるのに対し、我が国はそれを大きく下回る3.5%しかありません。

小泉内閣は四つの重点分野の一つに教育を入れ、小泉総理も、教育は未来への先行投資と認識を一応示されていますが、この2年間の小泉内閣の教育政策を見る限り、本気で教育への投資を考えていらっしゃるとは思えません。猛省を促したいと思います。

その上、三位一体改革の展望が全く見えない中で教育の基本である義務教育を弱めるような改正を行うことは、将来に大きな禍根を残すことになります。また、この法案の提出に至る経緯で分かるように、たった7か月程度の論議で妥協的に合意されたものであり、十分な議論が行われているとは思えません。文部科学大臣も、今回の決着には本当のところは納得されていないのではないですか。いかがですか。

義務教育費国庫負担制度は、繰り返しますが、義務教育制度の根幹を成すものであります。本法律案が三位一体改革の一環を成すものならば、その三位一体改革の全体像を示すべきであります。全体像が分からない中で十分な審議を行うことは不可能です。本法律案は潔く撤回すべきと考えます。

最後に、この点について文部科学大臣の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。
遠山大臣
神本議員の御質問に順次お答えいたします。
まず、新規学卒者の就職状況をめぐる問題についてでございますが、今年度の高校卒業予定者や大学卒業予定者の就職内定状況は極めて厳しい状況でございまして、我が省といたしましても大変憂慮いたしております。

その原因としては、まず企業の求人数の減少が挙げられるわけでございますが、背景には、企業の即戦力志向や人材派遣、臨時雇用を多用する就業構造の変化等があると考えられます。

このような状況を踏まえ、我が省といたしましては、経済団体への働き掛けはもとより、学生や生徒の適切な職業選択に資するようインターンシップの推進に努めますとともに、高等学校就職支援教員や外部人材を活用したキャリアアドバイザーの配置など、各高校における就職支援体制の充実に努めております。また、厚生労働省と協力して、未内定者に対する職業相談、それから職業準備講習の充実に努めているところであります。

今後とも、このような対策に取り組みますとともに、学校において学生や生徒に望ましい職業観、勤労観を身に付けさせるため、キャリア教育を推進してまいります。

次に、教育改革の理念及び公教育の自由化、競争の導入についてのお尋ねでありますが、我が省におきましては、昨年の8月に人間力戦略ビジョンを提唱し、初等中等教育から高等教育までの各学校段階を通じ、加えて、家庭や地域社会の教育力の向上や生涯学習を含めた我が国の将来を担う人材を育成するための目標と、これを実現するための具体的施策を明確にしたところであります。

その中でも義務教育の果たす役割は極めて重要であり、確かな学力、豊かな心の育成に力を入れております。また、知の世紀をリードする大学改革などの施策を推進しており、これらを通じて、画一と受け身から自立と創造へという教育改革の理念を一層推進してまいります。

また、教育の機会均等や教育水準を確保するとともに、一人一人の能力を最大限に伸ばし、創造性に富む人間を育成するため特色ある学校づくりを進めるなど、より良い教育を目指して互いに切磋琢磨する環境をつくることも重要であると考えております。

また、学力向上策に係る条件整備についてのお尋ねでありますが、子どもたちに基礎、基本をしっかりと身に付けさせ、自ら学び自ら考える確かな学力をはぐくむことは教育改革の重要な柱であります。

このため、我が省といたしましては、教科等の特性に応じた少人数授業、習熟度別指導など、個に応じたきめ細かな指導を実施するための第7次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画を推進しているところであります。また、これに加え、学習意欲を高め、学力を向上させることをねらいとした学力向上アクションプランを実施するなど、総合的な施策を進めることといたしております。

次に、教育条件の整備とナショナルミニマムについての御指摘でありますが、初等中等教育については、各地方ごとに多様で特色ある教育を実施、実現することが大切でありまして、そのために国と地方がそれぞれ適切に役割分担しつつ、教育条件の整備を図っていくことが重要であります。国は、諸制度の整備等を通じ教育条件についての最低保障を行っておりまして、その上で地方が教育条件の整備等について独自に努力や取組を進めていくことが肝要であると考えます。

我が省としては、今後とも、地方のより自主的な取組を生かすよう必要な見直しを行いながらも、全国的に一定水準の教育を確保するため、国としての責任を十分果たしてまいりたいと考えております。

さらに、教育基本法の見直しについては、憲法のように国会において教育基本法調査会のようなものをつくり、十分な国民的議論をすべき重大な問題であるとの御指摘でございますが、教育基本法は教育の基本を定める法律として昭和22年に制定されたものでありますが、制定以来半世紀を経た今、時代や社会の変化に合わせて、教育の根本にさかのぼって見直しを行うことが我が国の将来にとって大変重要なことであると考えております。このため、教育基本法の見直しについて、現在、教育の振興に関する重要事項などを審議する中央教育審議会において精力的に御審議をいただいているところでございます。

この見直しについては、教育改革国民会議の設置以来、これまで約3年間にわたり慎重な議論を行ってきたところであります。また、昨年11月の中央教育審議会中間報告を受けて、公聴会の開催や有識者からのヒアリングを始め、国民からの意見募集、各種研修会における説明を行いますなど、国民的な議論を深めてきたところでもございます。

お尋ねの調査会の設置につきましては、国会法の規定に基づき、参議院の御判断によりお決めになるものと承知しておりますが、我が省としては、今後、中央教育審議会の答申を踏まえて、教育基本法の見直しにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

また、構造改革特区における株式会社とNPOによる学校設置は、教育基本法と矛盾するものであり、公の性質が担保されるのか疑問との御指摘ですが、今回、構造改革特区において、地方公共団体等の創意工夫を生かし、教育の活性化を図るために、地方公共団体が特別のニーズがあると認める場合には、株式会社や、不登校児童生徒等を対象とした活動に実績のあるNPO法人に学校の設置を認めることとしたところであります。これらの学校についても、学校教育法等が適用されることに加え、設置主体に一定の要件を課しているほか、情報公開、評価の実施や学生等の修学機会の確保のためのセーフティーネットを構築することにより学校の公の性質を担保できると考えておりまして、教育基本法第6条との関係において矛盾はないと考えます。

教育の観点ではなく経済財政諮問会議が主導しているとのお尋ねでありますが、国民の基礎的資質を培う義務教育の重要性にかんがみまして、財政論のみで論ずべきではないということは御指摘のとおりであります。私も、そのような観点から、今回の見直しの検討に当たりましては、義務教育費国庫負担金の問題を集中審議した昨年8月の経済財政諮問会議におきまして、私から人間力戦略ビジョンを提唱したところでございます。

このビジョンにおきましては、初等中等教育から高等教育までの各学校段階と生涯学習を通じまして、日本の将来を担う人材の育成についての考え方を明確にしたところでございますが、その一番大事な基礎が義務教育でありまして、これについては、教育改革を進める中で、地方のより自主的な取組を生かすような必要な見直しを不断に行いながらも、義務教育の水準を確保するため、国として必要な責任は今後ともしっかり果たすという観点から取り組んでいきたいと考えております。

また、義務教育費国庫負担金の全額一般財源化の問題点についてのお尋ねでございますが、昨年12月の3大臣合意におきまして、義務教育に係る経費負担の在り方について、まず教育改革の中で義務教育制度の在り方の一環として検討を行うことといたしております。

御指摘のように、この問題を全額一般財源化する場合には、義務教育の水準確保についての制度的な保障が損なわれるという問題が生ずるおそれがあると考えております。したがいまして、このような問題点も十分に念頭に置きますとともに、義務教育についての国の責任を踏まえながら十分に対応していきたいと思っております。

最後に、三位一体改革の展望が全く見えてこない状況であり、本法律案を撤回すべきとの御指摘でございますが、現在、政府におきましては、国庫補助負担金の整理合理化について検討を進めております。今回の法改正は、こうした考え方に立って、義務教育費国庫負担金について、義務教育に関する国の責任を適切に果たしつつ、国と地方の費用負担の在り方を見直す中でその負担対象経費を限定するものでございます。

我が省といたしましては、義務教育の水準を確保いたしますために、国としての必要な責任は今後ともしっかりと果たしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
坂口力・厚生労働大臣
神本議員から新規学卒者の就職についてのお尋ねがございました。
大学卒につきましては前年に比べましてやや改善をいたしておりますものの、高校卒につきましては1月末の現在の就職内定率が74.4%と、昨年に比べまして1.3%下がっております。こういう厳しい状況であることはよく承知をいたしております。

そして、昨年の10月から各県におきます就職面接会を237回実はやってまいりました。これによりまして、非常に今まで大きな落ち込みでございましたが、それがかなり回復させることができたというふうに思っております。今年の1月からも92回実は行っております。もう一歩のところまで来ておりますので、この就職面接会、更に継続をしたいというふうに考えているところでございます。

また、本年の補正予算におきまして若年者ジョブサポーターを配置をいたしました。これによりまして、各県、各学校と連携を密にいたしまして、そして、マンツーマンの指導、あるいはまた企業訪問等を実施をしたいというふうに思っているところでございます。
片山虎之助・総務大臣
神本議員から四点の御質問ございました。順次お答えを申し上げます。
まず、義務教育費国庫負担制度の性格と意義についてどう考えるか。私は、やっぱり教育の中で義務教育が一番重要だと、こう思っております。人格形成や学力の基礎、基本にかかわる教育でございまして、これについてはやっぱり国がお金を出す、あるいは国が責任を持つと、こういうことが必要だと思っておりますが、この制度もできてから50年たつわけです。国がお金を出すことが全部国庫負担金や補助金でなければならないかどうか、あるいは地方交付税では駄目なのか。あるいは、制度そのものは、今、標準法というのができまして、学級編制や教職員配置の基本が決まっているわけです。制度的に担保がある。

そこで、我々は、そこのところをもう一遍考え直すべきではないかと思いますし、教育における地方の自主性をどう考えるかと、こういうことでございまして、そこの接点を求めてまいりたいと、こう思っておりまして、今回は地方の自主性、自由度を拡大しながら、国庫負担金の中で2千2百億円を削減して一般財源化すると。それは地方交付税なり地方特例交付金で完全に補てんすると、こういうことの仕組みをいたしたわけでありまして、全体についてどうするかは、文部科学大臣からお話ありましたように、平成18年度末までに義務教育の在り方を十分考えながら検討してまいりたいと、こういうふうに思っております。

それから、三位一体の改革で交付税をどうするんだと、こういうことでございますけれども、三位一体というのは、地方のお金の中で一番大きいのは地方税、それから地方交付税、国庫負担金、補助金なんですよ。

我々は、地方税のウエートを大きくしたい、地方の自主性、自立性を強化したいと、こう考えておりますから、地方税を増やすためには、国がひもを付けてくる国庫負担金、補助金は必要なものは残しながらできるだけ縮減したい、交付税もできれば地方税の方がいいんではないかと、こう考えておるわけでありまして、交付税の見直しでは総量をどうするかということが一つある。その中でどれだけ国庫補助負担金を減らすか、地方税をどれだけ増やすか。その足りないものは地方交付税で財源手当てをせざるを得ないわけでありますから、そういうふうに考えたいと思っております、総量は。

そして、地方交付税の算定方法そのものは、できるだけ地方の自立性増強、自主性強化に役立つようなことを考えたいと。例えば、今、税が減ると交付税が増える。税が減ると交付税が増えて、税が多くなると交付税が今度は減るんですね。これはトータルでそういうことになっているんです。地方税が増えると交付税が減る、そういうことでございますので、そこのところのインセンティブを強化してまいりたい、こういうことで三位一体の改革をやりたいと、こう思っております。

それから、税源移譲につきましては、これは、三位一体改革のメーンは国から地方への税源移譲でございますが、今、国と地方の税の配分は、何度も申し上げますけれども6対4ですから、せめて私はそれを5対5にしたいと。使っているのは、地方が6割以上使っておりますから、5対5にしたいと、こう思っておりまして、具体的には所得税から個人住民税へ、消費税から地方消費税へのプラスをいたしたいと、こういうふうに考えておるわけでありまして、三位一体については既に閣議決定をいたしておりますので、今年の夏ぐらいまでに全体プランあるいはスケジュール等を決めてまいりたいと、現在、鋭意作業中でございます。

それから、昔、昭和25年に、今で言う地方交付税に義務教育の関係も全部したわけですね。28年にまた今の義務教育費国庫負担制度に変えたと。それは何でか、同じではないかと、こういうことでございますが、あの当時は、総量の確保がなかなかできなかった、それから標準法もなかったわけでありますから、私はあの当時とは相当状況が違うと、こう思っておりまして、教育論もしっかりと見据えながら、しかし、教育の中における地方の自主性あるいは国と地方の税財源の配分、そういうことを総合的にとらえて今後とも議論してまいりたいと考えております。
以上であります。
塩川正十郎・財務大臣
私に対する質問は、地方交付税とか税源移譲とか、要するに地方財政の強化について本当にやるのか、本気でやるのか、どうしてやるんだという御質問でございまして、本気でやります。必ずやらなきゃなりません、それは。これは大変な重要な問題でございますから。

それについては、地方財政全体を見ました場合には、地方の分権の問題とそれから自治体の能力、そして財源の移譲と、こういうものが総合的に関係していかなきゃなりません。

そこで、まず、財政問題についての在り方について、先ほど片山総務大臣のお話もございましたように、今年の6月ごろをめどにその基本的な考え方、これをきちっといたしたいと。その中に、要するに地方も、いわゆる三位一体論の問題、考え方、こういうのを、基本をきちっと決めまして、それに伴って、漸次補助金とそれから税源移譲とそれから交付税と、これを整理していくということでございます。
必ずやりますから、期待して御協力のほどお願いいたします。
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